キウイフルーツ(kiwifruit)の育て方

科名 | マタタビ科 |
属名 | マタタビ属 |
学名 | Actinidia deliciosa |
別名 | kiwifruit |
水やり | 水を好む |
場所 | 外の日なた |
難易度 | チャレンジャー |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 |
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キウイフルーツの育て方

乾燥に強い。熱帯のイメージがありますが、寒さに強く、マイナス10度に耐える。ただし二年目までは寒冷地では枯れることがある。非常に簡単に収穫できるので一時期爆発的に広がった。結実するのは三年目から(あくまで目安、初年でつけることもある)。遅い場合は7年かかる。年数というよりは「成木」になったかどうか。
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キウイフルーツの水やり
庭植えの水やり

問題は夏です。
キウイフルーツの収穫は秋。10月あたりです。開花から収穫までの期間が長く、特にこの真夏の乾燥で水不足になると葉っぱがしおれて、果実が落ちてしまいます。こうなると食べられませんから、夏に水切れしないように、庭植えでもマメに水をやります。
鉢植えの水やり
水やりは一般的な植物同様に、土が乾いたら鉢底から染み出すくらいにしっかりとやります。メス株を鉢植えにしていると、夏に水切れしやすいです。夏は毎日水やりをします。あまりに水切れが酷くて、水やりが追いつかない場合で、移動できるのであれば、半日陰に移動させるのも手ですが、大抵はフェンスなどに絡み付いていて移動できないです。せめて鉢(葉じゃなくて鉢だけ)に日光が当たらないように寒冷紗やヨシズで遮光してあげるといいです。
キウイフルーツの肥料
12月(寒肥)、2月(新芽が出る前の肥料)、6月(開花後)に肥料をやります。生育が旺盛な場合は2月6月の肥料は控えめにするか、やりません。キウイはそもそも肥料が少なくても育つ植物で、肥料が多いと枝ばかりが伸び、枝にエネルギーが行って、花が咲かず、実がならないことがあります。植物は自己保存のために開花し、結実するので、栄養が豊富にある場合は開花しないということがよくあります。
植え付け・植えかえ
植え付け時期
暖地・中間地ならば10月~12月に植え付け。北関東などのギリギリ生育する地域は2月3月あたりに植え付けをします。キウイの苗木は特に水切れに弱いのですが、それにさえ対応できれば夏に植えても大丈夫。でも、やめたほうがいいです。
苗について
キウイは繁殖力が強く、「植えてはいけない植物」にちょくちょくあげられるので、植える前に考えましょう。キウイは雌雄異株で、基本的にオスメスがないと結実しません。農家はオス株一個につき、4個か5個のメス株を植えますが、一般家庭でそんなに植えると、果実が出来すぎて手に余ります。オスメス一個ずつで十分です。
株同士は3m空けます。メス株は庭植えでオス株は鉢植えの組み合わせでも構いません。

キウイの苗を買う前に基礎知識
キウイ栽培

キウイの品種まとめ
キウイ栽培
用土
用土は市販の培養土か、赤玉土6腐葉土4を混ぜたものを使います。庭土の場合は庭土に腐葉土か堆肥を二割ほど追加してよく混ぜて用土とします。植え付け手順

鉢の底の穴を鉢底網で塞ぎます。その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cmほど入れ、その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやります。普通の鉢植えと同じ手順です。
鉢植えの場合は絡ませる支柱を用意します。うまく絡むように紐で括りつけて誘引します。手間が掛かりますが、これをしないでいると、他の木に絡みついて生育を阻害したり、家の柱などに絡み付いて、面倒なことになります。
庭植えの手順

土を半分戻して、株を入れて隙間に用土を入れていき、最後にしっかりと水をやって完成です。
藤棚のような絡ませるものが必要です。棚はできるだけ頑健なものを用意します。昔は鉄管を組んでいましたが、現在は果樹用の棚セットをAmazonで販売しているので、これを利用してもいいです。

キウイの棚について注意点
キウイ栽培
管理場所・日当たり
日当たりが悪いと実がならない。なっても小さかったり数が少ない。必ず日当たりに植えてください。日当たりを好みますが、風が強い場所に置いていると、ポッキリと折れることがあるので、強い風が当たらない場所に植えてください。マイナス7度か10度まで耐えます。寒冷地以外ならば戸外で十分育ちます。ただし寒さに当たると地上部の葉っぱは落ちます。
作業
剪定(1月2月)
落葉時期の1月〜2月に枝を剪定します。徒長枝を落とし、邪魔な枝を落とし、密集した枝を落として、切り戻し、棚に誘引し直します。剪定の詳細は以下のページを参考にしてください。

キウイの剪定と新芽かきと接木
キウイ栽培
新芽を間引く(4月〜8月)
4月以降に新芽が出てきて、枝が伸びて開花します。ここで新芽(新枝)を間引いて、繁茂しすぎないように制御します。春の新芽かきの詳細は以下のページを参考にしてください。

キウイの剪定と新芽かきと接木
キウイ栽培
摘蕾(5月)

オスは摘蕾しない。オスは花が終わったら邪魔な枝を剪定する。この頃は樹液はほとんど出ない。
人工授粉(5月)


キウイは雌雄異株で雄木と雌木があり、雄花の花粉を雌花に受粉させないと結実しない。普通は雌雄を一緒に植えるが、雌木だけで結実するもの(自家受粉できる品種)や、雌木に雄木の枝を接木したものもあって、そういうものは株一つで結実する。
自然に受粉すればいいが、開花時期がずれれば結実しないので人工授粉が無難。手に入るなら雄花の花粉を擦り付けて受粉させる。雄花がないなら、キウイの花粉を購入して人工授粉させる。
花粉は保存できるので、早めに開花する雄木の花粉を保存してその都度、雌木に受粉させる。花粉は紙に包んでタッパーにシリカゲルとともに入れ、冷凍庫に入れる。使う二日前に冷蔵庫に移動して解凍する。

キウイの人工授粉のための花粉の保存方法まとめ
キウイ栽培
摘果(6月)
キウイは受粉すると実がなり、6月には大体80%の大きさになっています。そのままにしておくと、栄養が分散してこれ以上大きくなりません(なりにくい)。間引くことで実が大きくなります。まずは形の悪い実、小さい実は落とす。後は葉っぱ7枚に付き一個の実を目安にして、実を残します。摘果は全体の半分以上。3分の2落とす。もっと強くする人もいる。もったいない、と思わず、しっかりと摘果する。キウイの実は一旦、結実すると落果せずに熟すので、人の手で摘果(実を摘み取って間引きすること)をしないと、甘みが薄くなり、粒も小さくなります。
●ヘイワードは1平方mあたり25〜30個残す。
●香緑は1平方mあたり15〜20個残す。
●香緑は1平方mあたり15〜20個残す。
収穫(10月〜11月)

赤系は樹上で完熟するが、樹上で熟すといつのまにか何か(鳥・動物・人)に食べられている。早め(10月から11月)に収穫して追熟させる。
親指と人差し指でキウイを摘まんで押さえると少しへこむくらいが食べごろ。
●緑系は霜に当たった方が糖度が上がるとも。
●キウイ栽培家は実の重さで自慢する。
●キウイ栽培家は実の重さで自慢する。
追熟(10月〜12月)

実の一つに傷をつけるとそこからエチレンガスが出て他の実も熟す。意図せず、実に傷がついている場合(虫食いなど)、意図しない追熟があるので注意。
赤・黄系は食べる分だけ収穫した方がいい。まとめて追熟させると食べきれずに腐らせる。食べる分だけ数日おきに収穫して追熟→食べる。これなら12月まで食べることも可能。
家庭菜園のキウイは摘果・摘蕾しないでいると大きくて1個50gくらい。キッチリ摘果すると100g以上にはできる。が、大きく太ると腐りやすくなります。
病害虫
カミキリムシ幹に卵を産みつけ、幼虫が幹を食い荒らすため枯れることもある。株元にオガクズが見られたら被害にあっている。穴を探して、そこに薬剤を注入して駆除する。販売している株でもカミキリムシがついていることがある。よく観察して購入する。

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キウイヒメヨコバイ
葉っぱが白くなるるほど発生するとキウイの実に味がなくなる。スプラサイドなどを散布する。普通の殺虫剤では効果がない。
かいよう病
原因は菌で、感染すると黄色い斑点が出たり、樹液が染みて垂れる。枯れることもある。
その他
キクビスカシバ、カメムシ