ビヨウヤナギの育て方
目次
ビヨウヤナギの特徴は?庭植えの水やり鉢植えの水やり肥料植え付け・植えかえ挿し木管理場所・日当たり病害虫剪定特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ビヨウヤナギ
- 科名
- オトギリソウ科
- 属名
- オトギリソウ属
- 学名
- Hypericum monogynum
- 別名
- 未央柳・美容柳・金糸桃・金線海棠・美女柳
- 耐寒
- マイナス5度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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ビヨウヤナギの特徴は?
ビヨウナヤギは中国原産の
オトギリソウ科オトギリソウ属の常緑
低木(半常緑とも半落葉とも)。ヤナギとあるが柳じゃないです。6月〜7月あたりに開花し、花は黄色く愛らしい。品種にもよるが実も鑑賞価値があり、長く楽しめる。また、寒さに当たると赤く
紅葉する季節感のある庭木。
基本的に頑健。日本の気候に合っていて夏の暑さ・冬の寒さに強い。鉢植えでも育てられるが生育が早いために庭植え推奨。
半日陰でも育つが日当たりの方が開花が多い(品種によっては半日陰ではほとんど開花しない)
草丈・樹高1m
品種
ヒペリカム・カリキナム
樹高が低くてグランカバーに適している。
ヒペリカム・イノドルム・エルムステッド
品種名「エルムステッド」で販売している。実がピンク→赤に変わり、鑑賞価値がある。
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庭植えの水やり
庭植えの場合は一旦根付いてしまえば自然に降る雨だけでほぼ十分。夏の日照りの時に様子を見て、水をやる程度です。
鉢植えの水やり
鉢植えにした場合は、土が乾いたら水をやるようにしましょう。
水やりの際は、鉢底から水がしみ出る程度にたっぷりと与えます。ただし、土が既に湿っている場合は水やりを控えてください。過剰な水やりは
根腐れの原因となります。水を与えたら、次に水をやるまで土が乾くのを待ちましょう。水やりのタイミングを把握するために水やりチェッカーを使うといいです。ずっと使うんじゃなくて最初に感覚を掴むまで使うといいですよ。鉢の受け皿に溜まった水は捨ててください。
夏の水やり
夏、水やりを行うのに最適な時間は、涼しい早朝の9時や雨が降る前、または夕方4時以降です。昼間に水をやると、水が熱くなり根にダメージを与える可能性がありますので、避けましょう。
冬の水やり
鉢植えの場合、冬は生育が鈍くなっているので土が乾いてから数日経って水をやります。朝に水をやります。昼以降に水をやると水が明け方に凍って枯れてしまうかもしれません。
肥料
新芽が出る前の2月か3月あたりに緩効性固形
肥料か
油粕をやります(春の肥料は春の生育を促すための肥料)。化成肥料であれば、周囲にまきます。油粕の場合は、株の周囲に根が当たらないように離れたところに深さ20cmの穴を数カ所に掘って埋める。鉢植えであれば、化成肥料を鉢の端っこに置きましょう。
また、開花が終わり涼しくなった9月から10月に緩効性固形肥料か油粕をやります。秋の肥料はお礼肥(=開花・結実で失った栄養を補給する肥料)です。
肥料がないからといって枯れる訳じゃないです。
植え付け・植えかえ
時期・頻度
植え付け・植え替えは春(3月4月)か秋(9月10月)。春は新芽が動き始める前が理想。秋は暑さが収まって涼しくなってから(最高気温が25度以下)。
鉢植えの場合は2年に一回でもいいが、ほぼ毎年植え替えをする。鉢底から根が出ているようなら植え替えをする。
用土
ビヨウヤナギは土質は選ばず、比較的肥えた土を好みます。一般的な花と野菜の
培養土で植えるか自作する場合は
赤玉土小粒6
腐葉土4を混ぜたものを使う。庭土の場合は元の土に3割ほど腐葉土を混ぜて、
用土とします。
参考:
必ず新しい土で植えましょう(初心者向け)、
古い土の処分方法(初心者向け)、
自宅で出来る古い土の再生方法(中級者向け)鉢植えの手順は?
鉢植えの場合は、一回り大きな鉢か、同じ大きさの鉢を用意します。植え替えの場合は古い土を三分の一ほど落としておきます。根の負担を減らすため、地上部の枝も半分ほどに切り詰めます。
鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(
軽石)を2センチから3センチほど入れて、鉢底石(軽石)の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
●ビヨウヤナギの
花芽は春に伸びた新芽にできる。植え替えをするときは、新芽が動き始める前にすること(植え替えのときに地上部を
剪定するため)。
●植え替えの時にもっと小さく…地際から20cmから30cmほどで刈ってしまってもいい。それで枯れるってことはないです。
●植え替えの時に株分けも可能。適当にハサミやカッターで切って分けて、別の鉢に植え替えてください。
庭植えの手順は?
庭植えの場合は、根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土を3割混ぜて、化成肥料を説明書きの規定量を入れて混ぜて用土とします。穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。
挿し木
開花前の5月から6月あたりに固くなった新しい枝を10cmほど切って、葉っぱを5枚ほど残して、切り口を土に挿していると発根する。赤玉土小粒単用の用土に挿して、水をやる。葉っぱにも霧吹きで水をやるとよい。発根まで二週間から一ヶ月。発根したら植え付けの要領で独り立ちさせる。
適当に土に挿していても発根する。3月に剪定した枝を、適当に挿していてもある程度の確率で発根する。
管理場所・日当たり
日当たりが適している。半日陰でも枯れないが、半日陰だと開花が鈍くなる(もしくはほとんど咲かない)。なので日当たりで育てるのがよい。
夏の管理
夏の暑さには強いが、
西日が当たって乾燥して水切れを起こす。水やりをして乾燥し切らないようにするか、株元に
マルチング(腐葉土で株元を覆う)をして乾燥を防ぐ。
冬の管理
冬の寒さには強いが、土が凍結したら枯れる。積雪すると雪が保温になって土は凍らない。積雪せずに土が凍るような地域は株元に腐葉土やワラで株元を覆ってマルチングをして凍結を防ぐ。
病害虫
サビ病が発生する。葉っぱにサビのような赤い斑点が出る。原因はカビ。涼しい時期に発生し24度以上になると発生しない(4月から6月に発生する)。被害が少ないならば、病変部分を取り除き、廃棄する(そこいらへんに捨てない)。被害が大きいなら薬剤を散布する。放置していると株が弱り、枯れることもある。
剪定で風通しよくしておくと予防できる。
剪定
3月に剪定する。ビヨウヤナギは春に出た新芽に花芽(将来、花になる部分)がつきます。なので3月以降に剪定すると花がなくなります。剪定は3月までにします。
剪定は「邪魔な枝を切って」、「樹形を整える」ようにします。適当で十分です。大きくしたいなら弱い剪定。小さく仕立てないならガッチリ剪定します。地際から30cm程度で刈っても復活するくらいに剪定に強い植物なので気にしないで剪定してください。
●枝があまりに古いと花が咲かなくなる。古い枝は根元から切って取り除きます。
●枯れ枝はもちろん切ってしまう。
特徴・由来・伝承
中国原産の常緑小低木。黄色い愛らしい花を咲かせる。おしべが長い。「ヒペリカム」はオトギリソウ属のラテン語の
学名。ヒペリカム属のもので、見た目が似たものは「ビヨウヤナギ」として流通する。
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