モントブレチアの育て方

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モントブレチアの基礎データ

モントブレチア
科名
アヤメ科
属名
クロコスミア属
学名
Crocosmia crocosmiiflora
別名
クロコスミア・姫檜扇水仙
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
モントブレチアの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

モントブレチアとは?

モントブレチアは南アフリカ原産のアヤメ科モントブレチア属(クロコスミア属)の球根植物。性質は頑健。繁殖力が旺盛で、野生化することがあり、周辺の生態系を破壊することがあります。栽培が禁止されている地域もあるので、植える前に調べるべきです。

球根にありがちな、「掘り起こす」ということもなく、植えっぱなしで、地上部が枯れたら(花が終わったら)、刈り込むくらいで、庭植えならば、水やりは日照りがある時くらいのもの。それでいて、存在感のある花を咲かせ、かと言って暑苦しいというほどでもない(品種にもよるけど)。

それだけ便利なのに流通量が少ないのは、結局、育てるのが簡単すぎるからです。一回、庭に植えると二度と買ってくれないから、農家が作らないんですね。儲かりませんから。
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水やり

鉢植えの場合は、一般的な「水やり」をします。土が乾いてから水をやる程度です。土が濡れているうちは水をやらず、水をやる時は鉢の底の穴から水がしみ出すくらいにしっかりとやってください。

庭植えにした場合は、日照りでもない限りは水やりは不要で、自然にふる雨で十分です。庭植えが便利ですね。

花に水がかかるとしぼむので、花に水がかからないようにします。ハダニ予防のために葉っぱと葉の裏に水をかけると良い。

冬の水やり

気温が下がってくると地上部が徐々に枯れてきます。葉っぱがあらかた枯れたら、休眠していますから、水をやらないようにします。庭植えでも鉢植えでも水やりはストップします。

肥料

モントブレチアは少量の肥料をシッカリと吸収するので、大量に肥料をあげる必要はありません。植え付け時に緩効性肥料を混ぜ込んでやって、あとは様子を見て4月〜5月に一ヶ月に一回、固形肥料を根元にやるか、二週に一回程度、液体肥料をやります。

肥料が多いと葉っぱばかりが茂り、株が大きく育ちすぎて、倒れることがあります。肥料はゼロでも十分に育つので、「あまりに生育が鈍いな」と思った時に肥料をやる程度だと思ってください。

植え付け・植えかえ

新芽を出す前の3月〜4月に球根を植え付けます。

密生すると花が咲きづらくなるので、鉢植えで2年〜3年に一回、庭植えでも3年〜4年に一回、冬に掘り上げて春に植え直します。密生してもそれで枯れるとこまではなかなかいかないので、庭植えの場合、放置でもいいですが、開花量は確実に減ります。

用土

モントブレチアは土をあまり選びませんので、水はけがよければ問題ないです。

市販されている培養土か、自作する場合は赤玉土腐葉土4に緩効性肥料を少量混ぜたものを使います。市販されている培養土には最初から適切な肥料が入っているので追加しないようにしてください。

鉢植え

7号鉢8号鉢に10球を植え、2年〜3年に一回植え替えをします。

鉢底の穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に軽石を2cm入れ、その上に用土を入れ、球根を深さ2cm〜3cmになる様に配置し、土をかぶせて、最後に水をやって完成です。

庭植え

深さ30cmを掘り返し、土に対して2割ほどの腐葉土か堆肥を入れ、化成肥料を少量入れて、用土とします。穴に用土を半分戻し、球根を配置していきます。

植える時は株と株の間は20センチ空け、深さ5センチに植えます。最後にしっかりと水をやって完成です。

モントブレチアは毎年、分球して球根が増えますから、徐々に株が大きくなります。放置していると混み合って生育不良を起こしてしまいます(花が減る)。だから毎年か2年に一回は分球のために植え替えをしないといけません。そこで株間を30センチにしておけば、植え替え頻度を減らせます(三年に一回)。まぁ、株間が30センチだと見た目がスカスカになるので、できれば20センチがいいけど。

球根の掘り上げ

寒くなって葉っぱが枯れ始め、地上部がなくなったら休眠するので、断水して掘り上げます。掘りあげたら、球根保存用ネット(みかんネットでもOK)に入れて、風通しの良い、凍結しない場所で管理する。植え付けは春(3月〜4月)です。

管理場所・日当たり

日当たりを好み、日光が不足すると花付きが悪くなります。ですが、半日陰でも十分に生育し、花が咲きますので半日陰でも十分です。

夏の暑さに強いが…

夏の暑さ・直射日光に強い。遮光などは不要です。

ただし、鉢植えにガンガン日光が当たっていると、水をやってもやっても蒸発して追いつかないことがあるので、その場合は、半日陰に移動させます。庭植えにしてる限りは夏は問題ないので、そのまま管理してください。

越冬

夏に花が咲いて、冬までには地上部が枯れます。冬は休眠状態で越しますが、冬の寒さに多少弱くて、土が凍ると球根が枯死します。土が凍るような地域(マイナス五度以下になることがある)では球根の上に腐葉土をかけたり、ワラをかけてマルチングして防寒しますが、まー、そういう地域では別の植物を植えた方がいいと思います。もしくは鉢植えにして軒下や室内で管理したり、掘り上げて球根を保存していて春になったら植え直します。

…そこまで手間をかけるような植物ではないかなと思います。

土が凍らないような中間地暖地では非常に便利なガーデニング材です。

花ガラ摘み・切り花として

花がしぼんだら、種子を作ろうとします。種子を作ると次の花が咲きづらいので、しぼんだ花から随時、摘んでいきます。種子を残したい場合は、そのまま放置しておきましょう。

見た目がフリージアっぽいし、切花にしても持ちがいいので、完全に開花する前に、切花として室内に飾ると良いですよ。花茎の根元から切って、切り口を水につけておきます。切り口を斜めにすると、水があがりやすいです。そのまま飾りましょう。

病気・害虫

ハダニ
ハダニは乾燥すると発生するので、水をやる時に葉っぱにも水をかけてやると予防できます。ハダニは蜘蛛の仲間で白い糸を出します。葉っぱに白い糸が絡んでいたらハダニを疑います。

特徴・由来・伝承

クロコスミアの中のクロコスミア・オーレア(Crocosmia Aurea)とクロコスミア・ポッツィー(Crocosmia pottsii)の交配種のクロコスミア・クロコスミーフローラ(Crocosmia crocosmiiflora)とこの園芸品種がモントブレチアとして流通しています。

モントブレチアは実は旧属名で、現在はクロコスミア。正式はクロコスミアで読んだ方が正しいので、いずれはクロコスミアになっちゃうのかもしれない。和名はヒメヒオウギズイセンです。
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