ツボサンゴの育て方
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最終更新
2022-03-22
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ツボサンゴの基礎データ
科名
ユキノシタ科
属名
ツボサンゴ属
学名
Heuchera sanguinea
水やり
水を好む
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
ツボサンゴとは?
ツボサンゴ(
ヒューケラ
)は
ユキノシタ科
の常緑
多年草
。ヒューケラ=ツボサンゴといって差し支えないですが、ヒューケラがツボサンゴ属(ヒューケラ属)のものを指しているのに対して、ツボサンゴは本来は「Heuchera sanguinea」を指すもの…ですがツボサンゴと交雑したものが「ツボサンゴ」として流通することも多く、境目は曖昧。ただし、これらの性質は同じで育て方も同じなので気にしないでいいです。
日光を好むのですが、日本の真夏の直射日光には弱く、蒸れに株が弱くなってしまうので、一年を通じて
半日陰
に植えるのが無難です。ツボサンゴは耐陰性がありますので(1日3時間の日照でもOK)、少々の日陰なら問題ありません。
ツボサンゴは寒さに強いので、冬は特に防寒をする必要はありません。ただ、寒さで葉っぱは枯れてなくなることがあります。ですが春には芽が出てきますので、掘り返して捨てないでください。
踏みつけには弱いがグランカバーにも適しているし、
寄せ植え
にもよく使われる。半日陰が栽培に適しているので
シェードガーデン
によく植えられています。
草丈
20cm
横幅
25cm
ツボサンゴの水やり
庭植えの水やり
庭植え(地植え)にした場合は、基本的に自然に降る雨だけで充分です。日照りが続く場合は
水やり
をしてください。乾燥すると葉っぱの先から枯れ込んできます。
鉢植えの春(3月から6月)と秋(9月から11月)の水やり
土が乾いたら水をしっかりとやってください。乾燥すると傷んでしまいますが、水を頻繁にやってると蒸れると枯れてしまいます。土が乾いていたら水をやり、土が濡れている間は水を控えてください。水やりが足りないと葉っぱの先から枯れ込んでくる。
株が大きくなると乾燥に耐えられるようになるが、小さいうちは水切れしやすい。
鉢植えの夏の水やり(7月から8月)
夏は蒸発が激しくなって水切れが起きやすくなります。水をやるときは朝と夕方の二回、水をやります。昼間に水をやると水が沸騰して根を傷めて枯れてしまいます。
葉っぱに水をかけると蒸れて枯れやすい。葉っぱに水をかけないようにする。口の細い
ジョウロ
で土に水を注ぐようにする。
鉢植えの冬の水やり(11月から3月)
冬は地上部が残っていても基本的に活動は鈍いです。水切れしないように水をやりますが、水やりは控えめにします。土が乾いてから数日経って水をやるようにします。水は鉢底から水が出てくるくらいにしっかりとやります。また水やりは午前中にするようにします。午前中に水やりするのは、水が残って明け方に凍結して根を傷めるから。そんなに気にしないでもいいですけど。
地上部が枯れてしまっても、根は生きているので水やりは継続します。断水すると根まで枯れ込み、春に芽吹くことはないです。
ツボサンゴの肥料(春と秋)
庭植え(地植え)であれば
肥料
はなくてもいい。鉢植えの場合は春と秋の生育時期に水の代わりに薄い液体肥料を二週に一回やるか、春と秋に一回づつ緩効性肥料をやる。緩効性肥料は株から離して置くこと。肥料は基本的に控えめ。
ツボサンゴの植え付け・植えかえ
植え替え・植え付け時期
植え替え・植え付けは春か秋にやります。夏と冬は寒さと暑さで生育が止まっていて、植え替えをしたダメージを取り返せないのでやらないようにします。株分けも可能です。
寒冷地以外では冬も植え替え・植え付けは可能。
ツボサンゴの用土
水はけ
のよい土を好みます。市販の盆栽用
培養土
が適しています。もしくは
鹿沼土
5
赤玉土
3
腐葉土
2を混ぜたものを利用します。一般的な培養土や赤玉土6腐葉土3で自作したものでもいいですが、その場合は水やりを控えめにするなど工夫が必要になります。
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鉢の植え替え・植え付け手順
ひとまわり大きな鉢か同じ大きさの鉢を用意し、鉢の底の穴を網で塞ぎます。その上に
軽石
を3cmほど入れ、その上に
用土
を入れます。ツボサンゴの株の根本には成長点があり、この成長点が土に埋まると成長しなくなりますので、浅植えになるように高さを調節してください。株と鉢の隙間に用土を入れて行き、最後にたっぷりと水をやって完成です。
植え替えであれば、古い土を3分の1ほど落として、傷んだ根をハサミで切って整理する。植え替えのときに株分けも可能。手で分けて別々に植えればいいです。
庭植えの植え付け手順
庭植えにする場合は、半日陰になる場所にします。
庭の土を深さ30cmほど掘り返し、掘り出した土に腐葉土を1割ほど追加し、
水捌け
が悪いならば鹿沼土や川砂を入れて水捌けを良くしてから用土とします。
用土を半分戻して、株を植えつけて行きます。ツボサンゴは株の根本に成長点があり、この成長点が土に埋まると新芽が出なくなるので、深く植えないように気をつけます(地面の表面より下に植えないようにする)。株を入れ、用土を隙間に入れて行き、最後に水をしっかりとやって完成です。
株同士は20cmから30cm空ける。庭植えでも3年から5年に一回は掘り返して株分けした方がよい。そのままだと株が老化してしまうので。
ツボサンゴの管理場所・日当たり
春と秋の管理場所
日当たりを好むのですが、真夏は暑さと蒸れと直射日光で傷んでしまいますし、元々耐陰性もありますので、一年を通じて半日陰で管理します。鉢植えであれば春と秋は日当たりで管理すると株が大きくなります。
夏の管理場所(7月から8月)
夏はできれば風通しの良い半日陰の場所で管理します。何かの樹木の下で木漏れ日が差す場所や、ヨシズなどで遮光した場所が好ましいです。そういう場所がない場合は明るい日陰でも構いません。
夏越し
は気をつければ難しいものではありません。
冬の管理場所(11月から3月)
耐寒温度はマイナス10度。基本的に常緑で冬もできれば日光の当たる場所で管理する。寒さには強いのですが寒風にあたると葉っぱが汚くなるので出来ればあてない方がいい。あまりに寒いと地上部が枯れますが、春には芽吹くので、そのまま管理を続けてください。
多少葉っぱが汚くなっても春には新しい葉っぱが芽吹く。あんまり気にしないでもいいです。
病害虫
あんまり病
害虫
は発生しない。一番の予防は健康的な株に育てること。水・肥料…なにより適切な日光で健康になるので、どうにも病害虫が発生するのであれば見直すべき。
ウドンコ病
ウドンコ病
は白い粉が吹く
病気
。原因はカビで、そこら中に常在している。春から夏に発生しやすい。株が元気だと発生しにくく、発生しても回復する。発生したひどい部分は切除し、必ずそこらへんに捨てずに廃棄する。あとは薬剤を散布する。
カイガラムシ
カイガラムシ
は葉や茎にくっついて汁を吸う虫。薬剤は効きにくいので、ブラシなどで擦って落とす。成虫は動けないので、落とされるとそのまま死ぬ。
アブラムシ
アブラムシ
はちいさな虫で、主に新芽の汁を吸う。数が少ないなら補殺するが、多いなら薬剤を散布して駆除する。柔らかい新芽や葉っぱにたかり、それが縮んだり歪んだり、生育不良を起こすので、
オルトラン
などで予防し、それでも発生するならスプレー系の薬剤で駆除しましょう。
由来・伝承
ヒョロリと長い茎を伸ばして赤や白の花を咲かせる植物。
ツボサンゴは他の属の植物と交配しやすく、流通する場合は全てツボサンゴの名前で出回ることが多いです。ツボサンゴとヒューケラとは厳密に言うと違うのですが、ゴッチャになってて境目がありません。ガーデナーには葉っぱも人気です。
ヒューケラはツボサンゴ属(ヒューケラ属)の総称。ツボサンゴは厳密に言うと「Heuchera.sanguinea」のこと。
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