オージープランツの一覧(オーストラリア原産の植物)

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オージープランツとは

オージープランツとは、オーストラリア原産の植物の総称。そうやって特別な名前をつけられるのは、「栽培が難しく」て「見た目が独特」だから。日本は雨が多く、乾燥地域が多いオーストラリアとは気候が全然違うため、オージープランツは基本的に夏越しが厳しいことが多いです。また、寒さに弱いものも多いため、栽培はかなり難しいグループです。そんなオージープランツを集める人は間違いなく「園芸上級者」で、かなりの経験を積んでいて、「枯れても泣かない」覚悟のあるマニアです。

中には育てやすいものもあり、日本の気候に合って根付いているのはユーカリドドナエアメラレウカブラシの木ミモザアカシアなどです。
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特徴

酸性土を好む

酸性の土壌を好むことが多いです。中性では生育しないこともあります。既存の培養土鹿沼土を混ぜて酸性にしたり、ブルーベリー用土を使うなどします。
ブルーベリー用土
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鹿沼土
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●乾燥を好む植物が多いので、ブルーベリーの土に鹿沼土を混ぜて水はけをよくして植えるといい。

リン酸を嫌う

オージープランツはリン酸を嫌うことが多い。全くダメなのではなく、リン酸が多いと調子を崩しやすいです。薄い液肥をやる程度なら問題ないが、その頻度が増えると生育不良を起こして枯れてしまう。日本で流通する一般的な肥料(化成肥料・液体肥料)はリン酸が多いため、オーストラリア原産植物には適さないです。

リン酸が入っていない肥料として硫安、尿素、硫酸カリウム、重炭酸カリウムなど。農家向けに創美味4号という肥料があり、これは8-1-8でリン酸が少ない。

硫安を使うと土のpHが下がる(酸性になる)が、オージープランツにはむしろ適している。硫安がいいです。
硫安
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硫酸カリウム
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多湿が苦手? 寒さに弱い?

オーストラリアというと乾燥した地域が多くて、乾燥地域に自生している植物は確かに日本の梅雨から夏の多湿が苦手で、高温には強いのだけど、蒸れて枯れるってパターンは多い。でも、オーストラリアは広くて、乾燥した地域だけではなく、寒い地域や湿地帯もあるので、夏越し・冬越しできる植物も結構あります。

詳細はそれぞれのページを参考にしてみてください。

オーストラリア原産の植物

このページではオーストラリア原産の植物をいくつかあげておきます。以下の植物は別に「育てやすい順」ではないです。順不同の羅列です。

カンガルーポー

カンガルーポー(Anigozanthos)はオージープランツの中ではまだ育てやすい方。夏の過湿と、冬の低温を避けることで栽培の継続は可能ですが初心者には厳しい。真っ黒で容姿がほとんど同じのブラックカンガルーポー(Macropidia fuliginosa)はカンガルーポーとは別属の別種です。

アカシア・テレサ

矮性アカシア・テレサ(Acacia fimbriata wattle 'Crimson Blush' )は半耐寒性常緑樹で成長は早い方。クリーム色の花を咲かせ、おしゃれな低木。花が咲いていなくても、樹形だけでも結構おしゃれさん。春に店頭に並ぶので購入して植え付けましょう。寒さにはある程度強いが、幼木のうちは寒さに弱く、大きくなっても霜に当たると葉っぱが汚くなるので、できれば霜に当てたくない。

ミモザアカシア

ミモザアカシア(銀葉アカシア)は早春から開花する。関東以南で庭木として植えることが可能。葉っぱもシルバーリーフで人気。ウリハムシモドキがわく。

グレビレア

グレビレア(Grevillea)はヤマモガシ科の常緑低木。切り花でも流通しています。育てるのはかなり難しい。

ユーカリ

ユーカリはコアラが食べることでお馴染みの植物。生育がよく、日本でも庭木に植えられることが多いが、あまりに生育が良過ぎて困るかもしれない。鉄分を好み、不足するとクロロシスを起こします。種類も多くあります。

バンクシア

オージープランツ:バンクシア
バンクシア(Banksia)はヤマモガシ科バンクシア属の常緑木。寒さと暑さに強く、夏の多湿にも比較的強い方。オージープランツの中では育てやすい部類とされます。種は熱によって…つまりは火事によって弾けて落ち、火事後の焼け野原で日光を独占する戦略を取っています。樹木としての寿命は短く、15年くらい。

ドドナエア

ドドナエアはニュージーランド原産の常緑広葉樹。寒さに当たって紅葉するんですが、暖地でも紅葉し、冬の間はずっと赤い優秀なカラーリーフ

ウエストリンギア

ウエストリンギア(Westringia fruticosa)は常緑低木で開花時期が長い。暖地であれば戸外で越冬します。多湿が苦手です。別名がオーストラリアンローズマリー

メラレウカ

メラレウカはフトモモ科の常緑低木。別名がティーツリー。関西以西では戸外で越冬も可能。メラレウカのなかでもアロマテラピー用の精油のティーツリー油が取れるものを「メディカルティーツリー」と呼んでいます。

ブラシの木

ブラシノキ(Callistemon speciosus)はオージープランツっぽい独特の花が咲きます。冬の寒さには弱いものの、中間地でも戸外で越冬は可能で、寒冷地でも地域によっては越冬しているところもある。ただし、花の色合いと形状や雰囲気が庭に合うか、結構好みの分かれると思われます。

ディスキディア

ディスキディア(Dischidia)はガガイモ科で木に着生している植物。冬の寒さに弱いために、冬に枯れることが多いです。温室などで加温しないと越冬は厳しい。学名がディスキディアで複数の種が流通しているが、カンガルポケットをよく聞く…かな。

ボロニア

ボロニアミカン科でよい香りがする。冬から夏にかけて花鉢が流通するんですが、夏の多湿と冬の低温に弱く、よく枯れます。実質一年草のようなものです。

トリガープランツ

トリガープランツ(Stylidium graminifolium)は学名はスティリディウム・グラミニフォリウム。花の中央の蕊柱(ズイチュウ)を、虫に叩きつけて花粉をつける。オジギソウハエトリソウといった「動く植物」があるなかで、動きの速度はピカイチ。ただ、花が小さいので動きの素晴らしさが伝わりにくい。

ギョリュウバイ

ギョリュウバイ檉柳梅)はフトモモ科の樹木で、手間がかからず開花する。花の色合いや造形がオージープランツ!って感じがします。好みの分かれる質感です。

オーストラリアンブルーベル

オーストラリアンブルーベル(Sollya Heterophylla)はトベラ科のツル性植物。寒さに強く、青い花が咲き、赤い実をつける。あまり流通していないですね。

カスタノスペルマム

カスタノスペルマムは「ジャックと豆の木」という名前でかつて流通していたことがあります。ジャックと豆の木というのは「商標」…つまりは商品名で正式な名前ではないです。オーストラリア原産の高木。室内用の観葉植物で、寒さに弱い。

ピメレア

ピメレア(Pimelea)はジンチョウゲ科の常緑低木。冬は室内で管理し、夏は過湿に注意して管理する!とされるが、意外と水を吸い、水切れを起こす(思ったよりは〜です)。

ホワイトソルトブッシュ

ホワイトソルトブッシュ(Rhagodia hastate)はヒユ科の常緑低木。乾燥に強く、暑さに強く、寒さに強く、常緑で花も咲いて、葉っぱもシルバーリーフで綺麗。紅葉までする。

雑記

●耐湿性のものなら日本でも育つ。
●乾燥地帯の植物は日本の夏の高温多湿に枯れてしまう。
●珍しい植物なので、盗む人がいる。近所の人が〜ではなくて、軽トラに積んで逃げる。
●園芸植物で気難しいものに、オージー系と南アフリカ系がある。出身は違うのだけど、気難しさは同じ。
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