菊芋(キクイモ)の育て方…栽培の注意点は?プランター推奨です
目次
菊芋(キクイモ)の特徴は?植え替え・植え付け管理場所・日当たり水やり肥料作業病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- 菊芋
- 科名
- キク科
- 属名
- ヒマワリ属
- 学名
- Helianthus tuberosus
- 別名
- キクイモ
- 水やり
- 乾かし気味に
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 上級者向け
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菊芋(キクイモ)の特徴は?
菊芋(キクイモ)は北アメリカ原産もしくは南米の
キク科ヒマワリ属の
多年草。土中に塊茎を作り、これを食用としています。塊茎はデンプンではなく天然のインシュリンとも呼ばれるイヌリンが多く含まれ、健康食品として人気があります。
そもそもアメリカでインディアンが食用としていたものを持ち帰り、知られるようになりました。ヨーロッパで菊芋が本格的に食されるようになったのは18世紀の飢饉の際にもよく繁殖して食べられたからです。日本では江戸時代に飼料として取り入れられ、「豚芋」と呼ばれていました。
草丈1m〜3m
栽培の注意点は?
小芋からも発芽し、開花して
種子でも増え、繁殖力が強く、他の植物を駆逐するため、栽培にあたっては、
プランター栽培にして、花は摘んでタネを作らないようにします。
連作障害を起こすので、畑栽培は2年に一回、掘り起こして輪作するのですが、その場合も小芋が残らないように気をつけます。
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植え替え・植え付け
時期
中間地・
暖地ならば3月、寒冷地であれば5月あたりに植え付けます。
連作障害
連作障害を起こすので、過去1年か2年は菊芋を植えていないところで植えます。といっても、茎が伸びにくい、徐々に芋が減るくらい。3年か4年、同じ場所で植えっぱなしの人もいますが、突然枯れることもあります。
畑は2年おきで輪作。鉢も2年で植え替えを。
用土
酸性土を嫌うので畑は中和して
腐葉土や
堆肥を混ぜて土をつくります。
鉢なら一般的な花と野菜の
培養土で植え付けます。
鉢・プランター植え
外部に漏らさないためにも一般家庭ではプランター・鉢植え栽培が適しています。ベランダでも十分収穫は可能です。
菊芋は直径50cm四方に広がるので、できるだけ大きな鉢に1株を植えます。直径30cmの鉢でも物足りないので、できれば直径40cmの鉢・プランターを用意してください。
鉢植えの底の穴を鉢底ネットで塞いで、その上に鉢底石を2cm〜3cm入れて、その上に
用土を入れて、芋を深さ5cmに埋め、最後に水をしっかりとやります。
庭植え・畑植え
深さ30cm〜40cmほど堀り、
苦土石灰で中和し、1週間待って土に腐葉土か堆肥を3割ほど入れ、化成
肥料を少量入れてよく混ぜて用土とします。
水はけが悪いなら、川砂・
軽石を入れます。
畝は作らなくて良いですが、水はけをよくするためにはあったほうがいいです。幅80cmの条を作り、菊芋を深さ10cm株間50cm〜1mで植え付けます。最後に水をやって完成です。
ちなみに地植え(畑)すると夏〜秋までには草丈が3m以上になります。できれば支柱をなどがあるといいですが、倒れたからって枯れるわけじゃないです。
管理場所・日当たり
日当たりの良いところに植え付けます。夏の直射日光にも負けません。日当たりだと芋がよく増えます。
菊芋は全国で栽培できるのですが、昼と夜の寒暖差の強い、冷涼な土地の方が美味しくできるようです。
水やり
畑植えなら、自然に降る雨だけで十分です。夏にあまりに乾燥するなら水をやります。
鉢植えの場合は土が乾いていたら水をやります。冬は枯れ込んでいますが、土の中に埋めて保存しているなら、完全に乾かないように
水やりをしてください。
肥料
土が肥沃なら追肥は不要。
作業
芽かき
芋から数本の茎が出ている場合、2本か3本に間引いてやると、一本づつが大きく育ち、芋が大きく育ちます。間引かないと栄養を取り合って、生育が悪くなります。
土よせ・中耕
6月〜7月には伸びて、背が高くなるので、土寄せをし、中耕をします。土寄せをすることで、発根して芋ができやすくなり、生育がよくなります。中耕は硬くなった土をクワでほぐす作業で、水を浸透させ、空気を通し、発育を促す効果があります。
8月あたりからは花が咲き、塊茎を作り始めるので、土寄せ・中耕をするのは7月までにしておきます。
花ガラ摘み(8月〜10月)
花がしぼんだものを「
花ガラ」と言います。花ガラは摘みましょう。花を摘むと次の花が咲きやすくなるので、観賞用としても栽培している場合は摘むといいです。また、タネができて「
こぼれダネ」で増えるため、タネができるまえに摘んでしまいましょう。
収穫
開花する9月〜10月から塊茎が成長し、11月になって寒さで地上部が枯れるころに収穫できます。保存する場合は土中に埋めっぱなしにしておきましょう。掘り出して保存していると、乾燥でひからびたり、逆に腐ってしまうこともあります。
埋めっぱなしで3月まで保存が可能なので、それまでは順次掘り出します。4月以降は芋が活動を始めてしまい、芽を出すので、それまでに小芋も全てを掘り出すようにしないと、意図しない菊芋が翌年以降もバンバン生えてくるので気をつけましょう。
病害虫
病気・
害虫はほとんど見られません。
菌核病が発生することがありますが、あまり見かけません。
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