フランネルフラワーの育て方

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フランネルフラワーの基礎データ
フランネルフラワー
科名セリ科
属名アクチノータス属
学名Actinotus helianthi
水やり乾かし気味に
場所外の日なた
難易度上級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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フランネルフラワーとは?

フランネルフラワーはセリ科アクチノータス属の多年草。葉っぱや花に細かい毛が生えていて、まるで布ような感触で、独特の存在感があります。四季咲きなので条件さえ揃えば長期間、花は咲きますが、見た目に反して霜に当たると傷み、乾燥にも意外と弱いのに、夏の過湿で腐って消えてしまうことが非常に多いです。また酸性土でないと枯れてしまうなど、初心者にはちょっと厳しいので、栽培はガーデニング上級者だけにしておきましょう。

水やり

土の表面が乾いていたらたっぷりと水をやってください。蒸れに弱いので、水のやり過ぎは厳禁です。水を上からバサーってやると枯れます。水が葉っぱや茎の隙間にたまり、腐ってしまうからです。水やりは葉っぱや花に当てないように、土にじょぼじょぼとやってください。

普通の植物と同じ間隔で水をやっていたらスグに腐って枯れてしまいます。土が乾いてから水をやりますが、カラカラのカチカチになってから水をやっても十分です。グッタリしていて引っ張ったら根がほとんど付いていなかった……そんな状態になっていたら水のやりすぎです。フランネルフラワーは酸性土壌でなくなると枯れるという特殊事情がありますが、酸性弱酸性になるには時間が掛かりますのでまずは、水やり過ぎに注意します。

フランネルフラワーは頑健で育てやすいとネットでうたっていますが、土と水の条件が間違っていると、あっという間にサヨナラします。しかしこの問題さえクリアすれば、初心者には無理でもある程度経験を積んでいれば十分育てられます。

土壌水分計で判断

見た目がこんな感じなので、水切れしたかどうか分かりにくいです。湿気に弱いのですが、水が切れても当然枯れます。元々フニャっとしているので、水が切れたかどうかわかりずらいのも、枯らす原因のひとつです。

そこで、鉢を持ち上げて軽さで判断したり、割り箸を突っ込んで土中の状態を確認してから水をやります。土壌水分計という便利なものがあるので、これで土の中の水を計測してから水やりをするかどうか判断するといいです。特に冬は土の表面が乾いていても、土中に水が残っていることがあるので、計測するといいです。

といっても、土壌水分計(水やりチェッカー)は最初の「コツ」を掴むためのもので、最初に何回かやって掴んだら、使わなくなります。なので、pHや肥料成分も計測する計測器を買うといいですよ。
土壌水分計
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肥料

鉢植えの場合、生育時期(春と秋)に肥料をやるとよく生育します。ただしフランネルフラワーは根が細くて、濃い肥料をやると根が肥料焼けを起こします。肥料焼けとは、浸透圧で根の水分が出ていって傷むことです。そこで、春と秋に薄い液体肥料を週に一回やる程度にします。

庭植えの場合は肥料はやらないでいいです。

植え付け・植えかえ

春(最低気温が10度以上)か秋(最高気温が25度以下)に植え付け・植え替えをします。

用土

フランネルフラワーは普通の土ではなくて、強酸性(pH4〜5)の土ではないと枯れます。一般的な培養土(pH7.0)ではダメです。ブルーベリー用土で植えるか、市販されている土に鹿沼土を3割ほど混ぜて酸性にしてから植え付けします。自作する場合は鹿沼土5未調整ピートモス5に化成肥料を少量、混ぜて用土とします。

植え付けの時に根の土は崩さないでください。根が弱く、いじると生育不良を起こします。
ブルーベリーの土
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鹿沼土
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ピートモス
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どれだけ酸性の土にしていても、降る雨は弱酸性ですし、水道水は中性ですから、そのうちペーハーがあがって弱酸性土壌になります。といっても二年くらいは大丈夫です。鉢植えの場合は出来れば毎年、植え替えをします。もちろん酸性の土で、です。

鉢植え

5号〜6号に1苗を植え、徐々に大きくしていきます。
鉢底の穴を網で塞いで、その上に土を流出しないようにするための鉢底石(軽石)を2cmか3cmほど入れ、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れていきます。最後に水をしっかりやったら完成です。

苗は土を崩さず、根をいじらないで植え付けてください。
植え替えのときは古い鉢から株を取り出して、土を落とさないでそのままで、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。1号か2号大きなものにします。あまり大きなものに植え替えると水やりの感覚が変わってきて失敗しやすくなります。

あと、フランネルフラワーを寄せ鉢にすることがあるんですが、寄せ植えにはできても、その後に植え替えはできないので、その辺りを理解して寄せ鉢にしてください。

庭植え・地植え

地植えする場合は植え付けの1週間前に深さ30cmほど掘り返して、土に未調整ピートモスを2割〜3割ほど混ぜ、化成肥料を少量入れて、用土とします。水はけが悪いなら、鹿沼土を入れましょう。

穴に用土を半分ほど戻し、ここに苗を20~30cmの間隔を開けて配置し、隙間に余った用土を入れていきます。最後にしっかりと水をやってください。

地植えにしていてしばらくすると弱酸性になり生育が悪くなりますので、ピートモス・クエン酸で酸度を調整してください。詳細はブルーベリーの用土と酸度調整のページを参考にしてください。

管理場所・日当たり

日にしっかり当ててください。見た目がフニャっとしているものだから、日陰でもいいような気がしますが、日光に当てていないと、ダメです。気がついたら無くなってたという原因です。また、雨に当てないように軒下で管理します。雨に当たると腐ってしまいます。

夏越し

高温多湿が苦手ですので、梅雨前から9月までは風通しの良い半日陰に移動します。本当は多少の高温は耐えるんですが、とにかく「多湿」が苦手。日本の夏はフランネルフラワーと相性が悪いです。乾燥には強い方なので、乾燥気味にし、水やりをするときは必ず、葉に水をかけず、梅雨前に株全体を刈り込んで、風通しをよくしておきましょう。それでも枯れることがあります。

越冬

寒さには強いのですが、霜・凍結には弱いです。霜に当たると枯れなくても相当残念な様子になりますので、冬は軒下へ移動させてください。もしくは室内の日当たりで管理します。

花ガラ摘み

花がしぼんだものを花ガラといいます。花ガラは摘むようにします。放置していると、細かい毛が水を吸って腐って傷んで病気(灰色かび病)になります。そうじゃなくても見た目が悪いので摘みましょう。

剪定

梅雨から夏は高温多湿が苦手なフランネルフラワーには厳しい時期。梅雨前までに全体を半分ほど切り戻します。葉っぱ全てがなくならないようにしてください。また、傷んでいる葉っぱも取り除いてください。

病気・害虫

灰色かび病
灰色カビ病は低温で湿度が高いと発生するカビで、しぼんだ花や傷んだ葉っぱを残していると、梅雨・秋の長雨のときに発生やすい。剪定して風を通したり、風通しの良い場所で管理し、雨に当てないようにすれば予防できます。詳細な性質や薬剤については以下のページを参考にしてください。

ハダニ
ハダニは乾燥・高温時期に発生する小さな虫で、乾燥管理するフランネルフラワーではある程度は発生しやすいです。風通しをよくしておくと発生は抑えられるので、梅雨前の剪定をしっかりとしておきましょう。葉裏に潜んでいるので、葉裏に水をかけると発生を抑えられますが、葉っぱに水をかけると過湿で枯れることがあるので、あまりおすすめしません。

特徴・由来・伝承

オーストラリア原産の植物で、花・葉・茎に細かい毛がついていて「フランネル(軽くて柔らかい毛織物のこと)」のようであることから「フランネルフラワー」と呼ばれます。寒さには抵抗がありますが、ちょっと夏の湿気に弱く、腐って枯れるパターンが多く、初心者には向いていません。

パッと見た感じ、既にドライフラワーなっているような…既にプリザのような…外見です。
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