クリナムの育て方
目次
クリナムとは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり剪定病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- クリナム
- 科名
- ヒガンバナ科
- 属名
- ハマオモト属
- 学名
- Crinum
- 別名
- ハマオモト・スパイダーリリー
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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クリナムとは?
クリナムは
ヒガンバナ科の
球根植物の
ハマユウ、
インドハマユウ(
アフリカハマユウ)などクリナム属全体を表します。冬に寒さで休眠して春に葉っぱが出て夏から秋のどこかで開花する。
耐寒性がある品種ならば、関東以西の平野の戸外で越冬し、庭に植えっぱなしでいい。クリナム属・
ヒガンバナ属・
ヒメノカリス属でスパイダイーリリーとも呼ばれます。
草丈60cmから1m…種によって違う。
最初に簡単にまとめ
●クリナムはヒガンバナ科の球根植物。冬に休眠して春に芽を出して開花する。
●霜に当てると地上部が枯れて休眠する。霜に当てなかったら、地上部が残る。地上部が残った方が春に生育しやすいので、できるならば室内に取り入れたり、防寒した方がいい。
●生育時期は
水やりをしっかりする。水切れしないように。
●春から秋に
肥料をやる。
●熱帯・亜熱帯の植物で寒さに弱い…とされるが、日本で流通している球根は大体「耐寒性がある」もので、関東以西の平地であれば戸外で越冬する(霜に当たっても枯れない)。
●庭植えにしたら、4年か5年に一回植え替えをする。
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水やり
クリナムは生育時期は球根だけど水を欲します。春から秋は乾燥し切らないように水やりをやる。冬は生育が止まっているので水やりは控えめにする。
鉢植えの場合は土が乾いたら水をやります。水をやるときは鉢底から水がしみ出すくらいにしっかりとやります。生育時期は水を欲しがる植物ですので、春から秋までは水切れしないようにしてください。受け皿の水は捨ててください。
冬の水やり
クリナムは霜にあたると休眠して地上部がなくなります。休眠して地上部がなくなったら水やりは冬だけストップします。春になって気温が上がって来たら(最低気温が8度以上)徐々に水やりを増やしていきます。
地上部が残っている場合は、乾き切らない程度に水やりをします。といっても冬は生育が鈍くなっているので土が乾いてから数日経って水をやる程度に控えます。
肥料
葉っぱが生えている時期は肥料が必要です。肥料が切れると球根の生育が悪くて来年、開花しないなんてことに。春から秋は液体肥料を二週に一回やるか、緩効性肥料を月に一回やります。
追肥よりも植え付けの時に
腐葉土か
堆肥をしっかり混ぜ込んだ方が健康的に生育します。
植え付け・植えかえ
時期
気温が上昇した3月から5月あたりに植え付け。何月に植えるというよりは、霜に当たると地上部が傷むので霜が降りなくなってから植える(もしくは霜よけをする)。ちなみに関東では5月の第一週(つまりゴールデンウィーク)に稀にですが霜が降りる。
鉢植えは鉢底から根がはみ出しているようなら植え替えをします。分球して密生すると開花しづらくなるので、庭植えの場でも4年か5年に一回ほど掘り出して分球して植え直しましょう。
用土
一般的な花と野菜の
培養土で植えるか自作する場合は
赤玉土小粒7腐葉土3を混ぜたものを使う。中性から弱アルカリ性の土を好む。庭植えにするときは
苦土石灰で中和してから、腐葉土か堆肥を3割ほど足して混ぜてから植えるようにする。
鉢植え
植え付け・植え替え
鉢植えの場合…鉢植えは球根一個につき8号から
10号鉢を用意する。鉢植えは深めのものを用意する(根が深く張るので)。植え替えの場合は古い土を三分の一ほど落としておきます。鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから
軽石を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れます。球根は上部半分か三分の一が地上部に出る程度に浅植えにします。あとは隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
庭植えの手順は?
庭植えの場合は、深さ30cm〜40cmほど掘り出し、苦土石灰をまいて中和させておく。中和は1週間〜10日かかるので、待ってから掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割ほど混ぜて
用土とします。
穴に半分ほど土を戻して、くりなむの株(球根)を入れる。球根は上部三分の一が地上部に出る程度に浅植えにします。隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。大型種の株同士は40cmほど離す。小型株は25cmほど離す。
●クリナムは植え替え・植え付けをすると根が傷ついて生育不良を起こします。丁寧に根を傷つけないように植え付けをしてください。丁寧にやっても植え付け・植え替えそのものがダメージになって生育不良を起こしやすいです。なので植え付けた年は開花しにくかったり、その翌年に開花しにくかったりします。
管理場所・日当たり
春に芽が出て開花し、春から秋に葉っぱが出て球根が太る。太れば来年も開花する。なので花が終わっても、葉っぱは切らずに残してシッカリと光合成させる。夏の直射日光でも負けない。ただし、乾燥に注意。
●夏に乾燥で枯れる。高温は問題ないので、水やりをしっかりとするか、庭植えにした場合は腐葉土やワラをしいて、蒸発を防ぐ。鉢植えの場合で、夏にどうにも水切れする場合は
半日陰に移動させる。
冬
亜熱帯の植物で寒さに弱いとされるが、関東以西の平地ならば戸外に植えっぱなしで越冬する。霜に当たると地上部が枯れるが、球根までは枯れていない。でも土が凍れば確実に枯れるので土が凍る場合は腐葉土やワラを敷いて防寒する。
中間地でも暖かい地域なら戸外で問題なく越冬する。寒冷地は確実に戸外では枯れる。鉢植えにして室内に取り込む。
●霜には当てない方がいい。霜に当たると休眠するが、霜に当たらないでいると葉っぱが残って越冬する。
●葉っぱがあるなら、室内の日当たりで管理する。霜に当てずに冬の間も葉っぱを残している方が生育がよく、春に開花しやすい。
●クリナムは品種が色々あって、耐寒温度は5度からマイナス2度と幅がある。5度の種類は霜に当たると地上部が枯れるが、マイナス2度だと傷んでも枯れない。
日本で流通しているのは耐寒性のある品種(パウエリーやエレンボサンケットなど)。なので基本的に関東以西では戸外で越冬可能。耐寒温度5度は
暖地以外では室内に取り込まないとダメ。
剪定
クリナムの花がしぼんだら、
花茎の根元からハサミで切って摘みます。放置していると
種子を作り、種子をつくると次の花が咲きにくくなり株が弱りやすくなる。また花が腐って
病気になることもある。
●
ウィルス病予防のためにハサミは火で炙るか、消毒液で消毒しましょう。
病害虫
ハマオモトヨトウ
夜盗虫(
ヨトウムシ)の一種。葉っぱが入り込んで球根を食べる。食べる勢いが強いため、球根が全滅したり、翌年に開花しなくなることがある。
テデトール・
フミツブースするか、薬剤で駆除する。幼虫でも小さいうちなら
オルトランが効く。アファームとかマッチ乳剤は老齢幼虫にも効くが価格が高い。
ハダニ
小さなダニで乾燥すると発生しやすい。葉っぱに水をかけることでよお棒できます。発生したら薬剤で駆除します。
アブラムシ
葉や茎から汁を吸う虫。前もってオルトランを使っておくといいです。
ウィルス病
葉っぱにモザイク状の模様が出て、徐々に弱って枯れる。治療方法はなく、他の植物にも感染するので、発見次第速攻で焼却処分するしかない。アブラムシから感染するし、感染している植物を切ったハサミを消毒せずに利用すると感染する。
特徴・由来・伝承
クリナムはアフリカ原産。球根は海に流され、そのまま浜について、生育する。
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