ラズベリーの育て方
目次
ラズベリー(フランボワーズ)とは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり剪定収穫病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ラズベリー
- 科名
- バラ科
- 属名
- キイチゴ属
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 中級者向け
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ラズベリー(フランボワーズ)とは?
ラズベリー(ヨーロッパキチゴ)は
バラ科キイチゴ属の
低木。庭植えでも鉢植えでも収穫は可能で、病
害虫がつきにくく、手間がかからず、生育して収穫できるのですが、梅雨時期に風通しが悪いと、灰カビ病が発生してしまいます。
二季なりのラズベリーなら秋(10月)にも収穫できます。そうでない場合は初夏(6月〜7月)だけの収穫になります。
自家結実します。つまり
ブルーベリーのように別種が2つ必要とか、オスとメスが必要ということはありません。1鉢・1株で収穫ができます。繁殖力が旺盛でトゲがあるものもあり、植える前によく考えるべきです。
樹高1.5m〜2m
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水やり
鉢植えの水やり
鉢植えにした場合、乾燥しやすいので、土が乾いて白く変色してから、鉢底から水が出るくらいに、水をしっかりとやってください。水切れに注意して下さい。
真夏は乾燥が速いので、一日二回、朝と夕方やります。それでもしおれる場合は、
半日陰に移動させてください。
庭植えの水やり
庭植えの場合は、自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。あんまりに日照りで、しおれるようなら水をやりますが、ほぼないですね。
肥料
ラズベリーは花が咲き、果実が出来たあと、すぐに翌年の
花芽を含んだ新芽が出来ます。そこで花が咲く前の4月〜5月あたりと、新芽が出来て成長する8月〜9月に一回、
肥料を追加します。
また、2月に寒肥として、肥料をやってください。
野菜やくだもの向けの肥料が
ホームセンターなどに売っているのでこれをやります。
植え付け・植えかえ
時期
適した時期は3月です。落葉し休眠している時期で、もうすぐ動き始める3月が適していますが、鉢に根が回って
根詰まりしているなどの事情があれば、真夏と真冬以外はいつ植え替えても大丈夫です。
鉢植えは根詰まりを避けるために、2年に一回は植え替えをしましょう。
●
挿し木でも増えます。挿し木するときは節を土に埋めるようにすると、節から発根しやすくなります。ただし、地下茎でよく増えるので挿し木するメリットはさほどありません。
用土
ラズベリーは
水はけの良い土を好みます。一般的な
培養土でもいいですが、最近はベリーの
用土があって、これが便利です。もしくは
赤玉土6
腐葉土3川砂1を混ぜたものに肥料を足しておきます。
庭の土の場合は完熟
堆肥と腐葉土を混ぜ込んで起きます。割合は土の状態によって違いますが、庭の土5に対して腐葉土3堆肥2などです。
鉢植え
ポットから根を取り出して、少しほぐします。あまり根をいじると根が傷ついて回復まで時間が掛かります。でも土をほぐしておかないと、新しい土に根がなじみにくいです。よくわからない場合は、土は崩さず植え替えましょう。
一回り大きな鉢…現在の鉢より1号か2号大きなものに植え替えをします。一番最初に植えるときは7号〜8号から始めましょう。プラ鉢でいいです。
鉢植えの場合は、鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(
軽石)を2cmから3cmほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。
庭植え
庭土を深さ30cmを掘り、掘り出した土に腐葉土を3割か4割混ぜて、化成肥料を少量入れて、よく混ぜて用土とします。
穴に半分ほど用土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。
ラズベリーは地下茎の繁殖力が旺盛で、露地植えにすると広範囲に根が広がり、ほかの植物の生育を阻害します。庭植えする場合はよく考えて植えてください。広がりすぎを抑えるために、地下茎を広がらなくする根止めをしておくといいです。
支柱やフェンスなどに絡ませなくていいです。
管理場所・日当たり
日当たりが好ましいですが、半日陰でも生育します。夏の暑さ・日射しに弱く、関東でも夏は日当たりではなく半日陰が適しています。なので植え付けるのであれば、関東では年中半日陰が好ましいです。その上で風通しの良いところを選んでください。
鉢植えであれば、春と秋は日当たり、夏は半日陰と移動させます。
関東以北が適地
寒冷地に適していて、
暖地は向いていません。関東より北の地域が適しています。
剪定
ラズベリーの枝の生育サイクル
剪定をするためにはラズベリーの枝の成長過程を知らなくてはいけません。
まず最初に株の根元から、ニョキニョキと枝が出てきます。地下茎から出るものがサッカー。株から出るのがシュート。ヒコバエと呼ぶこともあります。まぁ、名前なんてどうでもいいです。ようは芽を出して一年目の枝なので「一年枝」が分かりやすいのでそう呼びます。
この一年枝が春から秋に掛けて生育します。二季なりの品種ではこの一年枝に秋には花が咲いて実が成ります。冬になるとこの一年枝も、他の枝も落葉して裸になって冬を越します。春が来て一年枝は二年枝になりました。この春(4月)に開花して6月に結実します。今度の秋はさすがの二季なり品種でも結実しません。冬になるとこの枝は枯れます。3年枝にはなりません。もちろん根本から新しい枝が出てきているので、これを育てて収穫します。
ラズベリーは以上のサイクルを繰り返します。
剪定の手順
毎年、冬に剪定をします。春に実をつけた枝は冬になると灰色になり枯れています。これをさばいて風通しをよくし、小さい一年枝は落として、来年実をつける予定の枝のうち勢いのいいものだけ残して、あとは根本から切ってしまいます。密生を防いで病害虫を防ぎます。
詳細は以下のリンクを参考にしてください。
収穫
欧米ではラズベリーだけを生食しますが、日本人には向いていないのか、あまりラズベリーの生食は聞きません。ケーキのデコレーションや、ジャムの材料などにしましょう。
病害虫
カメムシ
カメムシは薬剤を散布すると飛んで逃げ、新芽を食べ、果実を食べます。最後には株全体が枯れることもある。予防する最強の方法は「ラズベリー全体をネットで覆ってしまう」こと。カメムシは黄色いものに寄っていくため、黄色いハエトリ粘着シートをぶら下げていると自分から飛んで行ってくっつくので試してみてください。
灰色かび病
6月あたりの低温・高湿度のときに発生するカビ。ちょうど収穫時期になり、被害にあうと食べられなくなります。風通しの良い場所で管理するか、枝をさばいて風通しよくすることで予防できます。
特徴・由来・伝承
2002年キイチゴ=ラズベリーの香り成分に脂肪燃焼効果があることがわかりました。カプサイシンに構造が似ていて、しかも脂肪燃焼効果はカプサイシンの3倍。というわけでダイエット補助食品が人気に。
ちなみにアカデミー賞の前夜に「最低の映画」に贈られる映画賞に「ゴールデンラズベリー賞」があります。このラズベリーは「RAZZ」=野次とラズベリーを引っ掛けた言葉。ただラズベリーという言葉に「ブーイング」という意味があるなど、あながち無関係ともいえませんが。
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