レモンユーカリの育て方…挿し木でも増やる!葉が枯れる原因は?
目次
レモンユーカリとは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たりレモンユーカリの脱皮剪定病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- レモンユーカリ
- 科名
- フトモモ科
- 属名
- ユーカリ属
- 学名
- Eucalyptus citriodora
- 別名
- ユーカリシトリオドラ
- 耐寒
- 0度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 上級者向け
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レモンユーカリとは?
レモンユーカリは
ユーカリの仲間。
フトモモ科の
常緑植物。性質としては
グニユーカリとほぼ同じ。葉っぱが
レモンの香りがするが、触れると香る…つまり、触れないと香らない。香りが強いのは新芽のところだけで、他の硬い葉っぱは揉まないと香りがしない。種から育てることも苗を植え付けることも出来ますが、苗はあまり流通していませんので近所で見かけないならネットでの購入が早いです。
霜が降りる様な地域でも他のユーカリは育ちますが、レモンユーカリは寒さに弱く氷点下になると枯れ始めます。また3年くらいで5メートルまで成長する生育スピードの樹木なのに、それでも根が浅く、突風であっさりと文字通り根こそぎでひっくり返ります。
台風の通る日本ではなかなか難しいものがあります。
庭植えにする場合は
剪定して管理できる程度に小さくまとまるようにします。鉢植えでどうしても育てる場合は
10号鉢(直径三十センチ以上の鉢)に苗を植えて管理するようにします。
葉が枯れる?
レモンユーカリは水切れしやすいです。水切れすると葉っぱの先から枯れ込んでくるので、
水やりの頻度を増やして、対応します。できれば、土の
水はけをよくしておくと、
根腐れを防ぎつつ、水切れを防げるので、植え替えの時に少し水はけよく配合しておくといいです。
香りがするのは新芽の葉だけで、成長したら、
キョウチクトウみたいな細長のツルツルの葉っぱは匂いがしない。ちょいちょい剪定して匂いがするザラザラした新芽を出させるようにしたい。剪定しても新芽が出なくなったら、
根詰まりをしているので植え替えをして根が出るスペースを作ってあげましょう。
柑橘系の香りには虫除け効果がある、とされます。虫除け効果のある他の植物については
蚊・虫除けになる植物・ハーブの一覧を参考に。
レモンユーカリの
学名がユーカリプツス・シトリオドラ(Eucalyptus citriodora)なので、シトリオドラとはレモンユーカリのことです。レモンユーカリの香り成分は「シトロネラール」で、これは虫除けに効果があるとされています。
レモンユーカリは細葉なんですが、ユーカリの代表であるグニユーカリと
ポポラスは丸葉が魅力的。どれも根が浅く、横風と水切れに弱いところがあるので、栽培で気を付ける点はほぼ同じ。
あとは好みで、グニとポポラスも選択肢に入れてみてください。
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水やり
鉢植えの水やり
乾燥に強いです。水をやりすぎると根が腐って枯れることがありますので、鉢植えの場合は土が乾いてから水をやるようにします。
冬のは水やりを控えます。土が乾いてから数日経って水をやるようにします。
庭植えの水やり
庭植えの場合は、植え付け直後にしっかりと水をやった後は、日照りでも無い限りは降雨だけで十分です。ただし植え付けて一年目は根が広がっておらず、水切れが起きやすいので、様子を見て水をやってください。二年目以降は上記のように水やりはほぼ不要。他の植物が乾燥で枯れてもレモンユーカリは枯れない!ってくらい。
鉢植えの水やりが頻繁なのに対して、庭植えの水やりが楽なのは「根の広がり」のため。根が広がる面積の狭い鉢植えでは水切れが起きやすいため。
肥料
液体
肥料を二週に一回ほどやります。肥料をやるとやった分だけレモンユーカリは大きく成長します。家庭で育てていて冬に室内に取り込む予定の場合、肥料をやって大きくなると管理が面倒です。樹高や枝ぶりなどを見て調節しましょう。
肥料が多いといくらでも大きくなります。大きく育つのですが、根が浅く強風で倒れやすいというのもありますし、ベランダで育てている場合は大きすぎると邪魔。肥料は控えめにするのが良いです。
肥料は成長するときにやると大きく成長する栄養なので、寒さ・根腐れ・病
害虫などが原因で元気のないときほど肥料はやらない方がいいです。
植え付け・植えかえ
庭植えにすると手に追えない巨木に、鉢植えにすると水やりなどが繊細と、なかなか厄介な子です。
時期
春(3月)から初夏(6月)にかけて植え付け・植え替えをします。
レモンユーカリは移植が出来ないタイプで、一度庭植えすると植え替えは出来ませんのでよく検討して植えてください。また鉢植えして植え替えをするときも、土は崩さずに一回り大きな鉢に植え替えるようにします。
用土
とにかく水はけの良い土を好みます。植え替え時期は3月から梅雨前まで。
用土は一般的な花と野菜の
培養土に
パーライトか桐生砂を2割混ぜる。自作するときは
赤玉土7
腐葉土3を混ぜたものを使います。
鉢植え
鉢底の穴に鉢底網(鉢底ネット)を敷きます。網は土が流れ出ないようにするためのものです。網の上に
軽石を入れ、軽石の上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をやって完成。
株の土は落とさない、根はほぐさないようにします。根を傷つけると生育不良を起こします。植え替え後、レモンユーカリはしばらく生育不良を起こすので、一週間か二週間は日影で管理して養生してから、普通の管理に戻します。
樹木は根と地上部(枝葉)が対応していて、根が広がれば地上部が大きくなる。が、ユーカリは根と枝葉が「1:1」くらいになる。一般的な木の鉢植えとしては鉢が大きく見える。
レモンユーカリは根詰まりしやすく、春に植え替えても、夏までには根詰まりすることもある。庭植え推奨。ただ、庭植えすると大きくなるので、剪定して小さくまとめるようにすること。
庭植え
直径30cm深さ20cmほどの穴を掘り、水はけが悪いならば桐生砂を混ぜる。腐葉土は混ぜない。株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやる。支柱を立てて、くくりつけ固定する。苗の土は崩さず、根をほぐさないようにします。いじると生育不良を起こします。
レモンユーカリは根から物質を出して土を
酸性化させる。酸性の土を嫌う植物は周囲では育たない。
挿し木
6月7月にその春に伸びた枝を10センチほど切って下葉を取り除いて、コップに水を張ってそこに一晩つけて葉っぱに水を行き渡らせます。これを
水揚げといいます。
そして赤玉土単用の土に挿していると発根します。発根まで三ヶ月ほどかかりますので、その間、乾燥しないように水をやってください。発根したら上記のレモンユーカリ用の用土に植え付けてください。
管理場所・日当たり
戸外の日当たりで管理する。夏の直射日光・暑さには強いので、春から秋にかけては戸外で何の問題もないです。
越冬
耐寒温度が0度と、ユーカリの中では寒さに弱い種類です。霜の降りない
暖地では戸外で越冬が可能ですが、
中間地・寒冷地では鉢植えにして冬は室内に取り込めば越冬は可能です。室内の日当たりで管理してください。
通常のマルバユーカリ(丸葉ユーカリ)が生育する場所でも枯れてしまいます。関西では枝を整理し水を控えていれば越冬も出来ますが、数年に一回やってくる強い寒波で枯れます。
●株が大きくなると寒さに強くなるよう。
●広島市植物園では巨木になっている。
●大きく育った株も神奈川県の海岸で、何年かに一回の寒波で戸外では枯れる。鉢植えで冬に取り込むのが無難です。
レモンユーカリの脱皮
寒さに耐えて冬を越したレモンユーカリは、5月6月と生育する中で古い冬の皮を脱いで、白くてキレイなツルツルの木肌を見せます。まるで脱皮するようです。ちょっと気持ち悪いですが、
病気ではないので放置しておきましょう。いずれ、全部剥がれます。
剪定
庭植えの剪定
多少剪定しても枯れない。いつ剪定しても枯れない。多少強く剪定しても枯れない。ちゃんと新芽が出る。大きくなりすぎると世話も大変だし、根が浅く強風で倒れてしまい、人や家に当たる可能性があるので、とにかく小さく抑える方が良い。おおきくなってしまったら、切り詰めつつ、最悪切り倒す覚悟を持つべき。
コピシング
庭植えにしていて、地上部が大きくなりすぎたら、株元50cm残して、バッサリと刈り込みます。刈り込むというか伐採に近い。バッサリ切ると根元から新芽が出てきます。
鉢植えの剪定
ユーカリは根の量と地上部の量が対応しているため、鉢に根が行き渡ると地上部の生育が止まる。そのまま新芽が出ないで枯れます。そこで地上部を切り戻すことで新芽を出させることができる。レモンユーカリは葉っぱがいい香りなんで定期的に収穫すると、次々に新芽が出てくる。
●地上部は半分くらい切り戻すといい。
病害虫
ユーカリはほとんど虫が付きません。仮についても枯れこむほどに害を受けることはほとんどありません。葉っぱが枯れこむ原因に、強風や乾燥によって葉っぱが傷むというのと、水のやりすぎで根が腐っている、というのがあります。
意外とレモンユーカリは強風・寒風・乾燥した風に弱いところがあります。とはいえそれで枯れることはほとんどなく、株全体が枯れこんでいるならば、水のやりすぎを疑います。
庭植えだから根腐れなんて――と思っている人が多いですが、レモンユーカリなどは乾燥地帯の植物で、庭植えでも毎日水をやっていると根が腐ります。庭植えしたら日照りでもない限りは水は控えてください。
参考ハダニも発生します。病害虫のさらに詳細は以下のページを参考にしてください。
クロロシス
鉄分が不足するとクロロシスが発生する。葉っぱに斑点が出ます。病気ではないのですが葉緑素が抜けているのですから、株は弱っているので、鉄分が入った肥料をやって改善しましょう。鉄分を補給しても一度出た斑点は消えないので、取り除くか放置します。
ユーカリは
うどん粉病が発生します。白い妙な部位があったら
ウドンコ病です。病気部分を取り除いて廃棄し、薬剤を散布します。
コガネムシの幼虫が根を食べます。症状が急速に進むので、気がついたときはまず手遅れ。前もって
オルトラン粒剤を撒いておくとよいです。
フトモモ科でユーカリの仲間。レモンの香り…レモネードのような香りがすることからレモンユーカリと呼ばれます。
オーストラリア原産でアボリジニーに利用されています。常緑高木。6月から8月に開花するとしていますが、日本では開花は珍しい。
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