イチイの育て方

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イチイの基礎データ

イチイ
科名
イチイ科
属名
イチイ属
学名
Taxus cuspidata
別名
櫟・アララギ・オンコ・クネニ
耐寒
マイナス15度
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
イチイの開花時期…種まき時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

イチイ(一位)とは?

イチイはイチイ科イチイ属の常緑高木の針葉樹。樹高15m〜20mになる高木。日本では北海道〜九州の全国に自生し、東北・北海道では生垣に利用されることが多いです。雌雄異株で4月に咲いて秋には赤い実をつける。種子・葉など果肉以外には毒があり、しかもまぁまぁ強い毒。死亡することもあるので、果肉は食べても種子は誤飲しないように気をつける。

キャラボクはイチイの変種で樹高は4mですが成長が遅く、剪定しなくても小さくまとまるので便利。一般的には寒冷地にはイチイ、中間地暖地にはキャラボクが植えられることが多いですが、最近は小さくまとめやすいキャラボクの方が人気です。
樹高20m…ただし成長が遅いので小さく抑えることは可能。
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水やり

根づけば日照りでもない限りは雨だけで十分。ただし、植え付けて2年以内はまだ根が張り切っておらず、庭植えでも様子を見て、水やりをします。

鉢植えの場合は鉢の土が乾いたら水をやるようにします。

肥料

イチイはやせ地では生育が鈍く、成長させたいなら肥料をやりましょう。2月には寒肥として春以降のエネルギー補給として、根に当たらないように株の周辺に深さ20cmの穴を掘って、油粕か化成肥料か鶏糞を埋めておきます。
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これとは別に花が終わって新芽が止まる7月、実がなってエネルギーを消耗した10月にもやるといいですが、2月だけでも十分ですが、様子を見て調節しましょう。

植え付け・種蒔き

時期

植え付けは真夏と真冬を避けた3月〜6月と10月〜11月。移植はできないが、前もって根切りをして、細い根を出させてからなら上記の季節に移植はできなくもないです。
移植するのであれば、造園業者に相談した方がいいです。

用土

一般的には鉢植えにはしないものですが、どうしても鉢植えにするなら一般的な培養土を利用します。

庭植えにする場合は、イチイが有機質を好むので庭土に堆肥腐葉土を混ぜ込んでおきます。

庭植えの手順は?

根鉢の倍の深さと直径の穴を掘って、その土に堆肥か腐葉土を3割ほど入れ、化成肥料を規定量入れ、混ぜ込んでおきます。できれば1週間寝かせて土を馴染ませてから、穴に半分もどし、株を入れて、隙間に土を入れて最後に水をしっかりやって完成。

すぐ植え付ける場合は、穴の底に油粕か鶏糞か化成肥料を入れて、その上に根が肥料に当たらないように間土を入れたあとに、株を入れて、土を隙間に入れて、水をやります。

いずれにしても植え付けの際に苗の土は崩さず、根はいじらないで植え付けてください。

種まき

種子から果肉を取り除いて、よく洗ってから土に埋めていると冬を越して春に芽吹きます。非常に発芽しにくく、発芽まで2年〜3年かかることがあります。複数の種子をまき、気長に待ちましょう。

挿木・取り木

挿木は枝を切って、土に刺して株を増やすこと。取り木は枝を土に設地させて、発根させること。種まきより早く、確実に増えます。

挿木は3月〜4月に10cm〜15cmを切り、水揚げしてから、ビニールポットなどに赤玉土小粒単用を入れ、これに挿して、明るい日陰で乾燥しないように管理すると一ヶ月ほどで発根します。発根したら植え付けます。
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挿木や水揚げについては以下のページも参考にしてください。

管理場所・日当たり

半日陰・明るい日陰でも育つ陰樹。大きくなると日当たりでも育つのですが、強い西日や夏の高温に若干弱い。基本的には半日陰・日陰で育てましょう。

北海道でも育つほどに寒さに強く、寒い地域では生育がよく綺麗。全国(暖地・中間地・寒冷地)でも育つが、暖かい地域では生育が悪く、剪定を強くすると枯れることもあるので注意しましょう。栽培は寒冷地が適しています。

剪定

剪定は3月から5月の新芽が出る前か、実がなった後の秋(11月)のどちらかと、春に新芽が出て、それが固くなる7月の年2回剪定するといいです。

刈り込んでも芽が出るので垣根に整形しても問題ない。日陰でも育つのでよく利用されます。間引くような剪定ではなく「刈り込む」ようにする。邪魔な枝は落とすが、全体的に整形するように剪定する。年に何回か剪定するようにすると綺麗になる。もしくは手入れをしないでも伸ばしても綺麗な樹形になる。

剪定するべき枝・残す枝については以下のページを参考にしてください。
ただし関東より西の暖かいところでは生育が遅く、刈り込むとなかなか戻らないので剪定は控えた方がいい。

病気・害虫

基本的に病害虫はない。稀にハダニカイガラムシが発生するが、それは株が弱っている可能性が高い。水やりや剪定や肥料などを見直しましょう。
ミノムシが発生するとも言われるが、ミノムシは現在、絶滅寸前なので実際には見られない。

特徴・由来・伝承

北海道・東北など寒い地域で自生。九州でも自生するが高度の高い涼しいところだけ。庭木としては全国で見られる。針葉樹で葉っぱは尖っているが痛くない。

イチイという名前は、仁徳天皇の時代に飛騨高山の位山に群生する目の細かいイチイで位の高い人が使うシャクを作ったことから「一位」という名前になったとも、イチイが木材としては赤いことから「一番に緋(アカ)い」から「一緋」でイチヒとなったとも。

飛騨の高山では、「一位一刀彫」という伝統の工芸がある。
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