マリーゴールド(万寿菊)の特徴と仲間と育て方の解説

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マリーゴールドの基礎データ
マリーゴールド
科名キク科
学名Tagetes
別名万寿菊
水やり水控え目
場所外の日なた
難易度初心者向け
画像投稿
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開花
種蒔
植え
肥料
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マリーゴールドとは?

マリーゴールドはキク科の春蒔き一年草。春(もしくは初春)に苗を植えて、秋まで楽しんで、冬には枯れてしまうと考えてください。春先以降に出回る苗を植えるのが一般的です。種を蒔いて増やすことも出来ますが、普通はしません。マリーゴールドはぽんぽんと大きな花を咲かせてくれます。

センチュウという害虫の虫除けになることから、実利として植えることもあります。といってもマリーゴールドが予防できるセンチュウはネグサレセンチュウくらいで、ネコブセンチュウには不安定。センチュウ対策はやはり薬に頼るのが一般的です。
マリーゴールド
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越冬して来年も育てられる?

マリーゴールド:越冬して来年も育てられる?
マリーゴールドが枯れるのは「株の寿命」。よって越冬させることも出来るのですが春には株が老化し、春に新しく出回る若いマリーゴールドの株の方が遥かに生育が良くて安価で、意味がないので、越冬させずに毎年植えつけましょう。

コンパニオンプランツとして!

根にセンチュウを食べる菌が住んでいるとされ、センチュウ対策として植えられることがあり、また独特の香がアブラムシコナジラミを忌避するとされます。センチュウに関しては植えるだけでなく、土にすき込むことで効果がより強く発揮されます。

詳細は を参考に。

マリーゴールドの種・仲間

アフリカンマリーゴールド

アフリカンマリーゴールド(Tagetes erecta)はメキシコ・中央アメリカ原産の植物。メキシコ・中央アメリカからスペインに持ち込まれ、その後、アフリカで広がったことから「アフリカン」と呼ばれています。猛暑にも強く、大型になる。

サツマイモネコブセンチュウ、アレナリアネコブセンチュウ、キタネコブセンチュウ、キタネグサレセンチュウに効果があり、株が大きいので、フレンチマリーゴールドよりセンチュウには効果があるとされる。

フレンチマリーゴールド

フレンチマリーゴールド(Tagetes patula)は、アフリカンマリーゴールドと比べると小さく、夏の暑さに弱いが、それでも他の植物に比べると頑健で育てやすい植物。原産地はメキシコだが、その後、フランスに持ち込まれ、フランスの王宮で育てられたため、フレンチマリーゴールドと呼ばれています。

サツマイモネコブセンチュウ、アレナリアネコブセンチュウ、キタネコブセンチュウ、キタネグサレセンチュウ、ミナミネグサレセンチュウに効果があり、成分は多いが、株が小さいため、効果はアフリカンマリーゴールドの方があるとされます。

メキシカンマリーゴールド

メキシカンマリーゴールド(Tagetes tenulfolia)はメキシコが自生地の一年草。別名は細葉孔雀草。小型でそそとしていて、アフリカン・フレンチと比べると暑さには弱い。

サツマイモネコブセンチュウ、アレナリアネコブセンチュウ、キタネコブセンチュウに効果があるとされます。

レモンマリーゴールド

レモンマリーゴールド(Tagetes lemmonii)は南部アメリカ・メキシコで自生する多年草宿根草)。宿根マリーゴールドと呼ばれることもあります。香がよく、ハーブティーにも使えます。

ストロベリーブロンド

花色がどんどん変化していき、1苗でいろんな顔が楽しめる。時期によっても色合いが違い、夏は黄色、寒くなってくると赤・オレンジが強くなります。店舗でも結構流通しています。かわいくて一目惚れして購入する人が多いですね。
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水やり

マリーゴールドは乾燥には強い方で、過湿に若干弱いです。土が乾いて、白く変色していたら、水をたっぷりと与えてください。水をやるときに花に水がかからないようにすると花が長持ちします。水が掛かった花が腐って病気の元になることがあります。

マリーゴルドが乾燥に強いといっても、カラカラに乾いたら当然、枯れてしまったり生育不良を起こします。

肥料

花が咲く期間に肥料をしっかりと与えていないと、エネルギー切れで花が咲かなくなります。真夏以外の開花時期には一週間に1回液肥を与えてください。

真夏は生育が鈍くなるので肥料は止めます。真夏の元気のないときに肥料をやるのはマリーゴールドには負担で株が弱ります。秋になり涼しくなるとまた咲きますので、秋には肥料を再開してください。

肥料はリンを含むものをやってください。リンは花を咲かせる成分です。チッソが多いと葉っぱが茂るばかりで花が咲きません。また肥料が多すぎても葉っぱばかりで花が咲かなくなりますから、肥料の説明書きをよく読んで肥料をやってください。
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植え付け・植えかえ・種蒔き

種まきの手順

種子を蒔いていると簡単に発芽します。ただし、鳥が種子と新芽を食べるので、庭に直播するのではなくて、室内のポットで育ててから庭植えするといいです。

発芽温度は15度〜25度なので3月なら室内、4月以降なら戸外の明るい日陰で管理します。種は前もって一晩、水につけておいてふやかしておくと、発芽率があがり、発芽が揃います。

育苗トレイに用土培養土)を入れて、種子を1粒づつまき、土をかぶせずに水をやります。水が流れ出ないようにそっと水やりをしましょう。乾燥しないように管理していると1週間〜2週間で発芽します。葉っぱが4枚になったら鉢や庭にうえつけましょう。
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マリーゴールド 種子
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●自家受粉できるので1苗で種子が取れ、毎年更新も可能。ただ、種は親の性質を受け継ぐとは限らず、ムラが出てしまいます。でもマリーゴールドはまぁまぁ似た色合いの花が咲きますからやって損はないです。また、種の発芽能力は1年もたないので、採取したものはその年のうちにまかなくちゃいけません。こぼれダネでも増えます。
●発芽した新芽はナメクジダンゴムシに食べられがち。ナメクジは誘引駆除剤で、ダンゴムシも同様に薬剤で駆除します。
●三月に種まきする場合は温度が足りないのでヒーターを使って保温します。もしも夏に発芽させる場合は、保冷剤を入れたクーラーボックスで冷やして発芽する確率を上げましょう。

植え付けの時期

4月〜5月の霜が降りなくなった頃に植え付けましょう。

用土

ホームセンターなどで販売されている市販の培養土で植えます。市販の土にはあらかじめ肥料が混ぜ込んでありますので便利です。自前で作る場合は赤玉土腐葉土4を混ぜたものを使います。

庭植えにする場合は庭土に腐葉土や堆肥を混ぜて用土とします。

鉢植えの手順は?

プランターなら横に三つ。鉢植えならば5号6号の鉢に苗を一つくらい。

鉢の底の穴を鉢底網で塞ぎます。網の上に水はけをよくするための鉢底石(軽石)を2cm〜3cmほど敷いて、その上に用土を入れ、苗を入れ、隙間に用土を詰めていきます。鉢を揺らすと隙間ができるので、さらに土を入れて、最後に水をやって完成です。

庭植えの手順は?

マリーゴールド:庭植えの手順は?
植え付けの1週間前に深さ20cmほど掘り返して腐葉土か堆肥を元の土に対して3割〜4割ほど追加して、化成肥料を1平方mあたり100gほど入れて、混ぜて用土とします。庭土の水はけが悪いなら、川砂・軽石小粒・パーライトなどを入れて水はけをよくして植えましょう。

苗を入れて隙間に用土を入れていきます。株間は20cmほどあけます。最後に水をしっかりとやって完成です。

庭植えにしておいて、秋以降は花を摘まずに種子を作らせて、それを寒さで枯れた後に土にすきこんでおくと、春にはマリーゴールドの新芽が出て開花します。無理に採取するより便利です。ただし、深く漉き込むと発芽しない。

挿木で増やす

挿し木挿し芽)でも増えるが、貴重でもないし、弱くもないのであんまり意味がないです。

芽を数センチほど切って水に浸けているとすぐに発根します。発根したらポットに土を入れ、その土に挿して半日陰で管理します。根が広がり、土に馴染んだら、その苗を庭植えにすると増やせます。

管理場所・日当たり

とにかくしっかりと日が当たる場所で管理してください。夏は暑さで成長が止まって花が咲かなくなりますが、枯れてはいないです。プランターなどに植えていて西日が強く当たっていると根が熱くなり、傷んでしまうので、鉢植えにしていて西日が当たる場合は半日陰に移動させてください。

マリーゴールドは乾燥を好み、過湿が苦手なため、風通しが悪くなって蒸れると枯れ込んできますし、次の花芽が出てきません。梅雨前、夏前に密生していたら葉っぱをむしったり、茎を間引きます。また黄色い葉っぱはむしりましょう。放置していると病気の元になります。

真夏にあまりに暑いと株の生育が止まり、花も咲かなくなります。ここで無理に肥料をやるのではなく、半分ほどの草丈に切り戻して「夏をやりすごし」ます。すると秋にはまた花が咲いてくれます。

剪定

マリーゴールドに限った話ではないのですが、株全体の花がひと段落したら、全体を3本の1ほど切り戻します。すると脇芽が出て、次の蕾が育ち、開花します。マリーゴールドの場合、刈り込んでから一週間から10日で次の花が咲き始めるので、何度も開花のピークを楽しめます。

花ガラ摘み

マリーゴールドは品種によって花が大きいものがあります。これが雨に当たると水を吸って重くなり、茎が折れてしまいます。茎は中が空洞になっていてパっと見、頑丈そうに見えてもポッキリと折れやすいです。

また雨に濡れるると、そのまま花が腐ってしまい、病気(灰色かび病など)の元になりますので、梅雨前に花を収穫することをお勧めします。

湿度が下がる秋以降には花を放置して種子を作らせておくと来年にこぼれダネで芽が出ます。ただし雑草化する可能性がある(つまり邪魔)。

病害虫

うどんこ病

乾燥気味に管理することになるため、ウドンコ病が発生しがちです。ウドンコ病は葉っぱに白い粉が吹くようなカビの一種です。病変部分を取り除き、できれば殺菌剤を散布して対応します。薬剤・性質はウドンコ病を参考にしてください。

ハダニ

ハダニは乾燥すると発生する。コロマイト・ダニ太郎などで駆除するが、耐性がつきやすいので複数の薬剤をローテーションして使うようにします。

ハスモンヨトウ

蛾の幼虫で夜中に現れて葉っぱを食べます。

ナメクジ

アブラムシはつきづらいが、ナメクジはよく発生する。ナメクジは誘引剤を散布して殺しましょう。ハシなどでつまんで駆除する人もいるんですが、花を見るのがナメクジを捕まえているときだけ〜なんて悲しいことになるくらいなら誘引剤でバサっといきましょう。薬剤などはナメクジを参考に。ナメクジが出なくなる頃にハダニが出てきます。

バッタ

オンブバッタが葉を食べて、葉脈だけにしてしまい、被害が多いと生育が鈍くなります。バッタは近くに雑草が生えているとそこから移動してきて、しかもメスだけで大量繁殖してしまうため、予防しないと被害が大きくなります。しかし、逃げ足が早く、薬剤での駆除が難しい。広範囲に薬剤を散布するしかない。

アオドウガネ

コガネムシの仲間で成虫は葉っぱを食べて葉脈だけにしてしまい、幼虫は根を食べる。見つけ次第、成虫はフミツブース。追いつかないなら成虫には薬剤(スミチオン)を広範囲に散布し、幼虫にはダイアジノンを散布します。

スリップス

スリップスが発生する。放置していると一気に増えて枯れます。幼虫は小さな虫です。葉っぱの色が変なら、葉の裏を見てみましょう。発見次第、薬剤(アドマイヤー粒剤)を使って駆除します。
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特徴・由来・伝承

聖母マリアの祭日に咲いていたため、マリーゴールドは「聖母マリアの黄金」という意味。学名のタゲテスは美の女神タゲスが語源となっています。花言葉は花言葉は「信頼」「悲しみ」「嫉妬」「勇者」「悪を挫く」「生命の輝き」「変わらぬ愛」「濃厚な愛情」。
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