ウバメガシの育て方
目次
ウバメガシの特徴は?水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり病害虫剪定特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ウバメガシ
- 科名
- ブナ科
- 属名
- コナラ属
- 学名
- Quercus phillyraeoides
- 別名
- 姥目樫・今芽樫・馬目樫
- 水やり
- 乾かし気味に
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 上級者向け
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ウバメガシの特徴は?
ウバメガシは日本・朝鮮・中国・ヒマラヤなどに自生する
ブナ科コナラ属の常緑高木。日本では房総半島・三浦半島より以西に自生しているので、この地域では問題なく栽培できます。
雌雄同株で雌雄異花。俗に言う「
ドングリ」ができる。春に開花して結実して、翌年の秋に熟して落下します。カシの中では葉っぱが硬く小さく丸いのが特徴。よく萌芽するので
剪定に強く、葉っぱが密になり、潮風・公害にも強いので垣根にも使われる。成長は遅くて大木のウバメガシは結構貴重。寒さにはやや弱い。
樹高最大で20mだが、生垣に使われるほどに
低木(1.5m)で維持も可能。庭植えにした場合は、根が広がる範囲が狭いため、大抵は5m前後にとどまります。成長が遅く20mになるにはかなりの年月がかかるので心配不要。
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水やり
一旦根づけば自然に降る雨だけで十分です。日照りの時は水をやってください。
肥料
新芽が出る前の2月3月あたりに
油粕を一回、開花が終わった夏前の7月に一回、夏を越して9月に一回、合計三回
肥料をやります。2月〜3月の肥料がメインで、後の肥料は補助的なものだと考えてください。なので追肥は2月〜3月だけでもいいです。ウバメガシは肥料を求める性質で、庭に植えていて根が広く張れないなら肥料は必要です。
●広いところで根を張っている場合は肥料は必要ではない。
植え付け・植えかえ・種蒔き
時期
新芽が動き始める3月〜4月か、秋(9月〜10月)に植え付けをします。もしくは開花後の6月前後にします。
用土
庭土に
腐葉土か
堆肥を追加して、
用土とします。
庭植え
庭植えの場合は、根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土を3割か4割混ぜて、半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。支柱を立ててくくりつけて、動かないようにしてください。
植え付け後の水をしっかりとやってください。ウバメガシは根が活着しづらいです。できれば水極めをしましょう。
生垣にする場合は30cmから50cm間隔で植える。間隔を狭く植えると大きく生育しづらくなって丁度よいですが、密生して病
害虫が発生しやすくなり、風通しを良くするための剪定をしてください。
●植え付けまで根鉢が乾燥しないようにする。
●根付くまでは一ヶ月。それまでは様子を見て、
水やりをしてください。
●移植する場合は根回しをして、細かい根を出させてからできなくもないです。でも、難しいので移植は業者に任せましょう。
種まきして育苗する
10月にドングリが熟すので、ドングリから育ててもOK。適当に撒いていれば3月に何個が出て来ます。もしくは、盆栽仕立てにして鑑賞するといいです。
発芽率は悪いです。
盆栽仕立てにする場合の育て方は
ドングリのページを参考にしてください。
管理場所・日当たり
日当たりで。
半日陰くらいでも十分育ちますが、理想は日当たり。
自生地は神奈川県から西。比較的暖かい場所の植物で寒冷地での栽培は向かない。できないわけじゃないが、枯れる確率が高いので避ける。
病害虫
カイガラムシ・
ハマキムシ・
ウドンコ病・モチ病
剪定
ウバメガシは自然樹形が乱れるので庭木にする場合は剪定するのが前提になります。剪定は年に3回剪定をします。
新芽がひと段落する5月、夏前の7月と9月です。冬に剪定すると寒さに弱いウバメガシが風邪をひく?というか風通しが良くなりすぎて良くないのでやめときます。
このページで「生育が遅い」と散々書いていますが、あれは幹が伸びるのが遅いだけで、新芽はよく出て(つまり萌芽力があるということ)ピョンピョンと飛び出し、これが非常に「みっともない」のです。剪定はこれを整理してカッコよくまとめる作業になります。
ウバメガシは生育が遅いので、大きな枝を切ると、なかなか取り返せません。枝が非常に硬いです。ノコギリで切っても大変です。あとは新芽を落とします。ピョンピョンと飛び出しているはずです。風通しが良くなるように枝を落とし、茶色く変色した葉っぱを落とします。
参考:
枝の種類(剪定の基礎知識)特徴・由来・伝承
木が密で水につけると沈むこともあるほどで、また、硬いので、備長炭の材料として有名。街路樹に使われる。
トベラ・
ヒメユズリハと共に海岸に植樹される。新芽が茶色く、新芽なのに年老いているのが姥女(ウバメ)を連想するから?とも。もしくは新芽にタンニンがふくまれていてこれをお歯黒の材料として使ったことがあったからとも。
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