トラデスカンチアの育て方
目次
トラデスカンチアとは?水やり肥料植えかえ管理場所・日当たり斑入り品種の注意点病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- トラデスカンチア
- 科名
- ツユクサ科
- 属名
- トラデスカンチア属
- 学名
- Tradescantia fluminensis
- 別名
- シマムラサキツユクサ、ゼブリナ
- 耐寒
- 3度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 冬は室内 夏は外
- 難易度
- 中級者向け
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トラデスカンチアとは?
トラデスカンチアは
ツユクサ科ムラサキツユクサ属(トラデスカンチア属)の北アメリカ原産の常緑
多年草で
観葉植物。以前が「ゼブリナ属(Zebrina pendula)」だったため、ゼブリナと呼ばれることがあります。小さな花も咲きますが、美しい斑の入った葉を観賞する観葉植物です。
匍匐して広がり、寒さにある程度の抵抗があるので
暖地では
グランドカバーに使われることもありますが、背が低く、
寄せ植えにしたり、ハンギングにして垂れ下がらせる仕立て方が多いです。
トラデスカンチア――略してトラカン。刈り込んでも繁茂するし、
挿木でも増えます。育てやすい観葉植物です。
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水やり
鉢の土が乾いていたら鉢底から出てくるまで水をしっかりとやります。水を頻繁にやりすぎて土中の水分が多い状態が長く続くと、徒長(ひょろ長くなること)してしまいますし、蒸れて葉っぱが枯れてしまいますので、
年間を通じて土はやや乾燥気味に管理するのが理想です。夏以外は水切れして葉っぱが少しクタっとしてから
水やりをするくらいでもいいです。
夏は高温で水がよく蒸発するのでほぼ毎日水やりをします。
冬は水やりを控えます。土が乾いてから4日〜5日経ってから水をやるようにします。乾燥気味に管理することで耐寒性が強くなり、越冬しやすくなります。
肥料
トラデスカンチアは
肥料が少なくても育ちますが、葉色をよくして茂らせたいなら、少量だけ肥料をやるといいです。
生育期間(5月〜11月)に液体肥料を1カ月に二回か三回ほどやります。もしくは1ヶ月に一回、緩効性化成肥料を説明書きの半分以下の量をやります。真夏は暑すぎて弱るので肥料はやらないでください。
植えかえ
時期と頻度
トラデスカンチアは根の張りが早く、
根詰まりを起こしやすいです。植え替えは二年に一回します。根詰まりを起こすと水切れしやすくなります。植え替えは生育時期の4月〜9月に行います。
用土
トラデスカンチアは土を選びません。
室内管理が多いので観葉植物用の土で植え付けます。もしくは一般的な
培養土に、川砂か
軽石小粒を入れて
水はけをよくしてから使います。自作する場合は
赤玉土6
ピートモスか
ココピートかベラボン3軽石か川砂1を配合して
用土とします。
植え替えの手順
植え替えをするときは古い鉢から株を取り出して半分ほど土を落としてから、新しい土を追加して植え替えをします。
新しい鉢の底の穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に鉢底石を2cm〜3cmほど入れて、その上に用土を入れ、苗を入れ、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやります。ひとまわり大きな鉢に植え替えるか、同じ大きさの鉢でもいいです。このとき適当にハサミで切って株分けも出来ます。
●植え替えて一週間は日陰で管理して養生させると回復が早くなります。
●植え替えの際と植え替え直後には肥料をやらない。
●水を貯めるウォータースペースを小さくすることで蒸れを防ぎ、垂れ下がりやすくなって、健康にも良いし、見た目もいいです。
株の更新
トラデスカンチアを育てていると徐々に下葉が黄色くなって落ちていきます。するとやたらと長く茂っているのに、根元は葉っぱが無くてスカスカという状態の「てっぺんハゲ」になります。つり鉢(ハンギングバスケット)で株元が見えないなら問題ないですが、床置きしているなら不恰好です。そこで株の更新をします。
株の更新はようは
挿し木です。4節ほど残して切って、土に埋める部分の葉っぱは取って培養土に挿します。確率はかなりよいですが、百発百中とはいきませんので、何個かして、元気のいいのを採用します。
水挿しでも増えます。水につけて一週間ほどで発根するので発根したら土に植えます。基本的に頑健な植物なので、ビクビクしなくても大丈夫。
参考:
挿木管理場所・日当たり
トラデスカンチアは日光を好みますので、日当たりのいい場所で管理します。ただし真夏の直射日光には弱いので、真夏は明るい日陰に移動させてください。トラデスカンチアは日光が当たった方が斑も鮮やかになりますし、日陰だとヒョロヒョロと伸びるので、日当たりに越したことはありませんが、明るい日陰程度の場所でも枯れることはありません。ただ日陰だと徒長しますので、年間を通して
半日陰(=木漏れ日の場所)がよいです。
乾燥気味に管理することで耐寒性が強くなり、3度以上で越冬可能なので、霜が降りない地域では戸外で越冬可能です。
斑入り品種の注意点
先祖返り
トラデスカンチアで良く流通しているのが斑入り品種で、葉っぱに模様が入っているものです。この斑入り部分には葉緑素がありません。
育てていると、上の画像のように斑入り品種なのに、普通の緑の葉っぱが生えてきます。先祖がえりというべきでしょうか。この緑の葉っぱの方が繁殖力があって、そのままにしていると緑の葉っぱだらけになってしまいます。緑の葉っぱが出てきたらすぐに摘んでしまいます。
先祖返りは頻繁で、気を抜くとかなりの頻度で先祖返りします。
病害虫
灰色かび病
湿度が高く、低温の時期に発生しやすいカビです。風通しが悪いと発生しやすいので置き場所を見直し、病変箇所を取り除きます。殺菌剤を散布すると予防できますが、それより風通しを確保するといいです。ハンギングで吊り下げたり、梅雨前に刈り込んでおくといいです。
カイガラムシ
成虫は動かない虫で、蝋に包まれているため薬剤が効きにくい。発生したら歯ブラシやティッシュなどで削ぎ落としてしまえばいいです。
ハダニ
乾燥すると発生しやすいので、
葉水をすることで予防できます。ハダニは葉っぱの裏に潜んで汁を吸うので、葉水をするときは葉っぱの裏にも水をかけてあげるようにします。大量に発生したら、薬剤を散布します。
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