パキラの育て方…室内観葉の定番だけどよく枯れる…長く栽培するコツは?

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パキラの基礎データ

パキラ
科名
アオイ科
属名
パキラ属
学名
pachira glabra
別名
カイエンナッツ、パキラ・グラブラ
耐寒
5度
水やり
水控え目
場所
日の当たる室内
難易度
中級者向け
パキラの植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

パキラの性質と栽培の概要

パキラはアオイ科の常緑高木で、日本では室内用インテリアの観葉植物としてよく販売されています。よく流通している割にはよく枯らす植物として有名ですが、本来は頑健な植物で、直射日光にも葉焼けしないはずです。じゃあ、なんでよく葉焼けしたり、枯れるのかというと、一つは幼木で弱いのと、もう一つは室内で管理するということが、パキラにそもそも合ってないってのがあります。

枯らさず、長く栽培するコツとして大事なのは、
・日光には当てるが、夏の強い日光には当てないこと。

水やりを適切にすること(主に水をやりすぎないこと)。

・寒さに当てないこと。

・霧吹きで葉水をすること。

です。この4つは密接に関係していて、あなたが適切な水やりをしていても、徐々に日光不足になると、生育が止まり、水を吸い上げなくなります。すると今まで適切だった水やりでは根腐れを起こしてしまいます。寒さも同様で、温度低下→生育不良→水吸い上げない→寝腐れ…です。その崩れた水のバランスをとるために、葉水をするわけです。

ってことを頭に入れて、以下を読んでください。

水やり

パキラ:水やり
パキラを枯らせる一番の原因は水やり。問題は頻度ですね。

パキラの鉢の土が乾いたら水をやります。株元にバークチップが敷き詰められていると、乾いているか分からないので、指で触って確かめるか、水やりチェッカー(サスティーなど)で確認してから水やりをします。
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水やりで大事なのはメリハリで、水をやったら、次に土が乾くまでは水やりはしません。多少葉っぱがしおれてから水やりをするくらいでいいです。

水やりをする際は、鉢底から水が出るまでしっかりとやってください。受け皿に水が溜まっていたら水は捨ててください。

土への水やりとは別に、葉っぱへ霧吹きをかけましょう。パキラは湿度の高い環境で自生する植物で、霧吹きをかけるとかなり調子がよくなります。冬や夏の冷暖房がかかっている時期は、乾燥しているのでしっかりと霧吹きをかけるようにしてください。葉っぱの裏にもかけることでハダニの予防になります。

挿木と実生

パキラ:挿木と実生
パキラでよく流通しているのは挿木で、挿木は発根が鈍いです。だからこの根が根腐れすると、その後に水やりを控えてもなかなか回復しない。だから水やりは根腐れしないようにあくまで「控えめ」がコツです。

根腐れの症状

根腐れすると、根から水を吸い上げられなくなり、水をやっても葉っぱがダラリとしたり、先まで水が行き渡らず、葉先から枯れ込んだりします。この時点であれば、水やり頻度と環境(日当たり・風通し)を見直せば回復できます。

症状が進むと、幹が腐って、幹を押すとグニャっとします。ここまで来ると回復は不可能です。延命するには、生きている枝を切って挿木して仕立て直す…ですが、そこまでするくらいなら新しい鉢を買った方がいいかなと思います。

肥料

気温が20度を超える時期は生育しているので、2週に一回、液体肥料を水の代わりにやってください。ハイポネックスとリキダスがいいです。

ただし、肥料は元気になる成分ではなく、成長するための栄養ですから、日当たりが悪いなどして生育していないのに、肥料をやっていると根を傷めてしまうので、その場合は、肥料はやめておきましょう。

管理場所は?

パキラ:管理場所は?
春と秋は戸外の日当たりか半日陰、もしくは室内の日当たりで管理します。

夏の強い日光には、葉焼けします。夏は戸外の木陰か室内でレースのカーテン越しの日光に当てます。

越冬…冬の管理は?

冬になり気温が10度を切ると生育が止まります。最低気温が10度を切ったら室内に取り込みましょう。5度以下にならない場所で管理します。最近は断熱材のすぐれた家が増えたので、真冬でも10度以下になることがないかもしれません。

10度〜5度の寒さに当たっていると、徐々に落葉していきます。落葉しても、春になって気温が上がれば回復するので、管理を続けてください。

意外と大事な風…でも冷暖房の風はダメ

パキラ栽培で大事なのは風。風があると、鉢の水が適度に蒸発して根腐れを防いだり、葉っぱの周囲に空気を入れ替わって健康になります。

扇風機を当てるのではなく、部屋に空気の循環があればいいです。

ただし、冷暖房の風は極端に乾燥しているので、この風が直撃するのは避けます。

パキラが傾く?

室内管理をしていると、パキラが日光を求めて、窓…日光の方へと伸びていき、株全体が傾いてきます。鉢を回転させて、満遍なく日光に当てるようにすれば、傾きません。ちなみに大きなパキラだと傾くのはなかなかないですが、テーブルの上に飾るくらいの大きさのパキラだと、鉢の重さによってはひっくり返ることもあるので、ちゃんと回転させてバランスをとりましょう。

といっても、すでに傾いてしまい回転しても回復しない場合は、植え替えのときにまっすぐ仕立て直しましょう。

パキラが傾くという症状は、根腐れの初期でも起きることなので、よく観察して対処しましょう。

剪定

伸びすぎた枝葉は5月〜6月に剪定して、取り除きます。7月に向けてパキラは生育する時期なので、この時期なら剪定してもすぐに取り戻せます。ハサミやカッターを台所消毒スプレーでいいので使って殺菌してから、剪定します。幹にある凹みは成長点であり、その成長点が残っていれば、また新芽が出てきます。

植え替え・植え付け

時期・頻度

植え替えは5月〜7月に2年か3年に一回行います。

用土

用土は観葉植物の土を使います。ここにパーライト軽石小粒などを1割ほど入れて水はけをよくした方が根腐れが減って失敗が減ります。

植え替えの手順

パキラ:植え替えの手順
古い鉢から株を取り出し、土を3分の1ほど落とします。新しい鉢は現在と同じ大きさか、1号か2号だけおおきな鉢にしておきます。

鉢底の水が出る穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に鉢底石を2cm入れ、その上に用土を入れて、高さを調節します。パキラの株を入れ、隙間に用土を入れていって、最後にしっかりと鉢底の穴から水が出るくらいに水をやります。

病気・害虫

ハダニ、アブラムシカイガラムシなどが発生します。

ハダニ

ハダニは乾燥すると発生するので、霧吹きで葉水をしていると予防できます。葉裏に潜むものなので、葉裏にも霧吹きをしましょう。あと、風通しが良いのも予防になるので、できれば冷暖房以外の風の動きがあるといいです。発生したらベニカXファインスプレーで駆除しましょう。

最後に…

このページではわかりやすくするために簡略化しています。もっと詳細な内容については
を参考にしてください。
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