カリフラワーの育て方

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カリフラワー
目次
カリフラワーとは?
栽培計画
管理場所(日当たりなど)
水やり
栽培作業
病害虫
関連記事
学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
カリフラワー
科名
アブラナ科
属名
アブラナ属
学名
Brassica oleracea L.var.botrytis L.
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
上級者向け
カリフラワーの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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カリフラワーとは?

カリフラワーはアブラナ科の野菜。食べる部分…一般的に白い部分は「花蕾(からい)」と呼ばれます。ブロッコリーと育て方も近く、栽培時期がかぶるのですが、ブロッコリーは通常の可食部分を収穫した後に、脇芽が出て、その脇芽を収穫する二段構えに対して、カリフラワーは花蕾部分を一回収穫したら終了。また、カリフラワーは寒さに弱いのに対してブロッコリーは寒さに強くて、雪が積もってもその下で冬を越すので、カリフラワーを植えるより、ブロッコリーという人が多いです。

このページは主に初心者向けの夏植え(冬収穫)の栽培についてまとめています。
生育温度は15度〜25度。発芽温度は15度〜20度です。
参考リンクブロッコリー
スティックセニョール茎ブロッコリー
家庭菜園で栽培できるコスパの良い野菜
食材の残りから育てる野菜・果物
キャベツ
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栽培計画

春植え・秋植えはモンシロチョウ被害が多いため、初心者は夏植えから始めましょう。
夏に植えて冬収穫
7月〜8月に育苗→8月〜9月に植え付け→10月〜11月に収穫
秋に植えて春収穫(晩生種)
9月〜10月に育苗→10月〜11月に植え付け→3月〜4月に収穫
春に植えて収穫(早生種)
2月に育苗→3月植え付け→5月収穫

管理場所(日当たりなど)

日当たりで管理します。
最低気温が10度以上で生育します。氷点下では花蕾が傷んでしまうので、これを守るために花蕾ができたら葉っぱを束ねて寒害から守るようにします。もしくはそれまでに収穫します。

春蒔きの場合、病害虫が発生しやすく、花蕾をつける条件である「寒さに当てる」のが難しいので、初心者は夏蒔き冬収穫を目指します。

水やり

鉢植えは土が乾いたら水をやります。
畑に植えた場合は、自然に降る雨と、土の様子を見て水やりをします。カリフラワーは肥料を好み、肥料が切れると生育が止まりますが、肥料は水に溶けてから吸収されるので、追肥しても水やり(雨)が少ないと生育が鈍いということがあります。状況を見て、水やりをしましょう。

栽培作業

早生種と中晩生種

早生種と中晩生種があり、早生種は株が小さいうちに低温にあって花蕾ができる。晩生種は大きい時に低温にあって花蕾ができる。夏蒔き(冬収穫)が初心者には向いているんですが、夏の育苗は難しいので、一般家庭では夏に苗を買って植えるのが普通。種まきはかなりプロ農家に近い人の作業です。

種まきと間引き(7月〜8月)

発芽温度は15度〜20度。35度あたりを越えると発芽率が落ちる。
ポット・箱蒔きで苗を作ってから苗を植えます。ポットの場合、ポットに種まき用培養土を入れ、直径3cm深さ1cmの穴を掘って…瓶の底を押し当てて穴を作るといいです…そこに種子を三つか四つ入れます。土を5mmの被せて水をやって、乾燥しないように日陰で管理していると発芽します。深く土を被せると発芽しなくなります。発芽したら間引いて半分にし、本葉が出たら一本立ちにします。さらに管理して本葉が4枚〜5枚になったら植え付けます。

箱蒔きは筋蒔きします。トレイに種まき用培養土を入れ、深さ1cmの溝を掘って、1cmおきに種子を蒔きます。溝は7cm〜8cmの間隔です。土を5mm被せて、水をやって乾燥しないように日陰で管理していると発芽します。発芽したら2cm間隔になるように間引き、本葉が出たらポットに移植して、本葉が4枚〜5枚になったら鉢や畑に植え付けます。
●種まき用の培養土を使うこと。普通の培養土では肥料の濃度が強すぎるため。

育苗のコツ(7月〜8月)

育苗の際は水やりが多いと徒長します。朝に水やりをし、夕方には土は乾いているくらいが理想です。夏蒔きは風通しのいいところで管理し、新聞紙を上からかけて、濡らします。新聞紙をかけるのは乾燥しないようにするためです。発芽したら、すぐに新聞紙は取り除き、日光にあてます。日光にあてないと徒長します。
「苗作りは半作」と言われるように、苗作りは農作業の「半分」くらいの価値があると言われ、苗が結果を大きく左右するものです。立派な苗を作るのは難しいので、少量の苗でいいならホームセンターで購入した方がいいです。
●育苗の際に殺菌剤で立ち枯れ病などを防いでいくと成功率が上がります。

用土・土づくり(8月〜9月)

用土
中性の土を好む(phで言うと6.5)。畑の場合は、土に苦土石灰を混ぜて中和させておきます。

畑植え付け(8月〜9月)

植え付けの2週間前に深さ15cm〜20cmを掘り返して、土に1平方mあたり100gの苦土石灰を混ぜて中和させておきます。植え付けの1週間前に、元の土に対して2割〜3割の腐葉土堆肥を加えて、1平方mあたり150gの化成肥料を加えて用土とします。

この土で高さ10cm幅40cmの畝を作り、株を30cm〜40cm間隔で植え付けていきます。カリフラワーはアブラナ科で虫がつきやすいので、防虫ネットでトンネルを作って覆います。
●9月でも真夏のような気温のことがあるが、それでも9月までには植えた方がいい。その後、植えるのが遅いと収穫前に雪が積もったり、寒さで傷む。夏が暑いからって冬の到来が遅いわけじゃないんですよね。

1回目の追肥

苗が土に根付いて生育を始める頃…植え付けて2週間後あたりに、株の周囲に化成肥料1株あたり50gか鶏糞20gをやって、土と混ぜつつ土寄せします。土寄せには雑草避けと、カリフラワーをしっかりと立たせる目的がありますので必ずします。2回目の追肥は花蕾ができた頃です。同様に1株あたり50gの化成肥料をやって、土寄せします。

元肥・追肥が不足すると全然生育しないです。肥料は水に溶けて根から吸収されるので、肥料をやっても水やりが…もしくは雨が不足すると肥料を吸収できず生育が鈍いです。
●カリフラワーは白菜やキャベツより、背が高くなり、土寄せしないと倒れやすい。
●カリフラワーは菌根菌が共生せず、リンの吸収が鈍いので鶏糞を使った方がいいとされる。といっても、化成肥料でも問題はない。

2回目の追肥

1回目の追肥から2週間後、もしくはカリフラワーが生育して花蕾が見え始める頃に、2回目の追肥をします。1回目の追肥と同じく1株あたり50gの化成肥料か20gの鶏糞をやって、土寄せします。

防鳥ネットを張る(ヒヨドリ避け)

最高気温が10度を切ると、害虫は寒さで発生しなくなるのですが、代わりにヒヨドリが襲来して葉っぱを食べます。ヒヨドリはカリフラワーの中心部を足場にして葉っぱを食べ、食べるとすぐに糞をするため、花蕾付近が糞にまみれて、人間が食べる気を失います。予防するには防鳥ネットを張るしかないです。

ヒヨドリは足場をなくすと被害が減るので、防鳥ネットを張る時は、株にかぶせるんじゃなくて、支柱を立てて張るといいです。網が荒いと隙間からついばむので細かいものを使う。
●ヒヨドリは一個を食べ、次を食べと順番に食べるため、被害があったら即ネットを張れば、被害が一個で済む。
●ヒヨドリは近所に野良猫がいると被害が激減する。

花蕾を守る(10月〜)

花蕾を剥き出していると、日光に当たって黄色く色がついてしまいます。日光に当たらないように葉っぱを一枚切って、花蕾の上に載せます。また、寒さ(氷点下)に当たって傷んでしまいます。寒さに当たる地域は、葉っぱを束ねて予防します。
●寒さに当たると葉っぱが紫になります。病気ではないです。

収穫(10月〜)

花蕾が15cmくらいになったら収穫します。カリフラワーは一回の収穫で終わりです(ブロッコリーのような脇芽の再収穫はできない)。カリフラワーは収穫時期がよくわからないものですが、早めに収穫するのがコツです。収穫しないでいると、ツルツルモコモコだった花蕾が毛羽だってきます。けばだっても食べられますし、歯応えが出て、甘味も出るのでこちらの方が好きだと言う人もいます。
●カリフラワーも脇芽が出てくることがあるが、放置してても大きく育たないため、出てきたらすぐに切る。食べてもいい。
●カリフラワーは花蕾が一つしか収穫できないので、苗を買うと全然コスパに合わず、損した気になる。種子から苗を作って10株〜20株かそれ以上、作れるなら、多少はお得な感じがします(趣味の家庭菜園でコスパを語るのは意味がないけど)。カリフラワーは葉っぱが広がってスペースを取り、1株で一個しか収穫できない。栽培があまりメジャーじゃないのはこの辺りに原因がある。

病害虫

苗立ち枯れ病、軟腐病、黒腐病
苗立ち枯れ病、軟腐病、黒腐病は発生します。基本的に水やりが多い、水はけが悪いと発生しやすいので、水やり・土質を見直します。畝を高くすることでこれらは予防できます。
葉っぱを食べる虫
ヨトウムシ・コナガ・アオムシ・カメムシといった葉っぱを食べる虫が発生します。防虫ネットで覆うことで予防できます。発生してしまったら適応のある薬剤で駆除しますが、基本は防虫ネットです。蝶・蛾の幼虫はBT剤で駆除できます。
根コブ病
土壌が酸性になると発生しやすい。植え付け時に苦土石灰を混ぜて中和して予防する。
モザイク病
モザイク上の模様がでて弱る。ウィルスが原因で、アブラムシなどの葉っぱの汁を吸う虫や持ち込んだり、人の手から感染する。発症したらすぐに株を廃棄しないと、他の株にも感染する。治療はできない。
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