ポテンティラの育て方

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ポテンティラ
目次
ポテンティラの特徴は?
庭植えの水やり
鉢植えの水やり
肥料
植え付け・植えかえ・種蒔き
管理場所・日当たり
剪定
病害虫
特徴・由来・伝承
関連記事
学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
ポテンティラ
科名
バラ科
属名
キジムシロ属
学名
Potentilla
別名
キジムシロ
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
ポテンティラの開花時期…種まき時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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ポテンティラの特徴は?

ポテンティラはバラ科キジムシロ属(ポテンティラ属)の植物。キジムシロ属は現在はヘビイチゴ(Potentilla hebiichigo)などや、キジムシロ(Potentilla fragarioides var. major)も含まれていて、アジアにも自生しているんですが、通常ガーデニングや園芸で「ポテンティラ」と言った場合はポテンティラ・ベルナ、ポテンティラ・クランジー、ポテンティラ・アトロサンギネア、ポテンティラ・カラブラ、ポテンティラ・レクタ、ポテンティラ・メガランタ、ポテンティラ・ネバレンシス、ポテンティラ・サーベリーなどのヨーロッパに自生している種を指しているので、ここではこれらの育て方の解説をまとめています。

愛らしい小さな花が次々に咲く。品種によっては暑さに弱い(高山系の)。暑さに弱いものは夏まではほぼ枯れる。暑さに強い方も比較的強いだけで、日向で管理していると枯れるので日陰に移動させる。感想気味にを好み、過湿にすると腐って枯れる。寒さには強い。流通しておらず、欲しいならネットで買うべき。環境があえばよく繁殖して広がる。広がりすぎて困ることがあるくらい。
大きさ・草丈高さは10cmから1m、横幅は20cmから60cm
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最初に簡単にまとめ

●ポテンティラはバラ科の常緑多年草・小低木
●弱アルカリ性の土を好む。
●寒さには強いが暑さに弱い。比較的暑さに強い品種でも夏の高温に弱るので日陰か半日陰に移動させる。
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庭植えの水やり

乾燥気味を好む。水をやりすぎると過湿で腐ってしまう。庭植えの場合は、植え付け直後にしっかりと水をやれば、その後はほぼ雨だけで問題なし。ただし、夏など乾燥時期に日照りが続くようなら状態を見て水をやるようにする。

鉢植えの水やり

鉢植えにした場合、鉢の土が十分に乾いたら水を与えます。触ってみて濡れているなら水やりはしないでください。水やりの際には、鉢底から水が少し滲み出る程度に、しっかりと行います。水を与えた後には、受け皿の水を必ず捨ててください。

夏の水やり

夏は早朝か夕方に水やりをします。昼間に水をやると水が沸騰して根を傷めます。毎日2回水をやっても水切れするなら蒸発を防ぐために、半日陰に移動させてください。 もしくは寒冷紗などで遮光して乾燥を防ぎましょう。

冬の水やり

冬は生育が鈍くなっているので寒さで水の蒸発も鈍いため、水やりは控えめにします。鉢の重さを普段から確認しておいて、軽くなったら水やりをするか、割り箸を突っ込んで土中の水分を調べて、濡れていたら水やりをするようにします。もしくは土壌水分計で測ってから水やりの判断をするといいです。
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冬の水やりで失敗しやすい人は冬の水やりと根腐れのページを参考にしておくと失敗が減らせますよ。

肥料

ポテンティラは肥料はあまり必要としない。多少のやせ地でも育つ。あまりに生育不良だったり、あまりにやせ地で肥料不足ならば、生育時期(春と秋)に緩効性肥料を少量やるか、薄い液体肥料を二週に一回やる。基本的には不要。

夏は高温で弱り、土中に肥料成分が残っていると傷めて枯れることもあるので、夏は肥料をやらないようにし、固形肥料は早めにストップします。
●肥料がないから開花しない…ってことは滅多にない。
●液体肥料は流れ出やすいので土中に残りにくく、固形肥料は土中に残りやすい。だから固形肥料は早めにストップしましょう。

植え付け・植えかえ・種蒔き

時期

植え替え・植え付けは春(3月4月)か秋(10月11月)。鉢植えにした場合は毎年、春か秋に植え替えをしないと根詰まりする。庭植えは植えっぱなしです。

用土

用土は山野草の土が適している。自作する場合は赤玉土小粒7腐葉土3を混ぜたものを使う。とにかく水はけの良いものを。アルカリ性の土を好むが中性なら問題ない。自作する場合は鹿沼土(=酸性)を使わないようにしてください。
参考:必ず新しい土で植えましょう(初心者向け)古い土の処分方法(初心者向け)自宅で出来る古い土の再生方法(中級者向け)

鉢植えの手順は?

鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから軽石を2センチから3センチほど入れて、鉢底石(軽石)の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。

植え替えの場合は古い土を三分の一ほど落としておきます。根の負担を減らすため、地上部の枝も半分ほどに切り詰めます。

植え替えの時に株分けも可能。半分ほどに割いて別の鉢に植え替えるだけです。

庭植え(地植え)の手順は?

庭植えの場合は、根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴か、深さ20cmを掘り返し、その土に苦土石灰をまいて中和させておく。中和は1週間〜10日ほどかかるので、待って掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割か3割混ぜて、水捌けが悪いなら軽石小粒を入れてください。もしくは山野草の土とまるごと入れ替えて植えるといいです。

穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。
●水はけが悪い場合は川砂や軽石を庭土に混ぜて水はけをよくする。
レイズドベッドという方法も。
●環境が合えば庭植えがいいが、合わないならば鉢植えの方が便利。

種まき

種子が取れたら、すぐに庭に蒔いてしまいます。種子は乾燥すると発芽率が下がるので、さっさと蒔いてしまうか、湿らせたティッシュや布や、粉状に砕いた水苔で保管します。種まきは春(3月4月)か秋(10月11月)。

育苗する場合は、育苗箱に赤玉土単用(小粒)を入れて、5mmほど土を被せて水をやる。本葉が3枚か4枚になったら庭や鉢に植え替える。
●採取した種子は親の性質を受け継ぐとは限らないので、購入した種子をまくか、挿し木で増やした方がいい。

管理場所・日当たり

日当たりを好むが半日陰でも
日当たりの方がよく生育し開花するんですが半日陰でも問題ない。夏の暑さに弱く、夏は半日陰か日陰の風通しの良い涼しいところに移動させる必要がある。庭植えの場合は、夏に日陰か半日陰になるようなところに植えるようにする。
●ポテンティラは寒冷地の庭植えガーデニング材という感じ(個人的な感想ですが)。

冬の寒さには強い。霜に当たっても問題なし。寒さに合わないと春に開花しにくいので室内に取り込んだりしないように。積雪の下でも枯れない。

剪定

花がしぼんだら、早めに摘み取りましょう。花を放置すると種子を形成し、次の花の咲きが悪くなり、株が弱くなる可能性があります。また、放置すると花が腐って病気にかかることもありますので、注意が必要です。

病害虫

ウドンコ病
春から秋に発生する白い粉を吹くカビ。発症したからって枯れるわけじゃないですが、ひどくなると枯れることもあります。夏前・梅雨前に枝を間引いて風通しをよくしておくと発生を抑えられます。発症した部分を取り除き、薬剤をまいて対処します。
ウドンコ病
ウドンコ病
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

アブラムシ
春から秋に発生して汁を吸い、弱らせます。
アブラムシの生態と防除と薬剤のまとめ
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病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

特徴・由来・伝承

山野草扱いの場合もある。日本にもポテンティラの仲間のキジムシロ・オヘビイチゴが自生している。品種が多く、交配もしているので、品種の同定は難しい(情報も少ないし)。
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