ユーカリ・ポポラスの育て方…地植えもできます
目次
ポポラスの特徴は?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり剪定・芯止め病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ユーカリ・ポポラス
- 科名
- フトモモ科
- 属名
- ユーカリ属
- 学名
- Eucalyptus polyanthemos
- 別名
- シルバーダラー・ハートリーフユーカリ
- 耐寒
- マイナス6度
- 水やり
- 乾かし気味に
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
スポンサーリンク
ポポラスの特徴は?
ポポラスはオーストラリア出身の
フトモモ科ユーカリ属の常緑高木。体感温度はマイナス6度と
中間地〜
暖地であれば問題なく地植えできます。
非常に生育が旺盛で、鉢植えには向かない。地植えにしても、非常によく伸びるので、こまめに
剪定しないと、邪魔になる。フラワーアレンジメントをやっていて、定期的に葉っぱを利用するようならいいですが、そうでないと結構大変。姿が良いだけに、ちょっと残念。風に揺れる姿は非常に愛らしいが、大きく育つと丸い葉っぱが細長い葉っぱになる。
よく新芽が出るので、いつ剪定してもいくらでも出てきます。
樹高自生地では20m
スポンサーリンク
水やり
庭植え・地植えの水やり
庭植えの場合は、基本的に植え付けしたときに、しっかりと水をやったあとは、自然に降る雨で十分です。ただ、根が浅いので、様子を見て
水やりをしてください。
鉢植えの水やり
鉢植えの場合は土が乾いてから、水をやります。土が濡れているうちに水をやっていると根が腐って枯れてしまいます。水をやるときは鉢底から水が染み出すくらいにしっかりとやってください。
ポポラスは乾燥に強いか弱いか
ユーカリの類は根が浅いのですね。根が浅いということは、土の中に水があってもそれを吸い上げる力が弱いのですね。また、土の表面部分は風によって水分が蒸発しやすいのです。となると、ポポラス自体は乾燥に強いのですが、空気が乾燥している環境ではカリカリになりやすいのです。
室内のクーラー・暖房による室内の乾燥、冬は戸外で管理している場合は寒風による乾燥で思ったより乾燥に弱いです。ポポラスは寒さに強いのに、冬の戸外に置いていると気がついたら葉っぱがカラカラになって枯れているなんてことが良くあるんですね。
●暖房・クーラーが直接当たる場所に置かない。室内で管理する場合は…冬は特に加湿器をかける。
●冬に戸外で管理する場合は、寒風が当たらないようにする。もしくは株元にバークチップ(=木の破片)を敷いて乾燥を防ぐ。ただし被せすぎると蒸れて
根腐れしやすくなる。
●水やりを頻繁にするようにするのが理想。
肥料
春(3月〜4月)と秋(10月)に根元に緩効性
肥料をやります。肥料をやらないからといって、枯れることもないです。肥料が多いと大きく、早く育つので、大きくなってほしくないときは控えましょう。
植え付け・植えかえ
鉢植えにすることもありますが、生育が旺盛で、鉢植えではすぐに根づまりを起こします。庭植えが好ましいです。ただ、庭植えだと大きくなりやすいので、剪定して小さくまとめるようにします。
時期・頻度
植え付け時期は秋(10月)から冬(3月)。それ以外の時期に植え替えをすると、根が傷んで枯れてしまいます。冬が一番適期です(厳寒期を除く)。苗は秋に出回りますのでコレを購入して植え付けをします。
鉢植えにしていて、鉢底から根が出ていたら植え替えをします。一回り大きな鉢を用意し、土を崩さずに植え付けをします。毎年か2年に一回植え替えをします。
用土
水はけの良い土を好みます。乾燥に強く過湿を嫌います。根が腐ってしまいます。そこで、市販の
培養土に川砂や
赤玉土を混ぜたものを使用するか、
ハーブ用の土を利用します。
地植え
ユーカリ・ポポラスは根が傷つくと生育不良を起こすので、植え付けるときは土を落とさず、根をほぐさないようにして植え付けをします。一度植えると移植はほぼ出来ないので植え付ける場所をよく考えてください。
深さ20cm直径30cmの穴を掘り、掘り出した土に
腐葉土か
堆肥を1割ほど入れて、化成肥料も入れて、よく混ぜて
用土とします。水ハケが悪い場合は川砂・
軽石小粒・
鹿沼土小粒などを混ぜて植え付けします。根が浅いところに広がるので、深植えせず、株の地際に合わせて植え付けをします。最後に水をやって完成です。
株が不安定な場合は支柱を立ててあげます。グラグラしたままだと、根がキレてうまく根付かず、なかなか回復しません。
●ポポラスは建物の近くには植えない。大きくなって困るため。建物から1.5m〜2mは離すこと。
●水はけをよくするために、土壌改良するか、
高植えにするといいです。
●地植えだと植えて2年で1.5m〜2mになります。剪定して抑えても追いつかないこともあります。
鉢植え
鉢底の穴に網を敷く。その上に軽石を3センチほど入れ、その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れて水をやって完成。株は土をいじらない、根をほぐさないようにする。根をいじると生育不良を起こしますので注意してください。
となると現在の鉢より毎回、少し大きな鉢に植え替えることになります。
素焼き鉢よりプラ鉢の方が水切れを予防できます。
植え替え直後の一週間ほどは日陰で管理して養生するといいです。
植え付けたときは必ず支柱を立てておきます。大きくなって自立するまでは必ず支柱を立てましょう。
管理場所・日当たり
日当たりのいいところを好みます。しっかりと育てれば
葉焼けもしません。春から夏はしっかりと日光に当てて挙げてください。日光にしっかりと当てれば葉っぱが肉厚になり、肉厚になると葉焼けしません。
ポポラスは耐陰性もあり、多少、
半日陰でも大丈夫で、室内で育てることも可能。ただ、寒さに強くて、葉焼けもしないのですから、戸外の日当たりで育てて、何かの植物の日よけ・霜よけにするといいでしょう(ただし庭植えにすると大きくなりすぎる)。
●ユーカリの仲間なのですが、匂いはそれほどでもない。葉っぱを切ったり揉んだりしなければ匂いは多少する程度。室内で育てるのに向いています。
夏
暑さにはなんら問題はありません。直射日光に葉焼けすることもありますが、ちゃんと生育してればなりません。葉焼けするなら半日陰に移動させたり、遮光しましょう。
ただ、あまりの高温・乾燥で水切れをすることがありますので、庭植えも鉢植えも水やりをしっかりしましょう。
越冬
耐寒温度はマイナス6度とされますが、大株だとマイナス10度まで耐える。小さな苗だとマイナス5度でも枯れることがあります。マイナス10度以下になる寒冷地では鉢植えにして冬は室内に取り込む必要があります。
寒さに当たると
紅葉する(赤黒くなって枯れたみたいになる)。紅葉するが、落葉せず、そのままで春になり、気温が上昇すると緑に戻るのでそのまま放置しておきます。
育っても神奈川県の海岸でも何年かに一回の寒波で戸外では枯れることがある。強い寒さに当たると白く変色して枯れ込みます。完全に枯れていなければ春にまた、芽吹くのでそのまま管理を継続しましょう。
横風に弱い
ユーカリは地上部に対して根が浅く、強風に弱い傾向があります。大きく育っても支柱が必要です。数メートルまで育ち、生育速度も早く、庭植えすると管理が大変。その上で強風に弱いのです。
管理できる程度の大きさの時はいいんですよ。風に揺れるポポラスは素敵ですから。手に余った時のどうしようもない感じがヤバイので、庭植えは覚悟を持って植えるか、そもそも植えない。
巨木になる。自生地では20m〜25m。日本の庭に植える限りはそこまで大きくならないが、強風があるので3m4mでもやばい。庭植えは勧めない。もしくは丈が大きくならないように必ず剪定すること。せいぜい1mくらいに抑えたい。
その代わり、根が細いので建築物の基礎に悪影響を及ぼすことはない。
剪定・芯止め
理想としては春(3月から5月)、9月のどちらかで剪定をします。まー、いつ剪定しも大した差はないです。
頻度は1年に一回。地植えは特に、毎年、必ず剪定をして大きさを抑えましょう。
剪定は枝の先を切り(
摘芯)、邪魔な枝をさばいて、内部まで風が通るようにします。また、傷んでる葉っぱを落としましょう。
ポポラスを庭植えしている場合、一番上の先を切ること(
芯止め)で小さくまとめることが出来ますので必ず定期的に芯止めして小さくまとめるようにします。
芯止めすることで、幹が太くなり、自立しやすくなるので、芯止めは繰り返して、太くしてあげましょう。
●剪定しないでいると、適度な高さから2年放置で屋根より高くなります。毎年剪定しましょう。
コピシング
まめに剪定(芯止め)して大きさを抑えるのが良いのですが、うまくいかないこともあります。芯止めしたところから、さらに伸びてすぐに、より高くなっていきます。
となると、あっという間に数メートルにもなっちゃいます。地上部が大きくなりすぎたら、見栄えも悪いし邪魔になるから、株元を50cm残してバッサリと刈り込みましょう。まるで伐採するみたいな感じです。そうすると根元から新芽が出てきて、きれいに仕立て直せます。
鉢植えの剪定
鉢植えの場合は、邪魔な枝を適当にさばけばいいです。
ただし、ユーカリ・ポポラスは根が鉢にいっぱいになると地上部の生育が止まります。そのままだと新芽が出ないで枯れます。根の量=地上部の量だからです。生育が止まって元気がなくなるので、地上部を刈り込んでやると、新芽が出てきます。高さ、半分くらいに刈り込むといいです。
病気・害虫
クロロシス
微量成分(鉄など)が不足すると、斑点が出て色が抜けるクロロシスが起きる。クロロシスがおきると弱り、弱ると他の
病気にもかかりやすくなります。対応した薬剤を撒くとよい。
斑点病
水はけが悪い、風通しが悪い、水のやりすぎ、その他の原因で雑菌が繁殖して、斑点が出て弱ります。病変部分を取り除き、環境を改善することで改善します。殺菌剤をまくとよいですが、それよりも環境改善が優先です。
ウドンコ病
ウドンコ病は白い粉を吹くカビで、乾燥すると発生しやすいです。株が健康だと発症しても、治療することもあるので、一番大事なのは「健康にすること」で、やっぱり環境を見直すことが大事です。病変部分を取り除き、対応する殺菌剤を散布するといいです。
ハダニ
ハダニは高温・乾燥時期に発生しやすいです。弱っていくので、早め駆除剤を散布しましょう。
コガネムシ
コガネムシの幼虫が根を食べて、枯らすことがあります。鉢の中に2匹いれば枯れるので、植え替えの際によく観察して取り除きます。前もって
オルトラン粒剤を撒いておくことでコガネムシの幼虫を予防するといいです。
その他の病
害虫についてと、より詳細な内容は
ユーカリの病気まとめ…斑点病・うどんこ病などを参考にしてください。
スポンサーリンク
関連記事