シラカシ(白樫・黒樫)

科名 | ブナ科 |
属名 | コナラ属 |
学名 | Quercus myrsinifolia |
別名 | 白樫・黒樫 |
水やり | たまにやる程度 |
場所 | 外の日なた |
難易度 | 上級者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 |
目次
スポンサーリンク
シラカシの育て方


樹木としてはあまり特徴がない、というのが特徴で、特徴がないからこそ庭木に植えると自然な印象を受けます。春に雌雄の花が咲きます。秋になるとドングリがなります。ドングリがシラカシの一つの魅力ですね。
耐陰性があり、比較的寒さに強く福島辺りでも自生しています。関東では北に植えて空っ風を防ぐ防風林として利用されてきました。東京で大きな屋敷に植えられている樹木はケヤキとシラカシが多いです。
基本的に自分で植えるのではなくて、業者に頼んで植えるべき植物。
樹高10m〜20m
横幅5m〜8m
スポンサーリンク
シラカシの仲間
シラカシの仲間にはシラカシより葉っぱが丸くて、関西でよく見られるアラカシ
があります。
ブナ科コナラ属Quercus glauca
また、
葉っぱの小さくて多く、葉っぱに光沢があり、備長炭の材料としても利用される
ウバメガシ
などがあります。ブナ科コナラ属Quercus phillyraeoides
水やり
シラカシは根付いてしまえば自然に降る雨だけで大丈夫です。根付くまでは一年くらいかかりますので、その間は様子を見て水やりをしましょう。特に夏は注意します。肥料
肥料は2月と9月寒肥として2月に油粕・腐葉土か堆肥を根に当たらないように株の周りに穴を掘って埋めます。9月に追肥として化成肥料をやってください。肥料がなくても土に有機物が十分にあれば枯れることはないですが、生育が悪いなら肥料をやりましょう。
植え付け
利用目的
シラカシは常緑で年間を通してあんまり様子が変わらないので、目隠し・生垣によく利用されます。自然な樹形を生かしてシンボルツリーとして植えることもあります。特に高垣としてよく利用されています。反対に背の低い生垣にはあまり適していません。小さく育てたい場合は、別の樹木を再考した方がいいですよ。時期
夏前(5月〜6月)か、秋(9月〜10月)が植え付けに適した時期です。4月の新芽が伸びる時期に根をいじると枯れ込みやすいです。よく5月に苗が出ているのでこれを植えるようにしましょう。移植はできない
移植は不可能、幼木で植えたら移動は出来ませんシラカシは根が真下に成長し、細い根が枝分かれして成長しないので、この太い根が傷つくと枯れてしまいます。移植を嫌うので、一度植えたら動かせないと考えて、植える場所を考えましょう。
●太い根が伸びて、水道管を破損することがあります。植える前に水道管やいろんな設備の位置を確認しましょう。
用土
庭土に腐葉土を2割ほど追加して用土とします。株の間隔
間隔を狭く植えると大きくならない生垣として植える場合、株同士を狭めて植えると、放置していても10メートルだとか20メートルという大きさにはなりません。高さ1メートル前後にする場合は30センチ間隔、高さ1.5メートルにする場合は50センチ、2メートルの生垣にする場合は50センチほど株同士の間隔を取りましょう。
管理場所・日当たり
埋立地のような水はけの悪い土地でも育ち、潮風に当たっても傷まないという有難いものです。暑さ・乾燥には強く、直射日光にも強いです。反対に少し寒さに弱いです。根付いてしまえば寒さにはかなり強いのですが、植え付けて1年目の冬は寒さで枯れこむことがあります。日光が当たっても当たっていなくても
日光が当たっても育ちますが、あまり当たらないような場所でも生育するので、家の北側など半日陰になるような場所でも生育します。とはいえ、日陰では生育しにくいので、半日陰くらいにしておきます。日光が少ないと葉っぱが少なくなり、「目隠し」に使いづらくなります。よって日陰場所の目隠しには適さないです。
剪定
剪定は7月と11月シラカシは上へ上へと成長していきます。放置しておくとただ縦長の樹になってしまうので、丁度いい高さで主幹の先を切ると、そこで上への成長が止まり、枝分かれしてこんもりした樹形になります(芯止め)。
生垣にする場合は強めに刈り込むことで脇芽を出させます。ただ、同じところを何度も剪定していると傷んでしまうので、ずらして剪定するといいです。
病害虫
イラガ葉っぱを食べる緑の毛虫で、毒があり、見た目にも非常に不愉快な害虫。発生したら、シラカシ全体に殺虫剤を散布する。シラカシの上部で発生して、そこから徐々に降りてくることが多く、気がついた時には大量発生し終わっている。
アブラムシ
新芽にたかって新芽が変形する。これで枯れることはほぼないが、生育不良を起こすし、不愉快。発生したら、薬剤を散布して駆除する。
アブラムシ
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ
ウドンコ病
葉っぱに白い粉がふくカビの一種。風通しが悪いとよく発生する。株が健康でさえあれば、発生しないか発生してもいつのまにか治っている。これで枯れるということはないが、これが悪化するというのは何かシラカシにとって環境がよくないのだと思われる。
枝をさばいて風通しをよくするか、それができないなら殺菌剤を散布する。
ウドンコ病
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ
特徴・由来・伝承

名前の「白」は木材としての色合いから。黒カシという別名は、成長したシラカシの幹の色から来ているよう。なんだかややこしい。
ドングリの木
よくドングリと言いますが、ドングリというのは樹の実の大雑把な総称でコレという樹木を指してはいませんが、シラカシの実は茶色い丸い実に帽子をかぶったThis is ドングリといった風体の実を付けます。
金は貸すが、借り無い
という語呂合わせから、裏庭(北側)にカシ類の樹を植え、表庭(南側)にカリンを植えて縁起を担いだそうです。シラカシが大きな屋敷に植えられているのも、このダジャレの原因かも。
スポンサードリンク