芝桜の育て方…苗の植え付けに適した時期は?地植えの手順は?

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シバザクラの基礎データ
シバザクラ
科名ハナシノブ科
属名フロックス属
学名Phlox subulata
別名芝桜・花詰草・花爪草・ハナツメクサ・モスフロックス
耐寒マイナス35度〜マイナス30度
水やり水控え目
場所外の日なた
難易度初心者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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シバザクラとは?

シバザクラはハナシノブ科の高山性の植物で4月~5月に絨毯のように地面を覆い尽くすので、観光地や公的施設で見かけると鮮烈な記憶に残る植物。

耐寒性常緑とされるが、冬は葉っぱが枯れ込んで茶色くなる。気温が上がれば復活します。冬の茶色に目を瞑れば、手のかからない便利なガーデニング材。5枚の花びらで桜のような形をしていることと、葉っぱが1センチ位の長さの針型で硬く、常緑で芝生のようなので、「シバザクラ」と呼ばれます。

本来はフロックス・スブラータをさすが、芝桜として流通しているのはスブラータとダグラシーで曖昧。植えつけるとそこから横に匍匐(ホフク)して伸びていき、茎から根を生やしていきます。そこで、横に伸びた茎に土を被せてやることで、発根と着生を促して広まりやすくしてやります。茎の下半分が土に被るくらいに土をかけてやってください。

グランドカバーや土止めとして

シバザクラは非常によく広がるので、グランドカバーとして利用される。ただ、開花時期は綺麗なんですが、他の時期はパっとしないし、冬は茶色くなるのと、踏みつけはできないので、利用場所は限られます。

シバザクラは土どめとして利用されることが多い。土止めとは斜面の土が流れ出ないようにするもの。開花しなくていいならリュウノヒゲタマリュウをチェック。ちなみにリュウノヒゲと同じ場所に植えるとシバザクラが負ける。もっと暑さに強いのがいいならマツバボタンがいいです。
●よく盗まれる。おそらく「よく増えるから別にいいだろう」と考えるんだろうね。普通に犯罪ですよ。
●シバザクラを枯らさず、他の雑草を枯らす除草剤としてスナップショット、ワンサイドPなどがある。

品種

品種はかなりある。青色の品種もある。青というよりは薄紫か水色。性質は若干他の色より弱い。白単色>ピンク単色>模様>青系で性質の強弱がある。
代表的な品種
モンブランホワイト…白。強健で夏にも強い。
スカーレットフレーム…赤
オーキントンブルーアイズ…薄青紫
オータムピンク…ピンク
ダニエルズクッション…濃いピンク
カーマインアイ…白地に赤目が入っている。
多摩の流れ…ピンク地で白覆輪。流通では「キャンディー・ストライプ」。オータムピンクの枝変わり品種。柳宗民さんがオータムピンクの枝代わりを固定した品種で、放置していると多摩の流れではなくて、オータムピンクの花が咲く。オータムピンクの方が性質が強いため、駆逐し、放置しているとピンクのカブになる。ピンクの花が咲いた枝を取り除かないと多摩の流れではなくなります。

植え付け・植えかえ

植え付け・植えかえに適した時期は?

植え付け・植え替えは、活動する前の3月か、生育が終わる頃の秋に行います。鉢植えの植え替えは毎年か2年に一回行います。
●品種の花模様が特殊なものは結構高い(300円くらい)。品種のよくわからないものは安い(50円とか80円とか)。価格は地域によってもかなり違います。

用土

赤玉土6腐葉土2川砂2を混ぜたものを利用します。もしくは市販の花と野菜の土に川砂か軽石小粒を二割ほど混ぜて、水はけをよくしてから使います。シバザクラは水はけのよい土を好み、水はけが悪いと、根が腐ってしまうこともあります。
用土水捌けがよければ、さほど土質は選ばない。大事なのは水はけ。とにかく水はけ。

庭植え(地植え)の手順は?

深さ15cm〜20cmほど庭土を掘り、土に腐葉土か堆肥を1割〜2割追加して、水はけが悪いなら川砂や軽石小粒を入れて水はけをよくします。化成肥料は規定量の半分入れるか、入れなくていいです。よく混ぜて用土とします。

穴に用土を半分戻し、株を配置します。根はほぐして植えてください。ほぐすことで根が広がりやすくなります。株と株は20センチほど開けます。横に広がるのですぐに隙間が埋まります。隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやって完成です。
●花が咲いていない時期は、観賞価値がないので、水やりを忘れがちです。戸外で水はけがよい土で植えていれば、雨ざらしにしておいても構いません。
●植えつけてしばらくは雑草が生えますので、雑草は抜いてください。
●芝桜は乾燥に強い植物ですが、植えつけて二週間は水を吸い上げる力が弱まっています。乾燥しないように水をやってください。
●植え付けて一年目は枯れ込みやすい。根まで枯れていなければ来年以降、モフモフになる。諦めずに手入れしましょう。本番は二年目以降だと思いましょう。

鉢植えの手順は?

最初に植え付けるときは5号〜6号に1苗を植えます。

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、シバザクラの苗の土を少しほぐしてから苗を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。これで完成です。

植え替えの場合は、古い鉢から株を取り出し、土を3分の1ほど落としてから、植え付けと同じ手順で植え付けをしてください。

管理場所・日当たり

シバザクラは、日が当たる水はけのいい傾斜面に良く咲いています。自生地では岩にへばりついて生育するもの。庭の岩場に延びた状態の方が生き生きとしている。環境が合えば、ほとんど手間なしに咲いてくれます。北海道でも地植えが可能。ただ、寒い地域ならば秋の植え付けは早めにする。

耐寒温度はマイナス30度前後とかなり強い。雪に埋もれている方が安全で、寒風にさらされると茶色く枯れ込みやすく、また、霜柱で根を持ち上げられる方がずっとダメージが大きい。寒さより夏の蒸れの方が問題です。
●ジメジメした場所では枯れます。
●風通しのいい場所が好ましいです。

水やり

シバザクラは過湿が苦手で、乾燥気味に管理するのがコツです。

庭植えならば自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。ほぼ水やりは不要ですが、あまりに乾燥するようなら様子を見て水やりをしてください。

鉢植えならば土が乾いてたら、水をタップリやってください。シバザクラは蒸れると葉っぱが傷みますので、水のやり過ぎに気をつけてください。土が濡れているなら水はやらないでください。
●夏に水をやるときは、昼は避けて、朝か夕方にします。昼に水をやると日差しで水が沸騰して根を傷めることがあるからです。
●キノコが生えるようなら、どう考えても水のやりすぎ。もしくは風通しが悪すぎ。

肥料

シバザクラの肥料は寒肥として緩効性固形肥料を真冬(2月)にやります。冬にやっておくと、春にかけてゆっくりと効いてきます。もしくは春(3月)から開花後(5月)まで液体肥料をやります。液体肥料は即効性で、すぐに効きますが、根が肥料焼けを起こすことがありますので、薄いものをやってください。
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切り戻しして夏越ししやすく

シバザクラ:切り戻しして夏越ししやすく
芝桜は梅雨や夏場の湿気に弱いので、花が終わる5月〜6月の梅雨前に半分の高さに刈り込んで風通しをよくする。風通しをよくすることで湿気よけになり、夏越ししやすくなるし、芝桜の最大の天敵ナメクジ予防にもなる。

切った枝は土に挿しているといくらでも増える。花後の刈り込みは、ざっくりと刈り込むんであって、草刈り機みたいに刈り込まない。草刈り機みたいに刈り込むとさすがに枯れる。

挿木

4月〜6月に枝を茎を葉っぱが6枚ほどつくように切って、下葉を取って、土に挿していると発根して増える。挿木は成長期であればいつでも発根するが、冬は寒さで生育が止まるので4月〜6月がおすすめ。刺すというより、横に寝かすように土に刺すといいです。
切り戻しで出た枝で挿木するといいです。

株分けで増やせます

3月か10月に掘り上げて株分けします。古い中心部分は枯れているので取り除き、小分けして植え付ける。2分割でも、何分割でも植え付ければほぼほぼ根付く。掘り上げ株分けは根が活動を止めている時期がよい。開花中や生育中に掘り上げて株分けすると枯れてしまうことがある。でも、多少失敗する確率が上がる程度で、そこまで気にしないでもいいって人もいる。

横によく広がるが、自発的に広がる速度は遅い。挿木+株分けで人為的に増やさないとグランドカバーにはならない。もしくは最初からたくさん植える。その際には株間20cmほど空けて植えて、埋まるのを待つ。

病害虫

ナメクジが発生する。梅雨入り前に刈り込んで蒸れを抑えることで発生はかなり抑えられる。かなり食害がある。

トラブル…先祖返り

花色・模様が特殊な品種を植えていたのに、普通の花が咲くことがある。おそらく先祖返りしている。普通の方が性質が強く、放置していると乗っ取られるので、花色が普通になっている枝は摘んでしまいましょう。
●先祖返りした枝を挿木すると、増やすこともでき、二種の芝桜の苗ができる。お得?!かな。
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