モンステラ(ホウライショウ)の育て方…水やりや植え替えのポイントは?
目次
モンステラの特徴は?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たりは?病害虫トラブル最後に…関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- モンステラ
- 科名
- サトイモ科
- 属名
- ホウライショウ属
- 学名
- Monstera
- 耐寒
- 5度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 室内
- 難易度
- 中級者向け
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モンステラの特徴は?
モンステラは
サトイモ科モンステラ属の
多年草つる植物。成長すると、徐々に葉っぱに切れ込みや穴が空いていく、独特の雰囲気のある
観葉植物です。モンステラをよく知らない人が成長途中の葉っぱを見ると「虫が食った」と思うことがあります。葉に穴が空いているのは、熱帯雨林のスコールの強い雨を避けるためと言われています。
切れ込みについては
モンステラの葉っぱ(ドリル・切れ込み・穴)についてのまとめのページに細かく書いてあるので参考にしてください。
熱帯地域の深いジャングルの中で生育する植物のために、暑さには強いのですが、日の少ない鬱蒼と茂るジャングルの中で生育するので、直射日光に当たると
葉焼けを起こして傷んでしまいます。また冬の寒さにも強い方ではありませんので、5度以上に保つ必要があります。
名前の由来と自生地の生態
モンステラという名前はラテン語の「モンストラム(怪物・異常)」が語源とされています。モンステラは他の植物と同様に花を咲かせ実をつけます。
その実を鳥が食べ、糞と一緒にタネを落とします。地面に落ちた種は発芽すると、まず暗いほうへと葉を伸ばしていきます。それは「より高い木によじ登る」ためです。モンステラは木によじ登りその大きな葉を広げ、日光を横取りするのです。最悪の場合、その木を枯らせることもあります。
毒
モンステラの茎には毒素(シュウ酸カルシウム)が含まれて居ます。茎を折ったり、傷つけたりした際に出た樹液でかぶれることもあります。犬や猫などのペットが口にすることがありますので、注意が必要です。
参考:
ペットに危険な観葉植物たち気根について
気根はモンステラの茎からニョキニョキと出てくる根っこ。これは水不足になるとよく出てくる。よって気根が少ないほうが「よく管理している」と言える。
水やりと
葉水をやることで、気根は出づらくなります。気根は切ってしまってもいい。切ったから枯れるということはないです。気根は伸びて、土に達すると普通の根っこを出します。
マドカズラとミニモンステラ
深い切れ込みの入らない
マドカズラというモンステラの一種は、葉っぱに穴が空くだけです。切れ込みにはなりません。ミニモンステラはモンステラの小さく育つ品種なのが本来ですが、交配が進んでいることと、小さい鉢に植えていることなどあって、詳細な品種はハッキリしません。
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水やり
春〜秋は土が乾いたら水をあげてください。土がしっかりと乾いてから水をやるようにし、受け皿の水は捨てます。土が濡れている状況が長いと
根腐れを起こして枯れてしまいます。
冬の水やり
冬はモンステラが寒さで活動を止めていますし、水やりを減らすことで寒さにも強くなりますので、土が完全に乾いて、土の表面でなくて土中まで水が無くなってから水をやる程度に控えます。土中の水は「
土壌水分計」で計測してから水やりをするようにするといいです。
葉水を
モンステラは熱帯の高温多湿の環境で育つ植物で空気中の湿度が高い環境を好みます。そこで土への水やりとは別に、葉っぱに霧吹きで水をかけることで、葉っぱから水分を吸収してよく生育します。これを葉水といいます。
葉水をすることで
ハダニ・
アブラムシといった
害虫の予防になるので年間を通して葉水をするといいです。特に冬は土への水やりをグっと控えて葉水で水分補給することで根腐れを防ぎます。
葉っぱの埃を落とす
モンステラは室内で管理していることが多く、その場合は葉っぱに雨が当たることがありませんから、葉っぱに埃が積もって汚れてしまいます。これでは日光不足になりますし、見た目にもよくない。そこで、2週間に一回は、葉っぱをティッシュや布で拭くか、戸外に出してシャワーで葉っぱの埃を落としてあげてください。
水やりをさらに詳しく…
モンステラの水やりについてのさらに詳細なコツ・解説は以下のページにまとめてありますので参考にしてください。
肥料
肥料は生育期(5月〜8月)に与えます。化成肥料を根元に置くか、観葉植物の液体肥料などもありますので、適当なものを選んでください。固形の肥料は匂うものもありますので室内で管理している場合は気をつけてください。
肥料をあげると、グングン成長します。嬉しいようですが、部屋の大きさに合わなくなるとモンステラが邪魔になります。それに伸びすぎて鉢がひっくり返るかもしれません。様子をみつつ肥料をあげてください。
デリシオサなら肥料を多めにやると葉っぱが大きくなり、切れ込みが入りやすくなる。
植え付け・植えかえ
時期
モンステラは生育が鈍いようで、気がつくと意外と早く大きくなります。鉢底から根っこが出ていたり、鉢がひっくり返るようであれば、生育時期の5月〜8月に植え替えをしましょう。
どんな鉢に植える?
大きな鉢に植えると一気に根が広がり、大きくなります。いくらでも大きくなるので、植え替えごとに、1号ずつ大きくするようにします。鉢は通気性のよい素焼きの鉢が根腐れ予防になっていいのですが、重くて移動・植え替えが重労働になりがちです。通気性が悪いとされるプラスチックなどでも水やりの頻度を減らせば問題ないですし、移動させることも多いので軽さを優先するのもいいです。
大きくしたくない場合は同じ大きさの鉢に植え替えてもいい。古い土と古い根を落として
根詰まりを解消すればいいです。
用土
モンステラの植え替えの際の
用土は観葉植物の土が便利。
ただし、観葉植物の土は
ピートモスが多く入っていて、モンステラには保水力がありすぎて、冬に根腐れを起こしやすい。そこでこの観葉植物の土に2割ほど
軽石小粒・川砂などを混ぜて使ってもいい。こっちの方が
初心者向けです。
ココピートを入れる配合例
理想的な配合は
赤玉土小粒7
ココピート3。もしくは赤玉土小粒8ココピート2。これだと根腐れは起こしにくい。ただしこの配合だと水やりの頻度が増えるので注意しましょう。
培養土は避ける
観葉植物の土は室内で育てることを前提にしていて臭いの強い土は入っていません。それに対して鉢植えで使われる「花と野菜の
培養土」といったタイプは
腐葉土など室内では臭いものが、多く入っているので避けたほうが無難。
鉢植えの植え替え
まずは古い鉢からモンステラの株を取り出します。モンステラは根の張りが早く、根詰まりを起こしやすい。根詰まりしすぎて自然と鉢が割れることもあるくらいです。ギュウギュウに詰まって抜けないこともある。一晩鉢ごと水につけて、柔らかくしてから抜くか、鉢を叩き割ることもあります。
引っこ抜いたら、古い土を三分の一ほど落として、傷んで変色した根を落として新しい土で植え替えをする。鉢底に3cmか4cmほど鉢底石(軽石)を敷き、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に土を入れていく。植え替え直後は水やりをせず、その後も二週間は水やりをせず、養生します。植え替え時・植え替え後に水をやると根腐れしやすいので注意します。倒れそうなら支柱をしてやる。
●用土はほとんど落としてもいいです。
茎が後から太くならない
モンステラの茎は後から太くなりません。普通の樹木は根本が太くて上に行くと細いですよね。でもモンステラはツルで自立するつもりがないのでそうはならないです。根元が細く、バランスが悪い場合は深く植えて仕立て直すといいです。
モンステラの茎は太くならない…植替えで解決、
ユーザーさんにによるモンステラ植え替えと挿し木の画像のリンクを参考にしてください。
カビ・キノコが土に生えるなら…
株元にカビやキノコが生えるのは、土の
水はけが悪いか水のやりすぎもありますが、これはまぁある程度はしょうがないです。よくあることです。園芸用竹炭を敷いておくとほぼ見られなくなります。
管理場所・日当たりは?
直射日光には葉焼けすることが多いので、春〜秋は戸外の
半日陰か明るい日陰、もしくは室内の明るいところで管理します。直射日光が当たる場合はレースのカーテンや寒冷紗で遮光してあげます。
越冬
モンステラは寒さに弱いので、春〜秋に戸外で管理している場合は、最低気温が10度を切る前に室内に取り込みます。冬は室内の日当たりで管理します。出窓は外気に近く、寒波が来ると場合によっては氷点下になり、そうなると枯れてしまうので、寒波が来る時は窓から離して管理します。
置き場所の詳細は…
モンステラの季節ごとの置き場所の詳細は
モンステラの置き場所と越冬のコツのページにまとめていますので、参考にしてください。
病害虫
カイガラムシ、黒
スス病、
スリップス、ハダニが発生する。
室内で管理する分には
病気にはなっても虫はほとんど発生しない。
トラブル
葉が黄色くなった…
葉が黄色くなる要因は、日光不足、根腐れなどがあります…が、頻度をして多いのは根詰まりです。根が広がるスペースがなくなり、調子を崩したってことです。というのもモンステラなどのサトイモ科の植物は根の張りが早く、根詰まりしやすいからです。特に「最近まで調子が良かったのに、突然、生育が止まって葉っぱが黄色くなってきた…」という場合は、根詰まりを疑いましょう。ちょっと大きめの鉢に植え替えれば解消します。
最後に…
モンステラは冬の寒さと水やりさえ気をつけると室内のグリーンインテリアとして飾ってくれる人気の観葉植物です。ですが、ちょっと大きくなりすぎて邪魔かもしれません。そこで育てやすい観葉植物は
室内で育てやすい観葉植物にまとめていますので、参考にしてください。
同じモンステラの仲間で小さくまとまる
マドカズラもあります。こちらも参考にしてみてください。
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