ボイセンベリーの育て方
目次
ボイセンベリーとは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり収穫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ボイセンベリー
- 科名
- バラ科
- 属名
- キイチゴ属
- 学名
- Rubus ursinus × idaeus
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 初心者向け
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ボイセンベリーとは?
ボイセンベリーは
バラ科キイチゴ属(
ルブス属)のベリーの一種。結構、実は甘い。日本で流通しているボイセンベリーは
ブラックベリーなどに見られる大きなトゲがなく、果実が大きく、育てやすいことから、子供がいる家庭でも安全に育てて食べられる果実として人気がある。ただ、トゲは「ない」のではなく、小さいだけ。それでも他のベリー類に比べれば無いに等しいレベル。ちなみに、本来のボイセンベリーは棘がないわけじゃ無いです。流通しているものは栽培のためにトゲなし品種が多いだけ。
春に新芽が出て5月に開花。6月に結実。実がついた枝は夏には枯れ込みます。結実後に株元から新しい枝が生えてきます。これが冬になると落葉しますが、春には芽吹き、5月に開花します。6月に結実するとその枝は枯れ込みます。これを毎年繰り返します。
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水やり
鉢植えの水やり
土が乾いていたら水をやります。水をやるときは鉢底から水が出るくらいにしっかりとやってください。受け皿の水は捨ててください。結実しているときは水不足にならないようにしてください。
冬は地上部が枯れますが、水をやってください。土が乾いてから数日経ってやる程度に控えてください。
庭植えの水やり
庭植えにした場合は、自然に降る雨だけでほぼ大丈夫。ただし、乾燥時期には水をやること。あと、結実している時に水が不足すると実が太らないので、不足しているようであれば水をやってください。
肥料
肥料は新芽が出る前の3月と、結実後の7月と、落葉している12月です。
油粕か緩効性固形肥料をやります。量は説明書の通りにやってください。ベリー類は肥料喰いで、肥料が不足すると結実が鈍くなります。
植え付け・植えかえ
時期
12月〜5月に植え付けます。真夏以外であれば、問題はありません。
冬に植えた場合、結実するのは1年後の6月。1株で1シーズンで数キロ収穫できます。ジャムにして食べないならば、2株は食べきれないかも。ボイセンベリーは一株で結実します。
用土
花と野菜の
培養土か、ベリー用の培養土で植え付けをします。自作する場合は
赤玉土7
腐葉土3を混ぜたものを利用してください。
鉢植え
鉢植えの場合はできるだけ深くて大きな鉢に植えてください。
尺鉢(直径30センチ)か、最低でも直径20センチの鉢に1苗を植えてください。
鉢植えの場合は2年に一回は植え替えをします。
鉢底に土が流れ出ないようにする鉢底ネットを敷いて、
水はけを良くする鉢底石(
軽石)を2センチほど入れて、その上に土を入れて、株を入れて、隙間に土を入れていきます。株の土は落とさず、ほぐさないで植えてください。
庭植えの方が育てやすい(
水やりが楽)ですが、繁茂しやすく、他の植物の領域を侵食することがあるので、鉢植えの方が管理は楽。
庭植え
庭の土が粘土質でなくて、水はけがよければ問題なく育ちます。植え付ける場所に株の1.5倍の穴を掘って、掘り出した土に
苦土石灰を混ぜて中和させます。中和反応は一週間かかるので、一週間後に、腐葉土か
堆肥と、化成肥料を規定量入れてよく混ぜて
用土とします。できれば一週間寝かせて土を馴染ませてから、半分を穴に戻し、株を入れて余った土を入れていきます。最後に水をたっぷりとやって完成です。
株と株は1.5mは開けてください。絡まって大変なことになります。
必ずフェンスを立てて、誘因してください。
繁殖力が強いので、他の植物のエリアを侵食することもありますが、水やりを考えると庭植えが楽。
フェンスに絡ませる
ボイセンベリーは放置していると地面に這うので、必ずフェンスに誘引しておきます。誘引することで日光をしっかり浴びて、生育しやすくなります。収穫も簡単ですし。また
グリーンカーテンにも利用できます。結実後に株元から出てくる枝をフェンスに誘引してグリーンカーテンにしてください。
管理場所・日当たり
日光を好み、日光を浴びないと結実もしません。ただし、
半日陰でも十分収穫は可能です。ベランダでも収穫は可能。
冬越し・剪定
耐寒温度はマイナス15度〜マイナス20度。霜・凍結にも枯れません。冬になると落葉していますがよくよく見ると新芽が膨らんでいます。冬に枝(ひこばえ)を半分ほど
切り戻します。すると春に脇芽が出て、花がたくさん咲いて収穫が増えます。
収穫
春に開花し、6月〜7月に収穫です。
ラズベリーというよりはブラックベリー。食べて甘いのは色が黒々としてから。赤いうちに食べると酸っぱいです。果実酒やジャムにするなら赤の時。生で食べるなら黒々としてから。
6月に結実した枝は枯れます。なので結実後は枝を刈り込んで廃棄してください。結実後に株元から出てくる枝(ひこばえ)に来年、結実しますので、これは切り落とさず、フェンスに誘引してグリーンカーテンにでもしてください。
特徴・由来・伝承
1920年代にアメリカ合衆国農務省のジョージ・M・ダロウが不思議なベリーの噂を聞きつけて、調査し始めました。ダロウはベリーの専門家のカリフォルニア南部の農場主のウォルター・ナットに協力を要請したが、ナットはその不思議なベリーのことを聞いたこともなかった。調査しているうちに、ベリーがボイセンという男が育てていたことが分かります。ところが、ボイセンはその数年前に農場を閉鎖していました。農場の跡地からベリーのツルを採取し、育てて結実に成功。ナットは果実が大きく育てやすいこのベリーを商業的に大量に栽培して売り出すと大ヒット。ナットはベリーの名前を尋ねられると、栽培者の名前をとって「ボイセンベリー」と答えました。それがボイセンベリー。
ボイセンベリーはヨーロッパキイチゴ・ブラックベリー・ローガンベリーの交配品種と言われていますが、この組み合わせでボイセンベリーは生まれず、突然変異で生まれた品種とも言われていますが、ハッキリしません。
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