ハナズオウ(花蘇芳)の育て方
目次
ハナズオウ(花蘇芳)とは?仲間水やり肥料植え付け管理場所・日当たり剪定病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ハナズオウ
- 科名
- マメ科
- 属名
- ハナズオウ属
- 学名
- Cercis chinensis
- 別名
- 花蘇芳
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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ハナズオウ(花蘇芳)とは?
ハナズオウ(花蘇芳)は中国原産の
マメ科(ジャケツイ
バラ科)ハナズオウ属(セルシス属)の落葉性
低木。枝にビッシリと花が開花するので非常に目立ちます。日本では樹高が4m-5m程度ですが自生地では10mを超える高木になります。
春に花が咲き、それが秋には熟して「
エンドウマメのような鞘」がぶら下がります。この中の種をまくとナハズオウがいくらでも増えます。春に開花・結実・冬に落葉というサイクルを繰り返す季節感のある庭木です。
マメ科の植物で根に根粒菌という空気中の窒素を取り込む菌が住んでいて、やせ地でも育ちます。むしろ栄養分が多いと生育が悪くなります。
樹高2m〜6m
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仲間
シロハナバナハナズオウ
シロハナバナハナズオウはハナズオウの
園芸品種。ハナズオウと同じように、ビッシリと白い花をつけます。
水やり
植え付け直後にたっぷりと水をやった後、日照りが続かないかぎりは、自然の雨だけで十分で
水やりは不要です。ただ、植え付けて2年は根が広がりきっていないので、庭植えでも水切れすることがあるので、注意してください。特に1年目の夏は水やりをしましょう。
鉢植えにはしないものですが、鉢植えにした場合は、土が乾いてから水やりをするようにします。
肥料
マメ科植物は根に空気中の窒素を取り込む菌が住んでいて
肥料が無くても育ちます。ですが、他の栄養素を供給してやったほうが生育するので、寒肥として二月に
油粕1と骨粉1を混ぜたものか、化成肥料を、根に当たらないように深さ20cmの穴を掘って埋めてやります。
肥料をあげなくても枯れることはありません。植え付け
時期
植え付けは落葉時期に行います。ただし根のダメージを防ぐために極寒期は避けます。最適な時期は活動直前の3月。
葉っぱが出ているときに植え替えをすると、枯れてしまいます(これは樹木の植え替えではよくあることです)。一般的には鉢植えにはしないもので、庭植えにします。
用土
土は
水はけのよいのが前提です。穴を掘ってみて、水が染み出すのでは植えても根が腐ってしまいますので、植えるのはあきらめます。粘土質でも
根腐れを起こしますが、川砂や
赤玉土や
腐葉土を混ぜることで水はけがよくすれば、生育します。
庭植え
根鉢の倍の深さ、倍の直径の穴を堀り、その土に腐葉土か
堆肥を元の土の3割くらいの割あいで入れ、化成肥料は入れないか、入れても少量とします。これを混ぜて
用土とします。
穴に土を半分戻して株を入れ、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやります。
種まき
10月にサヤが熟したら、サヤを採取して、種をそのまま庭にまくと、春に発芽して株が増えます。ポットなどで育苗してもいいです。
もしくは乾燥しないように濡らした砂と一緒にジップロックに入れて冷蔵庫に保管しておいて3月に種まきしてもかまいません。
管理場所・日当たり
中国・朝鮮半島で生育する植物ですから、寒さに強く、北海度南部〜九州まで庭植えが可能。春から秋の暑さにも強いので、日当たりか
半日陰に植えてください。
剪定
剪定は主に落葉時期に行います。
花芽は前年の7月からできていますので、開花後の5月〜6月に行えば花芽を落とさないで剪定は可能です。
枯れた枝を落とし、変な方向にのびた枝を落とし、内部に風が通るように枝を間引いていきます。剪定するコツは以下のページを参考にしてください。
株を植えると、株元から何本も枝が出てきます。このうち元気の良いものを二本か三本残してあとは剪定します。ハナズオウは幹から何本も細い枝が出てくるのですが、何本も幹を残していると、将来込み合って管理しにくくなり、見た目にもよくありません。幹から出た余分な細い枝は切ってしまいます。
苗を購入するときも株元から細い幹が何本も出ているよりは、太い幹が2本か3本出ているものが良いです。何本も出ていても結局剪定してしまうので。
病気・害虫
コナガが発生します。
発生したら対応の薬剤で駆除しましょう。
特徴・由来・伝承
ハナズオウは春に綺麗な――派手な花が咲くマメ科ジャケツイ
バラ亜科ハナズオウ属の落葉低木。春に新芽が出る前に花がいきなり枝にビッシリと咲くので非常に派手。
近い種のセイヨウハナズオウは北半球に自生していて、イスカリオテのユダ(=イエスと裏切った使徒)が最後にこのハナズオウの木で首をくくって自殺したという伝説があります。
江戸時代の花壇地錦抄(1695年編纂)に名前が見られうので江戸時代には渡来しているが、詳細は不明。
●ハナズオウはマメ科ですが葉っぱがマメ科っぽくない。葉っぱは
マルバノキに似ている
●ハナズオウの蘇芳は奈良時代に渡来した染料が取れる植物。この蘇芳の色に似ていることから「ハナズオウ」となった。蘇芳は奈良時代に渡来した真紅の染料。蘇芳はマレー語のサパンが語源とされる。
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