木立アロエの育て方
目次
木立アロエとは?水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり病害虫収穫由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- 木立アロエ
- 科名
- ススキノキ科
- 属名
- アロエ属
- 学名
- Aloe arborescens
- 耐寒
- 0度〜マイナス3度
- 水やり
- 乾かし気味に
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 初心者向け
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木立アロエとは?
木立アロエ(キダチアロエ)は
アロエ科の
多肉植物。体にいい!ということで、一鉢買う人も居ます。昔はよくありました。果肉に薬効があるといわれています。育て方は簡単。基本的に日当たりのいい場所に放置。生育期に水をやったほうがよく成長しますが、少々
水やりを忘れたくらいでは枯れません。
アロエでよく栽培されるのはこの木立ちアロエと
アロエベラなんですが、薬効目的(火傷・切り傷・化粧水)が木立ちアロエ、食べられるのがアロエベラです。
食用になるアロエベラは寒さに弱く、戸外で越冬できるのは沖縄だけです。木立アロエは寒さに比較的強いですが、何度も霜にあたっていると枯れます。でも、木立アロエは凍結して枯れるぐらいしかトラブルがない。
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水やり
木立アロエは乾燥に強いので、春〜秋は土がからからに乾いてから、鉢底から水が出るくらいにタップリと水をやってください。土がカラカラのカチカチになったくらでは枯れません。その状態が長期間続けば枯れますが、よほどです。
冬の間はほとんど水を与えないで下さい。月に2回か3回程度で充分です。断水してもかまいません。水をやり過ぎると耐寒性が下がって傷むことがあります。
開花するためには1ヶ月の断水が必要
1ヶ月は水をやらないことで
花芽ができます。花を咲かせるためには、夏や冬に一ヶ月の水断ちをする必要があります。そのため戸外で放置のアロエがよく咲いている。
肥料
5月~9月の生育期に液体
肥料を一週間に1回か、10日に1回くらいのペースで与えてください。与えなかったからと言って枯れることはありませんので、大きくなりすぎて困るときはペースを落としてください。
植え付け・植えかえ
植え替え時期
5月〜9月の生育時期に、土を落として同じ大きさの鉢か、少し大きめの鉢に植え替えます。土を落とさないでひと回り大きな鉢に植え替える鉢増しであればいつやってもいいです。
鉢の大きさと重さ
鉢植えにしていると、生育旺盛なアロエは、大きく育ちすぎて、鉢がひっくり返るほどになります。
そこで、5月~9月に重い陶器のひっくり返らない鉢に植え替えるか、収穫を兼ねて大きくなりすぎた上部を切ってしまいます。上は
挿木にするか化粧水にして、下は新芽を出させる。
ただ、鉢を大きくすると作業が大変ですし、冬に室内に取り込むことになる地域では、
あまり大きな鉢に植え替えると、鉢が重すぎて移動の時に腰が抜けるかも……
用土
用土は
サボテンの
専用土を利用します。といっても用土は一般的な
培養土でも問題なく生育します。育てていると株の脇から新しい芽が出てきます。これを鉢に植えて増やすことも出来ます。
鉢の植え替え
古い鉢から抜いて、植え替えに適した時期(5月〜9月)であれば古い土を三分の一ほど落とし、古くて変色した根を消毒したハサミで切って取り除き、同じ大きさの鉢か、ひと回り大きな鉢に植え替えます。植え替えに適さない時期であれば、土は落とさずひと回り大きな鉢に植え替えます。
新しい鉢の底の穴を鉢底ネットで塞いで、鉢底石(
軽石)を2cm入れて、その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をやってください。これで完成です。
定期的に植え替えするか、更新・廃棄を
木立という呼び名が示す通り幹が樹の幹のようにガッシリしっかりしている一方で、根っこもある意味で樹をイメージさせるような硬さ・色・太さをしています。木立ちアロエの根は異様に太く硬く薄茶色(正確には何ともいえない色)がついていて、生育旺盛でその硬い根がもじゃもじゃ絡まりあっています。
鉢植えは確実に
根詰まりします。硬い根が植木鉢の内側いっぱいに絡まりあっていると、植え替えが大変です。なので絡まる前に時折点検して定期的に抜いて植え替えるか、植え替えを諦めた場合は子株や
挿し木で新たな株として更新します(元株は廃棄)。
もう毎年、植え替えも更新も無理、頑張れない……と思ったら、庭植えに切り替えるか(但し戸外で冬越しできる地域のみ)、思い切って捨てたり譲渡したりします。
とにかく根が多い
根のボリュームが他の草(他のアロエ含む)と違って信じられないほどあるので、持ち上げるのもひっこ抜くのも切るのも捨てるのも大変です。
鉢の大きさと同じくらいの量の根がそのままゴミとして発生する想定で、ゴミ袋を用意します。
庭の植え付け
庭に植えると太い根を深く張ります。木立アロエはアロエの中では寒さに強い方で、地域によっては戸外で越冬も可能。寒さにあたって地上部が枯れ込んでも、根と幹の一部が残っていると、春には新芽が出て復活はします。
●一般的には鉢植え管理にして、冬は室内へ移動させる。
●春から秋は庭植えにして、秋に鉢上げして室内に取り込むってのもあり。ただ、面倒なので普通はしない。
挿木で増やす
幹(枝)部分を切って挿木にします。「葉挿し」はできません。アロエ類は葉からは根や新芽が出てきません。切った部分は、切り口が乾くまで日陰に放置しておき、乾いたら、別の鉢に植えることで、株が増えます。いくらでも増えます。簡単です。
ただ、生育時期によく増えるからといって、アロエの鉢を挿木や株分けで増やしてしまうと室内に取り込みきれなくなりますので、増やすのはほどほどに。泣く泣く捨てることになります。
管理場所・日当たり
春から秋の管理場所
春から秋は日当たりで管理します。夏の暑さに強く、強い直射日光にあたって色が赤っぽくなりますが、これは健康に生育しているだけです。
日当たりのいい場所で管理しておくと、大きく強い株になり、冬の寒さにも耐性が出来て、冬越しが楽になります。
冬の管理場所
冬は大体0度まで耐えられます。0度に耐えるといっても、何度も霜にあたったり、強い寒波に当たると枯れます。寒冷地では新聞紙で撒くなどして防寒しないと戸外での越冬は出来ません。さほど霜が降りない地域では軒下など霜に当たらない場所で管理します。室内に取り込むのが無難です。
●寒さに当たると赤くなる。
病気じゃないです。
●慣れると管理が杜撰(ズサン)になって、冬に凍結させてしまう。
●気温がマイナス4度で地上部のほとんどが枯れても、少しの幹と根が生きていると春には復活する。もちろん、地上部はほとんどなくなる。
病害虫
アブラムシ・コナ
カイガラムシ・
ハダニ・ネジラミなどが発生する。「アロエマイト」というダニの一種で発生すると駆除が事実上不可能で、他のアロエに感染るので発生したら廃棄する。
収穫
アロエ化粧水の作り方
アロエ化粧液の材料
アロエ1キロ
ホワイトグリセリン500ml
焼酎5合
これを器に入れて涼しくて暗い場所で一カ月放置しておきます。アロエはよく洗ってください。トゲがついていてOK。焼酎と書きましたが、35度以上のホワイトリカーで構いません。上記の量はそれほど厳密なものではありませんので、何度も作って肌に合うものに変えてください。
ちなみに市販の化粧水で肌が荒れる人でもアロエ化粧水なら大丈夫という人は多いです。一回作ると半年くらい使えます。
食べるのはアロエベラ
木立アロエを食べようとしても、苦くて、どうやっても美味しくはならない。ゼリー部分が少なく、皮を取ると食べる部分が少ない。薬効があると割り切らないと無理。食べるならアロエベラを。アロエベラは肉厚で苦くない(でも美味しいわけじゃない)。
由来・伝承
アロエは江戸時代には町人が育てていたくらいに流通していました。イギリスのプランツハンター、ロバートフォーチュンは中国で見られなかったメキシコ原産のアロエが極東の日本で一般人が育てているのを見て日本の文化水準の高さを感じたと言われています。
●アロエベラ以外はワシントン条約で輸出入が禁止されている。
●昔から医者いらずと言われ、食べると、腹痛、便秘に効果があり、塗ると火傷・傷に効果があります。
●子宮収縮作用があるために、妊婦は食べるべきではない。
●長期の大量摂取は避けるべき。
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