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珊瑚樹の育て方

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珊瑚樹
目次
珊瑚樹(サンゴジュ)の特徴は?
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
種まき
挿木
管理場所・日当たり
珊瑚樹(サンゴジュ)の病害虫
剪定
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学名などの基礎データ
珊瑚樹の開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
珊瑚樹
科名
スイカズラ科
属名
ガマズミ属
学名
Viburnum odoratissimum
別名
サンゴジュ・キサンゴ・ヤブサンゴ
耐寒
0度
水やり
水を好む
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
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珊瑚樹(サンゴジュ)の特徴は?

珊瑚樹:珊瑚樹(サンゴジュ)の特徴は?
珊瑚樹はスイカズラ科(もしくはレンプクソウ科)の常緑高木で広葉樹。初夏に薄緑の小さな花を咲かせる。夏から秋にかけて小さな果実をつける。果実が珊瑚のようなので珊瑚樹(サンゴジュ)と呼ばれる。果実は熟すと赤くなり、熟しきると藍色というか黒になって落下する。日本では千葉県以西で自生している。葉に水分が多くて燃えにくく、公害・潮風にも強い。防火も兼ねて垣根に植えられることが多い。刈り込みに強い(刈っても復活する)。

サンゴジュハムシ・ハマキムシが発生し、何もしていないと夏には葉っぱがスカスカになる。春に農薬を撒くと被害を少なくできます。
樹高5mから15m
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育て方のまとめ

●水を好むが、庭に植えて根づけば自然に降る雨だけでほぼ大丈夫。
肥料がなくても枯れないが、葉っぱが少なくてスカスカになるので肥料をやる。
●日当たりを好むが、多少の日陰でも枯れない(ただし葉っぱが減り、病害虫にかかりやすくなる)。
●春と夏に剪定する。
●庭木にすれば水やりはほぼ不要だが、剪定(年二回か三回)や害虫対策で案外と手間がかかる。
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水やり

庭植えが一般的。珊瑚樹(サンゴジュ)は水を欲する樹木で、ある程度の湿った場所を好む。特に植え付けて1年くらいは水切れしていないかチェックした方がいいです。しっかりと根を張ったら自然に降る雨だけで十分育つ。ただし根が張った後も日照りが続くようであれば水やりをする。

鉢植えの場合は年間を通して、普通の水やり。土が乾いたら水をやり、土が乾くまでは水をやらない。ごく普通の水やりです。冬も断水せず、水やりを継続してください。

肥料

珊瑚樹(サンゴジュ)は肥料がなくても育つが、肥料分が少ないと生育が鈍くなり、葉っぱも少なくなる。葉っぱが少ないようなら肥料不足を疑って追肥します。普通は2月前後に寒肥として緩効性固形肥料や油粕などをやります。これは春以降の新芽の栄養分です。

春から秋も様子を見て肥料が足りないな…と思ったら追加してやります。一ヶ月に一回緩効性肥料をやってください。
●肥料不足だと葉っぱが少なくなり、生垣として機能しなくなる。なんかスカスカだなーと思ったら肥料を追加しましょう。
●葉っぱが少ないのは日光不足のこともあるし、他の病害虫(サンゴジュハムシなど)が原因ってこともある。総合的に判断しましょう。

植え付け・植えかえ

時期と頻度

珊瑚樹(サンゴジュ)の植え付け・植え替えは活動を始める春(4月あたり)か、涼しくなって活動が鈍くなる秋(9月〜10月)にします。庭植えは一度植えたら植えっぱなし。鉢植えは2年に一回は植え替えをする。鉢底から根がはみ出しているようなら植え替えをする。根詰まりすると水切れを起こしやすくなります。

用土

珊瑚樹(サンゴジュ)は水を好みますから、多少、粘土質の水持ちの良い土を好む。が、常識的な水はけの土でも問題なく育ちます。強い植物なので。粘土質じゃない、水はけの良い土で植えるならば植え付けて2年くらいは水切れしないようにする。珊瑚樹はやせ地でも育つが、肥えた土の方が生育がよいので、庭に植える場合は3割か4割ほど腐葉土堆肥を足しておくとよい。

鉢植えに植える場合は一般的な花と野菜の培養土を使うか、自作する場合は赤玉土6腐葉土4の一般的な配合でいいです。

鉢の植え替え

鉢植えの場合は、根鉢(ポット)より一回り大きな鉢を用意します。植え替えの場合は古い土を落とさないで根をいじらないようにします。根の負担を減らすため、地上部の枝も3割ほど剪定します。鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから軽石を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。

植え付け・植え替えの際は土を崩さず、根をいじらないで植えてください。植え替えの際は土を落とさず、根をいじらないで、新しい土を足して、ひと回り大きな鉢を植え替えます。
●植え替え後は植え替えのストレスで水を吸い上げる力が落ちますので、水切れしないように様子を見て水やりをしてください。

庭への植え付け

庭植えの場合は、根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割ほど混ぜて、化成肥料を入れて混ぜて、用土とします。穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。株同士は最低1mは空ける。庭植えしても一年くらいは根が張っていないので、様子を見て水をやってください。

種まき

10月に赤く熟した種子を採取して、果肉を取り除く。濡れたティッシュなどに包んでジップロックに入れて冷蔵庫(5度前後)で保管。種まきは3月。発芽温度は15度から20度。用土を入れた育苗箱や鉢に種まきをして土を5mmほど被せます。乾燥しないように水をやってください。霧吹きでやるといいです。日陰で管理します。たくさん生えたら間引いて減らしてください。本葉が4枚以上になったら庭や鉢に植え替える。
●果肉は発芽抑制物質が含まれているため、取り除かないと発芽しにくい。

挿木

挿し木でも増やせます。新しい枝を10cmから15cmほど切って、土に刺す側の葉っぱを落として、葉っぱ3枚にします。この切り口に発根剤を塗って土に挿していると株ができます。発根まで二週間から一ヶ月。発根しても2年ほどは水切れしやすいので、春から夏は乾燥しないようにし、冬の寒さにも弱いので霜よけをしてください。

管理場所・日当たり

珊瑚樹(サンゴジュ)は日当たりを好み、日光がよく当たると生育がいい。半日陰や多少の日陰でも生育はするし、それでは枯れない。ただし徒長(=ひょろ長くなる)して不恰好になる(葉っぱが密生しない)。なので、日当たりが良いです。
●日陰だと生育しても、病害虫が発生しやすくなる。できるならば日当たり…半日陰までが好ましい。

越冬・冬の管理

自生地が千葉以西で、寒さに弱い植物です。関東以西であれば戸外で越冬が可能です。どうしても寒冷地で栽培するのであれば、鉢植えにして冬は室内に取り込みましょう。軽い霜に当たると一発で枯れるほどじゃないですが、弱ってしまうので霜に当たらないように軒下で管理するか霜除をしてください。

珊瑚樹(サンゴジュ)の病害虫

スス病
スス病は枝や葉っぱに発生する黒いカビ。原因はカイガラムシなどの糞。スス病はカイガラムシを駆除することで予防は可能。ちなみにスス病自体に珊瑚樹を弱らせる力はなく、ただ単に黒くなるだけ。ですが、見た目も悪いし、葉っぱの光合成を阻害するので放置していると非常によくない。病変部分は取り除くといいです。

カイガラムシ
珊瑚樹の枝について汁を吸う。春から秋に発生する。カイガラムシで枯れるってことは相当なことだけど、カイガラムシの糞にスス病が発生するので、発生しだいに駆除する。駆除には薬剤がいいが、数が少ないなら歯ブラシなどで、こそぎ落としてしまえばいい(カイガラムシの成虫は自力で移動できず、落とされると餓死する)。成虫は薬剤が効かないので、薬剤は二週間ごとに数回散布する必要がある。
春の剪定で風通しよくしてやると発生はある程度は抑えられる。

サンゴジュハムシ
冬は卵で過ごし、春になると新芽を食べる。放置していると成虫になって卵を産み…を繰り返し秋まで続くことになる。また食べた後が黒茶色になって見苦しく、株全体に被害が及ぶ。サンゴジュだけでなくガマズミ属の木も食べる。
春に被害が見られたら、速攻でディプテレックス乳剤1000倍、スミチオン乳剤1000倍等などを散布する。最初(春)に駆除しないと被害が続く。散布は株全体にすること。
●食べられた部分が霜に当たって変色したのと似ているので誤解しやすい。

ハマキムシ
葉っぱを巻いてその中にいる。食欲旺盛で、サンゴジュハムシとともに珊瑚樹を丸坊主にする憎いやつ。葉っぱが丸まっているので見つけ次第、葉っぱをむしってその場で踏み潰す(フミツブース)。数が多いなら薬剤を散布する。

剪定

珊瑚樹(サンゴジュ)は剪定に強く、いつ剪定しても復活する。生垣に植えられることが多くて、よく剪定するので花も実もつけないケースが多いくらい(花や実を無視して剪定するため)。珊瑚樹と呼ばれるくらいだから、実を鑑賞したい人は開花後の剪定は控えるが、実が熟して落下すると掃除が面倒なので、落下するまでに剪定する人もいる。

時期

剪定は春(3月4月)と夏(7月8月)にします。生垣の場合は11月にもう一回軽い剪定をした方がいいです。夏の剪定をすると花を落とすことになるので、実を鑑賞したい場合は夏の剪定はしない。

剪定の方法

珊瑚樹は枝がニョキニョキとあちこちに伸びるために、剪定しないと不恰好になります。春に剪定しても夏には雑然となるくらいだから、珊瑚樹の一番の作業は剪定ってくらい。大きく育っていると剪定も重労働ですわ。
強く剪定してもすぐに復活するので、多少失敗しても大丈夫。長く伸びた枝を落とし、幹の中まで風と日光が入るように枝を間引いていきます。風通しをよくすることでカイガラムシなどの病害虫を予防できます。春にこの剪定を行い、成長した夏にもできるなら行います(実を鑑賞しないなら剪定した方がいい)。秋になり実が落ちた11月あたりに、もう一回、夏以降に伸びた枝を軽く整える程度に剪定します。
●剪定できないなら…剪定が面倒ならば植えない方がいい。
●生垣として2m程度に抑えることは十分可能で、葉っぱも密生するので目隠しにもなる。もちろん剪定を毎年すれば。
●生垣としてならば実がならないでいいし、実ができると掃除が面倒なので夏に剪定するといいです。ただし日射病に注意。
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