アンスリウムとスパティフィラムの違い…肉穂花序と仏炎苞の植物たち
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アンスリウムとスパティフィラムの違いは?
観葉植物として人気の高い
アンスリウムと
スパティフィラム。どちらも美しい花を咲かせることで知られていて、なんか形状が似ていますよね?この記事では、アンスリウムとスパティフィラムの花の特徴に焦点を当てて、その違いを解説し、同じ形状の花を咲かせる植物を紹介しています。
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花の違い
アンスリウム
アンスリウム(Anthurium)は、
サトイモ科の
多年草で、熱帯アメリカが原産です。独特な形状の花と鮮やかな色が魅力で、観賞用(ギフト・自宅用)として広く栽培されています。
アンスリウムの仏炎苞は赤、ピンク、白、緑など多様な色があり、ハート型が一般的です。肉穂花序は黄色や白色で、太く短い棒状です。この花は環境が良いと数ヶ月鑑賞できます。
スパティフィラム
スパティフィラム(Spathiphyllum)は、同じくサトイモ科に属する植物で、熱帯アメリカが原産です。清楚な白い花と濃緑の葉が特徴で、インドアプランツとして人気があります。
スパティフィラムの仏炎苞は純白です。白しかないです。肉穂花序は白色やクリーム色で、細長く伸びています。白い部分はアンスリウムに比べるとペラペラ。花は1ヶ月ほど維持されます。アンスリウムよりはモチが悪いような気がしますが、花としては長持ちですね。
違いは明確!
と、違いを羅列しなくても、花を見れば違いは一目瞭然です。アンスリウムの方が分厚くテカテカ。艶があります。構造は似ているんですが、全体の印象は違います。アンスリウムは南国って感じですね。
栽培環境はどちらも基本的に室内管理。直射日光には
葉焼けするし、冬の寒さにも弱いです。アンスリウムは木陰〜室内管理で、スパティフィラムは木陰から日陰と、似ているようですが、スパティフィラムの方が耐陰性ががあり、室内インテリアに適しています。
この辺りの詳細はそれぞれの育て方ページを参考にしてください(
アンスリウム、
スパティフィラム)。
その他の肉穂花序と仏炎苞を持つ植物たち
アンスリウムやスパティフィラム以外にも、肉穂花序を持つ魅力的な植物がたくさん存在します。
最初にミズバショウやザゼンソウ、カラスビシャク、
マムシグサ、
ウラシマソウなど、日本の自然環境に適応した植物を紹介します。これらは庭園や自然の景観に素晴らしいアクセントを加えます。ちょっと毒々しいかもしれないけど。
その後に観葉植物として日本で流通している見慣れたものを紹介しています。
ミズバショウ
ミズバショウ(Lysichiton camtschatcensis)の花は、白い仏炎苞と黄色の肉穂花序から成ります。湿地や湿った草原に自生し、春に花を咲かせます。日本では北海道や本州の湿地でよく見られます。水辺の景観植物としても利用されます。
最近の若い人はミズバショウを見たことない人が多いですが、昔はスパティやアンスリウムを見て「水芭蕉みたいですね」と言う人が多かったです。
ザゼンソウ
ザゼンソウ(Symplocarpus renifolius)の花は、暗紫色の仏炎苞と肉穂花序から成ります。仏炎苞は独特の形をしており、花全体が寺院の僧侶の座禅の姿に似ていることからこの名がつきました。肉穂花序は内側に隠れています。
山地の湿地に自生し、早春に花を咲かせます。特に湿った環境を好みます。
カラスビシャク
カラスビシャク(Pinellia ternata)の花は、緑色の仏炎苞と肉穂花序から成ります。仏炎苞は細長く、花全体を包み込むように見えます。
田んぼや畑の周辺など、湿った場所に自生します。日本全土に広く分布しています。主に薬用植物として利用され、伝統的な漢方薬の材料としても知られています。
マムシグサ
マムシグサ(Arisaema serratum)の花は、緑色または紫色の仏炎苞と肉穂花序から成ります。仏炎苞は他と同じようですが、垂れ下がって蛇が起き上がって、こちらを見ているかのような姿です。それが名前の由来なんです。
山地の林床や湿った場所に自生し、春に花を咲かせます。特に日本の山地で見られます。観賞用としても人気があり、庭園や自然の中でその独特な花姿が楽しめます。
ウラシマソウ
ウラシマソウ(Arisaema urashima)の花は、暗紫色または緑色の仏炎苞と肉穂花序から成ります。仏炎苞は長い付属体を持ち、釣り糸を垂らしているように見えます。その姿が名前の由来。
山地の林床に自生し、春に花を咲かせます。日本各地の山林で見られます。
モンステラ(Monstera deliciosa)の花は白い仏炎苞と肉穂花序から成ります。株が大きく育てば、花が咲くことがあります。
熱帯アメリカが原産で、湿った土壌と高湿度を好みます。室内でも育てやすく、観葉植物として人気があります。穴が開くかどうか?が栽培する人の大きなテーマになる植物です。
ちなみに自生地では非常に大きな葉っぱになる植物です。
カラー(Zantedeschia)の花は、色鮮やかな仏炎苞と肉穂花序から成ります。仏炎苞は白、ピンク、黄色、オレンジなど様々な色があり、肉穂花序は中央に位置して棒状に突き出ています。仏炎苞と肉穂花序の花の中ではもっとも清楚な感じがする。
南アフリカが原産で、湿った土壌と日当たりの良い場所を好みます。庭植えや鉢植えとして広く栽培されています。
観賞用として切り花やアレンジメントに利用されます。結婚式やイベントの装飾にも人気があります。
畑地性と湿地性があり、日本の店舗で流通しているのは畑地性が多いです。
フィロデンドロン(Philodendron)の花は、緑色や白色の仏炎苞と肉穂花序から成ります。肉穂花序はその中央に位置し、棒状に突き出ています。まぁ、普通ですね。
熱帯アメリカが原産で、湿った土壌と高湿度を好みます。室内での栽培が容易で、観葉植物として広く栽培されています。観賞用として室内インテリアに利用され、その多様な葉の形と色が魅力です。
アグラオネマ(Aglaonema)の花は、白や緑の仏炎苞と肉穂花序から成ります。仏炎苞は小さく控えめで、肉穂花序はその中央に位置し、棒状に突き出ています。
東南アジアが原産で、低光量でも育つため、室内の栽培に適しています。湿った土壌と高湿度を好みます。観賞用として室内インテリアに利用され、特にオフィスやリビングルームで人気があります。
ポトス(Epipremnum aureum)の花は、緑色の仏炎苞と肉穂花序から成りますが、室内での栽培ではほとんど花を咲かせません。仏炎苞は小さく、肉穂花序は棒状に突き出ています。
東南アジアが原産で、乾燥にも比較的強く、低光量でも育ちます。室内でも簡単に栽培できます。観賞用として室内インテリアに広く利用され、そのつる性の特性を生かしてハンギングプランツとしても人気があります。
最後に
アンスリウムとスパティフィラムの違い、わかりましたか?肉穂花序と仏炎苞を持つ魅力的な植物もありましたね。全部サトイモ科なので、他のサトイモ科も同様に肉穂花序と仏炎苞の花を咲かせますよ。
サトイモもです。
それではまた。
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