ヒサカキの育て方…花が変な匂いがするので植える前に注意
目次
ヒサカキの特徴は?水やり肥料植え付け・植えかえ株を増やす管理場所・日当たり剪定病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ヒサカキ
- 科名
- モッコク科
- 属名
- ヒサカキ属
- 学名
- Eurya japonica
- 別名
- 姫榊
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 初心者向け
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ヒサカキの特徴は?
ヒサカキは
モッコク科ヒサカキ属の常緑高木。北海道と青森以外の本州〜九州〜四国〜沖縄で自生し、常緑でツヤのある葉っぱをつける。神棚に飾る
サカキは寒さに弱く、東北では自生しておらず、ヒサカキは寒さに比較的強いので、関東以北では神棚・仏事用に栽培されています。また、葉っぱが小さいので個人宅の神棚にはヒサカキの方が適している。
3月〜4月にインスタントラーメンの粉末のような?プロパンガスのような?独特の匂いのする花が咲き、10月から12月に黒い実がなり、鳥が食べにやってきます。
頑健で育てやすいが、特徴がなさすぎて観賞価値は非常に低い。観賞用庭木として植えるなら斑入り品種がいいです。
垣根にも使われる。
雌雄異株とされるが、両性花のこともありハッキリとはしていない。
樹高庭植えの場合は2mから3mに収まる。自生だと4mから8m。
花言葉神を尊ぶ
名前の由来と生態
サカキではないから「非サカキ」とも、サカキより小さいから「姫サカキ」が短くなって「ヒサカキ」とも言われるがハッキリしない。
一本の木に雄花・雌花・両性花(雄しべも雌しべもある花)がついたり、つかなかったりして、生態がよくわかっていない。図鑑には雌雄異株と記述されることが多い。
ヒサカキよりも更に葉っぱの小さい、ハマヒサカキというのもあります。
花の匂い
花からは独特な匂いがします。ガスっぽいとかラーメンとか漬物とか、色々と表現されますがようは一般的な「花の香り」とは違うってことです。匂う人によっては「不快」に思うかもしれません。また、時期や風向きによっては強く匂い、近所トラブルの元になりかねないので、何本も植えて、生垣にするのは避けましょう。
庭に1本か2本植えるのには問題ないです。
他の生垣に向いている植物は以下のページを参考にしてください。
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水やり
庭に植えるもので、根付いてしまえば、あとは自然に降る雨だけで十分。湿気のある場所を好むが乾燥にも強いから気にしないで放置する。ただし日照りの時は水をやってください。
肥料
2月に寒肥として、ヒサカキの周囲に
堆肥か
油粕を少しやります。もしくは緩効性
肥料(化成肥料)をやります。開花後の4月に緩効性肥料(化成肥料)をやります。それでも葉の艶が悪いならば、6月にも緩効性肥料(化成肥料)をやるといいです。
肥沃な土を好み、肥料が少ないと葉っぱが黒くなることがあります。
植え付け・植えかえ
時期
4月から5月か、7月から9月あたり。梅雨を避けます。
7月も梅雨の時は植え付けを避ける。
用土
土質はあまり選びませんが、庭土に三割か四割の
腐葉土を追加してフカフカにしてから植え付けをします。
庭植え
庭に根
鉢の大きさ・深さの2倍の穴を掘って、掘り出した土に腐葉土か堆肥を元の土に対して3割ほど入れて、化成肥料を説明書きの規定量入れて、よく混ぜて
用土とします。穴に用土を半分戻して、そこに根鉢を植えて、隙間に用土を戻していき、最後に水をやって完成です。
根鉢についているビニール・ワイヤーは外す。麻布で巻いてある場合は外しても外さなくてもいい。
植え付けしてしばらく…三週間くらいは、しっかりと
水やりをしてください。根づけば水やりはほぼ不要ですが、根付くまでは極端に乾燥させないでください。
株を増やす
種まき
10月〜12月に黒く熟すので、これを採取して果肉を取り除いて、取りまきをします。まいて乾燥しないように水やりをしていると、発芽します。これが大きく育つまではかなり時間がかかりますし、斑入り種の場合は、種まきでは親株の性質を引き継がない(引き継ぐとは限らない)ので、斑入りの品種は
挿木で増やしましょう。
挿木
春に新芽が出て、その新芽が硬くなったものを梅雨明け後の7月に挿木として使います。10cm〜12cmほどに切って、切り口側の葉を取り、
赤玉土小粒に挿し床にさすか、庭土にさしても発根します。明るい日陰で、乾燥しないように水やりをすると1ヶ月前後で発根します。
管理場所・日当たり
ヒサカキは日当たりでも育ちますが、
半日陰(木漏れ日がさす)の場所でもいいですし、日陰気味になっているところでも問題なく育ちます。完全な日陰ではダメですが、多少日当たりが悪いくらいなら大丈夫。便利な木です。
夏の暑さには強い(沖縄で自生するくらいですからね)。
越冬
東北でも自生するんで、寒さには強いです。
剪定
ヒサカキを植える人はおそらくは「神棚用」だと思います。ヒサカキは
剪定しても新芽がよく出るのですが、生育が遅い。ヒサカキ一本では追いつかないかもしれない。
剪定は3月〜7月に行います。枯れた枝、変な方向に出た枝、徒長枝を落とし、密生しないように枝を間引いてしまいます。落とすべき枝と残す枝は以下のページにもう少し詳しくあるので、参考にしてください。
また、放置していると手に余るほど大きく育つ(8m)ので、
芯止めをして高さを抑えます。芯止めは一番上の枝を落として、脇枝を出させて、高さを抑える手法です。詳細は以下のページを参考にしてください。
垣根にする場合は高さを抑えるように刈り込めばいいです。生垣にするには大量にならべて植えることになり、そうなると花がたくさん咲き、近所に花の臭い匂いがするので、避けた方がいいでしょう。
病害虫
カイガラムシ
風通しが悪いとカイガラムシが発生する。カイガラムシで枯れることはないんですが、カイガラムシの排泄物で
スス病が発生します。スス病は黒いカビで景観を損ね、また、葉っぱが黒くなって株が弱る。なのでカイガラムシを見つけ次第、薬殺し、予防のために定期的に薬剤を散布するようにしてください。
ホタルガ
幼虫が葉っぱを食べます。幼虫には毒があるので、直接触れないようにしてください。
褐斑病・炭そ病
菌が繁殖して葉っぱを枯らせる
病気で、風通しが悪いと発生しやすいので、剪定してしっかりと風を通してあげましょう。
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