花桃の育て方
目次
花桃とは?水やり肥料植え付け管理場所・日当たり剪定病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- 花桃
- 科名
- バラ科
- 属名
- モモ属
- 学名
- Prunus persica
- 水やり
- たまにやる程度
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 上級者向け
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花桃とは?
花桃(ハナモモ)は
バラ科モモ属の落葉高木。
くだもののモモを品種改良して観賞用に特化したものが「花桃(ハナモモ)」です。花桃も花後には果実が出来ますが、非常に小さく食べられません。食用のモモが文字通り桃色の花を咲かせるのに対して、江戸時代には日本で花桃の品種改良がすすんで、花色も赤、ピンク、白、紅白咲き分け、花の形も一重の他に八重など派手なものが多く、樹形も枝垂れ(シダレ)、
矮性(樹高の小さい品種)など多種あります。
サクラ(主に
ソメイヨシノ)が咲くよりも早くに咲きます。耐寒性があり、耐暑性もあることから
初心者でも育てられる樹木ですが、病
害虫が多いので気を付けてください。
樹高5m〜8m
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水やり
庭植えした場合は、よほど日照りが続かない限りは降雨だけで十分です。というか庭植えしたら、ほぼ水はやらないでください。変に気をまわして水をやると枯れます。
鉢植えの場合は土が乾いていたら水をやるようにします。土が濡れているうちは水をやらないようにします。水をやりすぎると
根腐れして枯れてしまいます。
夏に水をやるときは、朝と夕方に水をやります。昼に水をやると、水が沸騰して根が傷み、急激に衰弱します。冬は
水やりを控えますが、断水せず水やりは継続してください。
肥料
2月の落葉時期に寒肥として
油粕と
腐葉土か
堆肥を、周囲に何箇所か穴をほって埋めます。根に
肥料が当たらないようにしましょう。木が幼ないうちは、生育のために9月に油粕と化成肥料をあげます。肥料が多いと花つきが悪くなりますのでほどほどに。
植え付け
時期
落葉している11月〜3月に植え付けをします。
用土
庭に植える場合は
水はけのよい土で植えてください。水はけの悪い粘土質の場合は土に腐葉土・川砂などを混ぜて水はけをよくしてから植えてください。
意外とあるのが表面は水はけがよい土なのに掘り進むと水はけが悪くなるという場所です。この場合最初は調子よく成長するのに根がその水はけの悪い地層に辿り着くと根が腐って枯れてしまいます。これは運なのでどうしようもないです。
庭植えの植え付けの手順
根鉢の倍の直径、倍の深さの穴を掘って、土に腐葉土か堆肥を3割ほど混ぜて
用土にします。用土を半分戻して、ハナモモ(花桃)の株を入れて、用土を隙間に入れていきます。最後に水をしっかりと入れます。
モモ属は
連作障害のように、過去にモモ属が植えられていた場所では生育障害を起こします(忌地)。過去にモモの仲間が植えられていた場所を避けるか、土をごっそり替えてから植え付けましょう。
管理場所・日当たり
日当たりのいいところで育てます。日陰だと育ちませんし、日当たりが悪いと花が咲きにくくなります。必ず日当たりのいいところで管理してください。盆栽状に仕立てていても室内で観賞していると日光不足で枯れてしまいます。
風で折れることがあり、強風が通る場所は避けましょう。
花桃は寒さに強く、冬は防寒の必要はないです。夏も高温で枯れることはありませんが、
西日が当たるなどして乾燥して水切れになるかもしれません。といっても水をやっていれば十分な程度です。
剪定
ハナモモは落葉時期の12月から2月の冬か、開花が終わった3月か4月ごろに
剪定をします。花桃の花は短い枝にビッシリと咲きます。そこでまず長い伸びすぎた枝を切ります。後は短い枝の中から細いものや、あまりに混み合って風通しが悪かったり、日差しが当たらなくならないように適当に間引きます。ノコギリじゃないと切れないような太い枝を切った場合は、
癒合剤を塗っておいた方がいいです。
花桃は若いうちは太い枝を切っても新芽が出て来ますが、徐々に芽吹く力が弱くなってきます。芽吹くスピードを見て剪定は控えるようにしてください。
花芽を落とすのが怖いなら花後に
花芽が8月〜9月にできますので、落葉時期に剪定すると、少なからず花芽を落とすことになります。あんまり気にしないでもいいのですが、勿体ないなら花が終わってからすぐに剪定をするようにします。
病害虫
枝折病
枝からドロドロしたヤニが出ます。原因はカビの一種。
病気部分を切除して焼却。切り口に殺菌剤を付けておきます。殺菌剤を付けないと翌年も発病します。
縮葉病
カビの一種・若い葉が縮れてしまいます。すぐには枯れませんが悪化するとカビて枯れてしまいます。低温で発生し、5月以降になると高温になり症状が無くなるのでイマイチ気にしない人が多いです。胞子は桃の枝の表面に付着して越冬しますので、落葉時期にビスダイセン水和剤、オーソサイド水和剤などで殺菌すれば予防できます。
せんこう細菌病
葉・枝・実などに黒・褐色の病変が現れる。病変雨分は凹んだり、亀裂が見られる。傷口から感染しやすく、強風の通る場所に植えないようにする。冬から7月にかけて雨が多いとよく発生する。開花時期にボルドーなどで殺菌するなどしても、防除には限界がある。肥料(特に窒素)が多いと発生しやすい。
アブラムシ・ウドンコ病・黒星病
アブラムシが発生しますので、見つけ次第補殺か農薬で薬殺します。また黒星病やウドンコ病も発生しますので対応した薬剤を散布します。
カイガラムシ
白い蝋に包まれた虫で、動かずに、内部でハナモモの汁を吸っています。成虫は薬剤が効きづらいので、幼虫の駆除のための薬剤を2週間に一回散布して、長期戦を覚悟します。
特徴・由来・伝承
上巳の節句という健康と厄除けを願う節句があったのですが徐々に人形を川に流す「流し雛」をするようになり、今度はひな人形を飾るようになりました。するとひな人形は女の子のものとされて3月の節句は桃の節句に、付随して5月の節句は男の子の節句になりました。
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