クレマチスの庭植えのやり方・コツ
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クレマチスの庭植えのやり方・コツ
このページでは
クレマチスの庭植えにするコツについてまとめています。
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植える前に
繁殖力が強い
クレマチスは一旦根を張ると、非常に強い繁殖力を発揮してはびこります。しかもツルは固く、針金のよう(別名「鉄線」だけに)でこれを処理するだけでも結構な手間です。どんどん広がって庭の他の植物の日光を奪い、駆逐することがあります。
実はクレマチスは「繁殖力が強すぎて手にあまる植物」でもあります。庭植えにする方が育てやすいのですが、それは枯れ枝の手入れがちゃんと出来て、不要になれば掘り起こして廃棄するだけの気持ちがあれば、の話です。自信がないのであれば「鉢植え」が無難です。鉢植えでの管理は
水やりは面倒ですが、そこ以外に違いはほとんどありません。鉢植えの方が花が咲きづらいということはありません。十分にクレマチスの開花を楽しめます。
クレマチスは根をよく張り、頑健な植物なのですが、最初の1年は株が弱いので一年だけは鉢植えで育て、その後、庭植えにするのが良いです。
植える場所を考える
クレマチスは根を傷めると生育不良を起こして枯れこんでしまいます。一旦庭植えしたら基本的には植え替えはできません。植える前に、クレマチスに適した場所かどうかを考えてください。クレマチスに適した場所というのは「一日に最低でも4時間か5時間ほど日光が当たる場所(
半日陰のこと)」です。できれば一日中だと良いです。
一方でクレマチスは高温と多湿に弱く、できれば真夏は半日陰になり、その他の季節は日光が当たる場所が好ましいです。そんな都合のいい場所はなかなかありませんし、夏の高温と多湿は弱いですが、対応策はあります(
マルチングなど)ので、一番大事なのはやっぱり「日光」ですね。
移植したい場合は?
どうしても移動させたい場合は、現在植えている株から
挿し木で増やすか、もう新しい株を買ってきます。
植え付けて一年目なら移植もできなくもない
まだ根が広がってない一年目間もなくなら大きく土を掘って移植も可能です。ただ、そこまでするくらいなら挿し木で株を増やして、一年後に移植してもそう変わりません。
複数の株を一箇所に植えない
必ず鉢植えにも1株だけを植えます。庭植えでも隣接させないで1株づつを離して独立して植えます。クレマチスは花色や花の形状にバラエティーがあって、複数の花を絡らませて咲かせたいと考える人がいるのですが、クレマチスは根の張りが早く、近いと根が喧嘩して生育不良を起こします。鉢植えの場合はすぐに
根詰まりを起こします。
また、根がケンカしなくても、株と株は近くに植えると、繁殖力の強い方や早くから茂るほうが先に育って、葉っぱが茂って、日光を遮って、繁殖力の弱い方や、茂るのが遅いタイプの樹勢を削いでしまいます。それに株と株が近いとツルが絡み合って大変なことになるかもしれません。近い場合は誘引をしっかりとします。
並べて栽培するのはやめておきましょう。
鉢植えの場合は鉢を2つ用意してそれぞれに1株ずつ植えれば済むことです。庭植えで複数の株を植えたい場合は、苗木同時の間に仕切りを作って干渉しないようにして植えます。まぁ、普通はそこまでしませんよ。
どうしても並べて庭植えにする場合は…
株と株の間は旧枝咲き(早咲きタイプ)は60センチは空けます。
新枝咲き(遅咲きタイプ)は株間を75センチ以上空けます。
これは最低限で、ツルを絡ませないようにしたいなら株同士は2m以上空けましょう。
苗と植え付けの時期
クレマチスの苗はほとんどが2年目の苗です。2年目の苗は春に植えても秋に植えても問題ありません。たまに一年目の苗が出ることがあります。一年目の苗は3月〜5月に植えるのではなくて、鉢植えで9月まで育ててから10月に庭植えします。
用意するもの
有機物
調整済み
ピートモス・
腐葉土・バーク
堆肥・牛糞堆肥などの有機物を用意します。これらはクレマチスの
肥料ではなく、土壌をフカフカにし、水もちをよくする「土壌改良剤」でもありますが、有機物は徐々に分解されて、クレマチスの栄養にもなり、クレマチスの健康と開花量を左右する大事なものです。できれば、
ホームセンターなどでブランドがハッキリしているちょっと高いものを使うといいです。
緩効性固形肥料(化学肥料)
ゆっくりと効いてくる肥料です。クレマチスは肥料喰いで、肥料がなくなると生育が悪くなり開花が鈍くなります。元肥として植え付けの際にもしっかりと肥料を効かせましょう。
苦土石灰
苦土石灰は
酸性を中和するものです。クレマチスは
弱酸性(pH6.0〜6.5)の土を好みますので、酸性に傾いているなら中和しておきます。酸性になっていないなら、苦土石灰は混ぜる必要はありません。
現在の酸度は土壌成分計でチェックして判断するといいです。
クレマチスの苗
クレマチスの苗は春や秋の開花時期に、「花の形状」をちゃんと見て確認して購入しておいて、植え付けるといいです。というのも店舗のクレマチスについているタグは結構信用できないからです。植えてみたら、全然違う品種!ってことはちょいちょいあります。
庭植え(地植え)の方法
土を作る
準備ができたら植え付けていきましょう。
まず直径50センチ・深さ50センチの穴を掘り、土を掘り起こして、苦土石灰を一握りを混ぜ込んでおきます。中和反応は1週間〜10日かかるので、反応が終わるまで待ちます。苦土石灰と有機物(堆肥)・化成肥料を一緒に入れないのは
石灰と有機物が科学反応を起こして熱を出すためです。
有機石灰であれば、反応がないので一緒に入れてもいいです。
●クレマチスは根が大事なので、これを保護するために、地植えするときに、塩ビ管など筒状のものを埋めて、その中にクレマチスを植えるというテクニックがある。10号プラスチック鉢の底をノコギリで切って埋めるのでOK。
土に用意した有機物(堆肥や腐葉土など)を元の土に対して2割〜3割入れます。緩効性肥料(化学肥料)を説明書き通りに入れてよく混ぜて
用土とします。できれば1週間寝かせて土を馴染ませると、よりいいですが、すぐに植えてもいいです。半分ほど穴に用土を戻します。
クレマチスの苗をポット(鉢)から取り出して、穴の中に入れます。この時、
苗の土は崩さないし落とさないでください。土を崩すと根が傷ついてクレマチスの株が生育不良を起こします。
苗は少し深く植える
苗は少し深めに植えます。クレマチスは節から根が出ますの、節が二つか三つほど土の中にあると株が元気に育ちやすいです。
水をやって完成
土を戻して、水をやります。
深植えしていなかった場合は、水が引いたら、株元に土を3センチほど盛っておきます。
最後にできればラベルをつけておきます。ラベルは株元に刺します。クレマチスは開花しているときはいいんですが、冬には地上部が枯れるものがほとんどで、その頃になると何の品種だったか分からなくなります。品種によって
剪定のやり方が違いますので、絶対に分かるようにしておきましょう。
これで完成です。
誘引を
クレマチスはツル性で、フェンスやネットに絡ませる必要があります。植え付けて伸びてきたら、伸びるたびに、その都度、これらに紐でくくって誘引します。
クレマチスはツルが上に登っているときに葉・花を出すので、イラストのように上に登らせるか、S字になるように誘引させます。
最後に…
普段の栽培は
を参考にしてください。
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