翁草(オキナグサ・オキナソウ)の育て方…開花時期は?魅力は白い毛の…

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オキナグサ
目次
翁草(オキナグサ・オキナソウ)の特徴は?
植え付け・植えかえ
管理場所・日当たり
水やり
肥料
花ガラを摘まないでいると白い毛の種子ができますよ
病気・害虫
特徴・由来・伝承
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
オキナグサ
科名
キンポウゲ科
属名
オキナグサ属
学名
Pulsatilla cernua
別名
翁草・白頭草
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
オキナグサの開花時期…種まき時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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翁草(オキナグサ・オキナソウ)の特徴は?

翁草(オキナグサ・オキナソウ)は日本の本州・四国・九州に自生するキンポウゲ科オキナグサ属(プルサティラ属)の多年草。オキナソウは4月〜5月に開花し、花の後に白い毛の生えた種子が出来ます。その姿が白髪の老人に見えることから「翁草」と名づけられました。

茎・葉・根など全体に毒があり、汁に触れるとカブれることがあるので、作業するときはビニール手袋をしてください。

地表部分は小さいのですが、根部分はごぼうのように太く長くなっていきます。そこで鉢植えにする場合は必ず深くて大きな鉢に植えることを薦めます。

夏の直射日光に弱いので、夏の間は半日陰の場所に移動するか、夏になると木陰になるような場所に植えてください。夏の直射日光に当たると葉っぱが焼けてしまいます。

冬の寒さには抵抗があり、霜に当たると、落葉しますが、土が凍ろうと枯れることはありません。根が生きているので、そのまま管理してください。冬の寒さで枯れることはありません。
草丈30cm〜40cm
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植え付け・植えかえ

時期・頻度

活動を始める直前の2月〜3月に植え付け・植え替えをするといいです。株分けの場合は秋(9月〜10月)が適しています。

鉢植えの植え替えは根詰まりと土の劣化を防ぐために2年か3年に一回はするようにします。

植えるときにオキナソウの太い根が折れたり傷ついたりすると、枯れてしまいますので、気をつけてください。

用土

山野草の土が便利でおすすめです。自作する場合は、鹿沼土3赤玉土1軽石1を混ぜたものを使います。必ず、新しい土で植えましょう。

鉢植え

翁草(オキナグサ・オキナソウ)は根が深くまで伸びるので、できるだけ深い鉢を利用します。素焼きの鉢が通気性があって、よいです。最初は6号に1苗を目安に植えるといいです。

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、苗を入れます。苗の土は崩さず、根をいじらないでください。傷つけると生育不良を起こします。隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。

植え替え後の1週間〜2週間は明るい日陰で養生します。いきなりいつもの環境に戻すと調子を崩します。

植え替えの場合は、根を傷つけないように古い土を少し落として、同じ大きさの鉢に植え替えるか、土を落とさないで一回り大きな鉢に植え替えます。できれば土を落とさずに植え替えた方が、調子を崩さず回復します。

植え替えの際に株分けも可能です。根には毒性があるので、作業は必ずビニール手袋をして作業してください。適当に手で分けます。無理に切るんじゃなくて、手で割けられるまでは株分けはしないでおきましょう。半分に分けて、別々に植え替えます。

庭植え

庭植えの場合は、深さ30cmの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土堆肥を3割ほど入れ、化成肥料を規定量入れてよく混ぜて用土とします。できれば一週間寝かせて土を馴染ませるといいです。穴に半分ほど用土を戻して、苗を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。

苗の土はいじらず、根をいじらないで植え付けてください。

管理場所・日当たり

年間を通して木陰になるような半日陰で管理します。できれば春と秋は戸外の日当たりで管理し、夏は半日陰に移動させるといいです。

夏越し

夏の暑さに弱いです。といっても夏越し出来ないほどではありません。梅雨から夏、残暑の時期まで、半日陰か明るい日陰の風通しがよい場所で管理して下さい。地植えして場所を替えられない場合は、スダレで直射日光を和らげるなどしてください。

越冬

冬になると地上部はなくなってしまいますが、地下では生きています。多少の凍結や霜に当たろうが枯れません。むしろ寒さに当たらないと春に花が咲きません。ただし、マイナス10度以下になるような、強い凍結になると枯れることがあるので、寒冷地の場合は、株の上に腐葉土をかぶせて凍結を防ぎましょう。

水やり

翁草(オキナグサ・オキナソウ)は地上は小さいですが地下の根は太く長く、乾燥には比較的強いです。でも極端に乾燥すると生育が悪くなるので、通常の水やりを心がけましょう。

鉢植えの水やり

鉢植えの場合、水やりは、土が乾いていたらしっかりと鉢底から水が出るくらいにしっかりとやります。という基本的な間隔で水やりをしてください。夏に水やりをするときは夕方に水をやるといいです。朝〜昼に水をやると水が熱されて根を傷めてしまいます。

冬は土が乾いてから、2日〜3日経ってから水やりをします。

庭植えの水やり

庭植えの場合は、乾燥に強いのですから、自然に降る雨だけで十分ですが、多少湿った方が生育はいいので、極端に乾燥しすぎないように、気がついたら多少水やりをやった方がいいです。

肥料

肥料はさほど必要ないですが肥料が切れると葉っぱが黄色くなり、花も開花しづらいので、毎年以下の期間に肥料をやりましょう。

4月〜5月の開花時期に薄い液体肥料…通常の2倍に薄めた液体肥料を1週間に一回やります。春の肥料は開花で消耗した栄養を補給するものです。

9月〜10月も同様に薄い液体肥料を1週間に一回やります。この時期の肥料は花芽をつけるための肥料ですので、この時期に肥料をやっておくと来年開花しやすくなります。

花ガラを摘まないでいると白い毛の種子ができますよ

オキナグサ:花ガラを摘まないでいると白い毛の種子ができますよ
翁草(オキナグサ・オキナソウ)は開花後にフワフラした綿毛のような「種子」をつくります。放置していると飛ばして増えていきます。しかし、種子をつくると、株が弱ってしまうので、できれば花がしぼんだら花は摘んでしまった方がよいです。

種から株を増やすこともできます。そのまま5月に庭にまいてもいいですし、採取して保存しておいて春(3月)に種まき用土を入れた育苗トレイにまいて、土をうっすらかぶせて、乾燥しないように水をやっていると発芽します。

生育して開花までは2年か3年かかるので、一般的には株分けで増やします。

病気・害虫

白絹病
白絹病は土中に潜むカビで、植物の管をつまらせて枯らせます。土中に原因となる菌がいるので、土を殺菌しないとまた発生します。

軟腐病
雑菌が繁殖して、腐ってしまう症状。水捌けの良い土で植えれば発生は抑えられます。また、雨に当てないようにするといいです。

ウィルス病
ウィルス病…ウィルスに感染すると葉っぱに模様が出て、徐々に弱ります。一気に枯れないため、判断が難しいです。感染した株は治療ができず、他の株に感染するので、早くに廃棄してください。

センチュウ
ネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウが発生することがあります。センチュウは土中に住む小さな糸のような虫で、ネコブセンチュウではコブができ、ネクサレセンチュウでは腐って枯れてしまいます。土に石灰を混ぜると予防できます。また、マリーゴールドがセンチュウ避けに効きます。

特徴・由来・伝承

日本に自生する多年草の山野草で、以前は山に生えていたのですが、乱獲や、開発によって自生地が減少したことで、環境庁の発行する「レッドデータブック」に載るほどに数を減らしています。

高山の岩場に自生するために、寒さに耐性がありますが、暑さに弱く、水はけの悪い場所に植えたり、水のやり過ぎで枯れてしまいます。
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