四季咲きはずっと咲くって意味じゃないですよ
スポンサーリンク
四季咲きとは
四季咲きとは季節に関係なく開花するという意味。
言葉の響きからすれば「一年中咲く」という意味に見えるんですが、実際は開花条件が「緩い」程度の意味で、大体が「株が充実していて、気温が適切になったら」という感じ。寒すぎる冬・暑すぎる夏は開花しないケースがほとんど。どんな季節でも咲いてくれるという意味じゃないです。なので「四季咲き」というワードに過剰に期待してはいけない。一年中、庭で咲きっぱなしということはありえない(そういうイメージをする人がいる)。
反対に「一季咲」というのがあって、一季咲は特定の季節にしか開花しない。
スポンサーリンク
四季咲きと一季咲きの違いは?
一季咲きは特定の季節に開花すること。例えば寒さに当たって、気温が上がって開花したり、日が長くなって開花したり、逆に日が短くなって開花するものなどがあります。一季咲きは開花時期が限定される代わりに、その時期に旺盛に開花することが多いです。
逆に四季咲きというのは、条件が緩く、例えば気温が高いなら開花するというもので、一季咲きに比べると開花が鈍いというか、チラホラと断続的に長期間開花することが多いです。
四季咲きと言われていなくても、長期間開花する植物でも、そもそもは一季咲きで、条件が緩んだということが多く、その場合でも、元の条件を満たした方がよく開花します。例えば、長日植物の
アサガオも春(5月〜6月)も開花するんですが、日が長くなる7月以降の方が開花が多いのはこのためだし、
ビオラ・
パンジーも寒さに当たって気温が上がって開花するのが本来の性質なので、冬も開花するんですが、3月〜4月の方がたくさん開花します。
二季咲きとは?
二季咲きという言葉もあって、これは気温が適切な春に開花し、夏は高温で休んで、秋に涼しくなったら再度開花するという意味です。例えば
バラや
ラベンダーなどの日本の夏の暑さが苦手なものは二季咲きになりがちです。こういう夏の暑さが苦手な植物は寒冷地だと春〜秋まで咲きっぱなしで、実質四季咲きなので、二季咲きってあんまり聞かないワードではあります。
四季咲きしやすい花・植物
上に「四季咲きは年中開花するわけじゃないよ」と書いておいてなんですが、春〜秋に開花し、冬も温度があれば開花して、周年で開花させやすいものを挙げています。以下の解説を見て貰えばわかりますが、大体13度〜15度以上あれば、開花するので、高機密高断熱の家だったり、温室で加温すれば十分可能ではあります(実際にやるかどうかは別問題ですが)。
デュランタ
デュランタは
クマツヅラ科の鉢植えでよく流通している花木。春〜秋に開花するんですが、気温が15度以上あれば、冬でも開花し、周年開花することも可能です。
ベゴニア・センパフロレンス
ベゴニア・センパフロレンスは
シュウカイドウ科の
多年草で、気温と日光があれば冬でも開花します。
クロサンドラ
クロサンドラは
キツネノマゴ科の小
低木。6月〜10月に開花して冬には枯れる
一年草扱いになりますが、秋以降に室内に取り込んで、日光に当てて、室温15度以上で管理すれば冬も開花します。
プレクトランサス
プレクトランサスは
シソ科の多年草。春から秋にかけて開花するんですが、本来は短日植物で秋以降の開花が最盛です。冬も15度以上で管理すると開花もしてくれます。
ゼラニウム
ゼラニウムは
フウロソウ科の多年草で、15度以上で管理すれば冬も開花します。
グロキシニア
グロキシニアは
イワタバコ科の多年草で、5月〜11月に開花し、15度以上を維持すれば周年開花させることもできます。昔は「夏の女王」として流通していましたが、現在はあまり流通していません。
ジュズサンゴ
ジュズサンゴは
ヤマゴボウ科で初夏から秋に開花する多年草。15度以上で冬でも開花。花も実も綺麗ですが、室内に取り込んでまで開花させるものではなくて、地上部が枯れても来年も出てきます。
ブルーエルフィン
ブルーエルフィンはクマツヅラ科の6月〜10月に開花する低木。寒さに弱いのですが、18度以上を維持するなら冬も開花してくれます。18度はなかなかの温度です。
ワイルドストロベリー
ワイルドストロベリーは
バラ科の常緑草。春〜秋に開花して結実し、夏は高温で弱ります。冬も日光があると開花して結実します。
クフェア
クフェアは
ミソハギ科の5月〜11月に開花する低木。冬に枯れる一年草扱いとされることが多いですが、取り込んで日光に当てて15度以上を維持すれば開花もします。
パキスタキス
パキスタキスは春から秋にまで開花するキツネノマゴ科の低木。13度以上で冬も開花します。画像の黄色い部分は花ではなく「苞」で花ではなく、白いのが花です。苞が長く残るため、長く鑑賞できます。
最後に…
四季咲きで冬も開花させると、
肥料を追加しないと開花が止まるので、必ず追肥してください。その肥料は匂いがする
油粕などの有機肥料ではなく、化成肥料か液体肥料にしましょう。臭くて困りますよ。
スポンサーリンク
関連記事
園芸用語