人工衛星の木(谷渡【タニワタリ】の木)の育て方
目次
人工衛星の木(タニワタリの木)とは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり剪定・切り戻し特徴・由来・伝承最後に…関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- タニワタリの木
- 科名
- アカネ科
- 属名
- タニワタリノキ属
- 学名
- Adina pilulifera
- 別名
- 谷渡りの木、ボタンブッシュ
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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人工衛星の木(タニワタリの木)とは?
人工衛星の木(タニワタリの木)の木は
アカネ科の常緑
低木。寒い地域では冬は落葉するが春には芽吹く。開花は地域にもよりますが夏。切花として鑑賞することも可。寒さに若干弱いけども、育てられる。山間の湿地で自生するので、乾燥気味より、少し湿った場所が好ましいです。結実した実は毒です。食べることはないでしょうが知っておきましょう。
新芽の先に花が咲きますので、春先・秋などに
剪定することで、脇芽を増やし、花が沢山咲くようになります。
ほとんど見た目が同じのアカネ科のアメリカヤマタマガサ(Cephalanthus occidentalis)の
ケファランサス・ムーンライトファンタジーは寒さに強く、北海道でも自生するので、本州以北ではこれを栽培するといいです。
樹高鉢植えなら30cmから1m、地植えだと5m
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水やり
鉢植えの場合は、土が乾いていたら水をやります。鉢底から水が染み出すくらいにしっかりとやります。水が切れないようにしてください。特に8月は乾燥に注意。タニワタリの木は山間の湿地で育つ植物なので、少しジメジメしているくらいが好ましいです。
庭植えの場合は、自然に降る雨だけでほぼ大丈夫ですが、それでも夏は乾燥で水切れを起こすので、他の
水やりのついでにやるか、様子を見て水やりをしましょう。
夏の水やり
夏は朝夕二回の水やりをします。夏は水切れするようならば
半日陰に移動させる。それでも水切れするなら明るい日陰に移動することも検討する。温暖化がひどいから、夏の水やりは特に注意。
冬の水やり
人工衛星の木(タニワタリの木)は冬は寒さで落葉し、生育が止まっているので水やりは控えめにする。水やりを控えめにすることで耐寒性があがり、寒さに強くなる。鉢植えの場合は土が乾いて数日経って水をやる程度にする。
冬は枯れ木状態なので、たまに水やりする程度ですが、断水はしないでください。庭植えの場合は、自然に降る雨でいいです。
肥料
寒肥として2月、開花前(6月)と開花後(9月)に化成
肥料・
油粕を少々あげます。
植え付け・植えかえ
時期・頻度
植え付けは生育しやすい温度(15度〜25度)の春か秋に行います。
苗
たまーに
ホームセンターで見かける。あとは道の駅とか。どうにもほしいならネットで買ったほうが早い。ただ、タニワタリの木はホームセンターなどで偶然見て「一目惚れ」で買う人がほとんどだと思う。そのくらいインパクトのある花だから。
用土
用土は市販の
培養土を利用します。自作する場合は
赤玉土6
腐葉土4を混ぜたもの。湿地帯の植物なので水持ちの良い土を好む。アルカリ性の土が苦手ですので、
石灰で中和はしないでください。
鉢植え
根詰まりして鉢底から根が出ているようならば植え替えをします。二年に一回程度。
鉢の底の穴に網をしいてその上に
軽石を3センチほど敷き、その上に用土を入れて株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。
鉢なら現在の株より一回り大きな鉢を用意して、根を崩さないでスポッと抜いて、スポット入れて隙間に土を入れるようにします。根が傷つくと回復が遅くなります。真冬は植え替えを控えます。
プランターに植える場合は苗二つか三つ。根の張りを考えると二つにしておいた方が良い。
庭植え
庭土を40cm〜50cmを掘りかえし、腐葉土か
堆肥を2割か3割混ぜて、化成肥料を規定量入れて、よく混ぜて用土とします。穴に用土を半分戻して、株を入れ、隙間に用土を入れていきます。余った土で土手をつくり、土手の中に水を入れ、水を張って、水が吸収されるまで放置しておきます。水が引いたら、土手を崩してならして、完成です。
基本的に移植不可で、植え付けた後は移動できないので、植え付ける場所はよく考えましょう。
管理場所・日当たり
日本では宮崎から沖縄にかけて見られる。つまり自生しているので、その地域では一年中、戸外でも育ちます。宮崎より北では無理。必ず鉢植えにして冬は室内に取り込む。
春から秋
日当たりを好みますが、真夏の直射日光には若干弱いので、真夏は半日陰に移動させてください。春と秋はできれば戸外の日当たり、もしくは戸外の半日陰で管理します。
夏の日当たりでは蒸発が激しいから乾燥に弱いタニワタリの木ではキツイ。
越冬
人工衛星の木(タニワタリの木)は暖かい地域の植物ですから、霜にあたれば枯れます。冬は基本的にただの枯れ木。落葉したら高さ半分か、地上部二節残してバッサリと刈り込みます。軽い霜が降りる程度の寒さならば軒下なら戸外で越冬できます。もしくは鉢植えで日当たりのいい室内で管理します。室内で管理する場合は、暖房の風が当たらないようにします(暖房の風は非常に乾燥している)。
耐寒温度は5度、熱帯の植物にしては寒さに強い方です。
剪定・切り戻し
花後の剪定
6月〜7月あたりに花が一段落して、咲いた枝を10cmほど残すように切り戻すと脇芽が出て、涼しくなってから開花する。花が増えるので、是非
切り戻ししたい。
秋の剪定・春の剪定
ほとんどの地域では冬は地上部が枯れる、というか落葉して丸坊主になる。地上部を減らしたほうが根の負担が減って冬越ししやすいので、秋の終わりに落葉してからでいいので高さ半分か、根元から二節ほど残してバッサリと剪定する。剪定というより刈り込み。
秋にしなかった人は春にやってください。
特徴・由来・伝承
屋久島原産の珍しい常緑低木。九州南部から南西諸島にかけて分布しています。非耐寒性で、寒さにあたると落葉しますが、枯れてなければ春に新芽がふきます。鉢植えだと樹高は30センチから1m。庭植えだともっと大きくなります。よく分枝します。
タニワタリといってもシダの仲間ではないです。
最後に…
ほとんど同じ見た目の
アメリカタニワタリノキならもっと寒さに強く、耐寒温度マイナス10度です(タニワタリの木は耐寒温度5度)。
中間地〜寒冷地はアメリカタニワタリノキがいいです。詳細は以下のページを参考にしてください。
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