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リトープス(メセン)の育て方…脱皮成功の鍵を握る水やりを解説

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リトープス
目次
リトープス(メセン)とは?
栽培の肝!水やり
脱皮する!
管理場所・日当たり
肥料
植え付け・植えかえ
種まき
花ガラ摘み
仲間
雑記
関連記事
学名などの基礎データ
リトープスの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
リトープス
科名
ハマミズナ科
属名
リトープス属
学名
Lithops helmutii
別名
メセン・女仙・象の鼻
水やり
たまにやる程度
場所
季節による
難易度
上級者向け
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リトープス(メセン)とは?

リトープスは多肉植物の一つ。独特の造形で結構人気者。一般的な植物とは違いすぎる容姿でちょっとビックリしますが、「宝石」と称されるだけあって、味のある姿です。昆虫よろしく脱皮して大きくなっていきます。そんな生々しさも魅力。それに開花もする。結構開花します。色合いや種類が沢山あるので、ハマると多品種集めることになります。

南アフリカあたりが自生地。南アフリカと言うと「温かい」「熱帯」というイメージがありますが、実際は日本と気候が近い、どころか寒いくらいです。ただ乾燥地帯ですから、雨ざらしにしないようにしないといけません。冬に生育し、梅雨から夏に休眠する。生育温度は8度から25度で、冬は室内の日当たりで管理する。

品種が多種あるが、特定の品種を狙っているならネットで買った方が早い。ただし信用できるかは別問題。
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栽培の肝!水やり

乾燥地帯の植物ですから水やりは超控えめ

リトープス(メセン)は乾燥地帯で生育する植物で、水をあげすぎると、すぐに腐って枯れてしまいます。水やりは生育時期とされる秋〜冬〜春の期間でも一カ月に一回程度。水をやるときは鉢の底の穴から水が流れ出るくらいにしっかりとやります。一旦、水をやったら土が乾燥し切るまで水をやらないこと。

6月~9月の高温時期は休眠するので一切水をやらない。なので年間の水やりが数回程度という手間のかからなさ。それだけに非常に微妙です。最低気温が20度を切ったあたりから水やりを再開する。5月以降、最低気温が20度を超えたら水やりをストップする。
●6月から9月は水を一切やらないのが通常だが、葉っぱに霧吹きで一ヶ月に一回か二回ほど水をやるとよい。
初心者は植物にとって水は「食べ物」だと思っていて、ガンガン水をやることが多いが、窒息して根腐れしますので、乾くまでは水をやらないこと。
●脱皮中に水やりが多いと脱皮に失敗する(二重脱皮)。

真夏は水をやらない!

リトープスは夏、気温が28度〜30度を超えるあたりから徐々に休眠します。なのでその期間は水を一切やりません。すると葉がシワシワになってきます。不安になるでしょうが我慢して、秋(九月)になってから水をやりましょう。

水のやりすぎ、やらなさすぎ

リトープス(メセン)は水が多いと腐ってしまいます(根腐れしたり、葉っぱが腐ったり)。もしくは徒長したり、二重脱皮したりと良いことなし。なので水やりは控えるのがコツ。

ただし、リトープス(メセン)は極端に水やりが少ないと根が木質化します。木質化ってのは根が「木」のようになるってこと。木質化すると根っこからの水の吸い上げが難しくなり(吸い上げても少量になる)、水をやっても葉っぱがシワシワになってしまいます。なので、6月から9月の休眠時期は一ヶ月に一回、少量の水をやるようにする!って記述もあります。この辺りは環境によって違うので、様子を見て判断しましょう。

脱皮する!

リトープス:脱皮する!
2月~3月あたりで脱皮します。リトープスは一年に一回、脱皮します。真ん中の割れ目からパックリと脱皮します。もともと皮膚っぽいリトープスなのに脱皮なんてすると、もう、生々しい。そんなことはどうでもいいです。

問題は二重脱皮。

脱皮は花が咲いた後か、その頃にします。まずは膨らんだり、色が褪せたりしてきます(全く変化のない種もあります)。それでパックリ割れて古い部分を脱ぎ棄てるのですが、脱皮が終わったあとに、その下に新しい葉が成長してきて、割れ目の下にもう一つ葉が見えて来ます。

これが二重脱皮です。

「何が問題なの?」と突っ込まれそうですが、二重脱皮をしてしまうと、株が小さくなっちゃいます。元に戻るまで一年か二年も掛ります。出来るだけ避けたい。

脱皮の失敗の原因は水

水が多いと二重脱皮が起きやすいとされます。水を控えましょう。

古い葉の水分を新しい葉が吸収することで、古い葉がシワシワになり脱皮が完了します。このとき土に水分がしっかりとあると、古い葉から水分を吸収せず、新しい葉の下に更に新しい葉が生まれて二重脱皮が起きます。

脱皮中は水をやらない。古い葉っぱがまだ元気そうなら尚更、水はやらない。水をやらないことで不安になるかもしれないが、それでも水はやらない。古い葉っぱが水を吸収され尽くして、カピカピになっていたら水やりを再開する。

管理場所・日当たり

真夏以外はとにかく日当たりで管理します。日光不足になると葉っぱの色が悪くなりますし、一年中、半日陰では日光不足から徒長します。リトープスは変化が少ない植物なので一旦徒長すると戻りにくいです。

夏越し

基本的に頑健で手間が掛らない、ですが、真夏の暑さに弱くて、夏は半日陰・日陰に移動させてください。もしくは寒冷紗などで遮光しましょう。
●戸外で管理するときは雨が当たらないところで管理する。
●風通しが良いところが好ましい。
●夏に戸外の日当たりで育てた!ってブログもあるが栽培しているのが寒冷地だったり、温暖化する前の古いブログってこともあるので、夏は遮光が無難ですよ。

越冬

霜に当たってもスグには枯れないが、当てない方がいい(暖かいところ出身ですからね)。耐寒温度はマイナス2度。何度も霜に当たったり、土やリトープス自体が凍るようであればそのまま枯れるので、冬は室内が無難。
●秋から春に戸外がマイナス2度以下にならず、霜が当たらないなら、戸外で日光に当てた方がいい。生育が良い。といっても、室内の窓辺の日当たりなら十分生育する。
●昼間に暖房がかかっている部屋は、就寝前に暖房を切っても5度以下になることはほぼないので、大丈夫。

肥料

肥料は無くてもいいですが、あった方が大きくなる…とされていますが、肥料をやるにしても少量です。植え付けの土に緩効性肥料を少量入れたら、もう十分です。どうにも不足しているようなら、秋から春にかけて薄い液体肥料をやります。
●肥料が多いと徒長(=ひょろ長くなること)しますので、控えめに。

植え付け・植えかえ

植え替え時期は休眠から覚めるは秋が適期

植え替え・分頭(=株分け)は秋に行います。といっても夏(6月から9月)でなければ秋以外でも可能です。秋が一番無難という意味合いです。株分けもできます。植え替えをすると株にストレスがかかります。そのストレスから回復するためには10月〜11月に植え替えをして冬の生育時期に取り戻すと良いです。

植え替えは3年に一回程度。株が大きくなって窮屈そうだなと思ったら植え替えをします。
●植え替えるときに、根を切ったら、日陰において切り口を乾燥させてから植え替えをすること。

用土

多肉植物の土ではNG。赤玉土鹿沼土3真砂土1バーミキュライト2くらい。もしくは鹿沼土小粒2赤玉土小粒2ピートモス2川砂2くん炭2を混ぜたものを使う。

植え替えの手順は?

鉢は現在の鉢と同じ大きさのものか、ギチギチになってるなら1号だけ大きなものにします。

新しい鉢の底の穴を鉢底ネットで塞ぎ、鉢底石を2cm入れます。鉢底石は用土が出ないようにするものなので、出ないならなしでもいいです。用土を少し入れ、株を入れて、隙間に用土を入れてって、そのまま日陰で2週間ほど養生管理します。養生が終わってから通常の管理に戻します。

種まき

タネからも育てられます。種まきは10月11月。種子ができたら冷蔵庫に保管しておき、10月11月に種まき。なぜか常温保存だと発芽能力が落ちやすい。用土は上記のもので。タネを撒いて、霧吹きで水をやり、完全に乾燥しないようにしておくと発芽する。沢山発芽したら間引く。

発芽率はいい方で、初心者でも育てられる。
種から増やすと通常2分割のリトープスですが3分割や4分割や5分割の個体が見られます。ただ脱皮後に2分割に戻ることが多いです。

花ガラ摘み

開花し、受粉すると子房が膨らんで数ヶ月かけてタネができます。子房が膨らんでいないなら、受粉はできていないです。種をつくらせて採取しないなら、開花してしぼんだら早めに取り除いておきます。種をつくるとどうしても株が弱りがちです。

リトープスの花がしぼんだら、花は摘んでしまった方がいいです。花がら(=花がしぼんだもののこと)を放置していると、花ガラが腐って病気になるかもしれない(日本は自生地と比べて湿度が高いため)。

仲間

ボルキー

ボルキーはリトープス・プセウドトルンカテラの亜種。真っ白な肌の植物とは思えない質感のものがよく流通していますが、白以外にも黄色・褐色もあります。リトープスの中では育てやすいとされます。
リトープス ボルキーの商品画像
リトープス ボルキーの購入はこちら
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楽天市場

ペパーミントクリーム

ペパーミントクリームはリトープス・ジュリの亜種。リトープスの中にあって若々しい緑色の品種で、人気です。

雑記

斑入り?

斑入りリトープスってのが昨今見られます。しかし、栽培自体が初心者向きではなく、その上、脱皮すると斑入りが消えるかもしれないので、購入の際にはその辺りを理解しておくことが必要です。

科については…

このページでは「ハマミズナ科」に入れていますが、ツルナ科マツバギク科・メセン科とごっちゃになっているので、図鑑や本によっては別の科になっているかも。当サイトではカテゴリ別けの都合で変えるのであまり深く考えないでください。

種類が多く確認されていて、発見順に番号が振られています。

リトープス・メセン・像の鼻・豚の鼻

リトープスとかメセンとか言います。リトープスは属名から、メセン(女仙)は科の名前。店先に並ぶ時は「象の鼻」とか「豚の鼻」とか変な名前で流通しています。商品名は業者や店が勝手に付けていいので色んな名前が付きます(流通名)。気にしないでください。

最後に栽培のまとめ

●リトープスは生きた宝石とか豚の鼻とか像の花とか言われる独特の形の多肉植物。冬越し自体は難しくない。
●6月から9月あたりは水をやらない。もしくは少量やる。
●水をやるときは土が乾いてからたっぷりとやる。鉢の底の穴から水が出るくらいにしっかりやる。
●肥料はなくていい。やるなら秋から春の生育時期に薄い液体肥料をやる。
●脱皮しているときに水やりが多いと脱皮に失敗する。
●夏は半日陰で、秋から冬は室内の日当たりで管理する。
●しぼんだ花は摘んだ方がいい。
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