マツヨイグサ(待宵草)の育て方
目次
マツヨイグサ(月見草・待宵草)とは?水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- 待宵草
- 科名
- アカバナ科
- 属名
- マツヨイグサ属
- 学名
- Oenothera stricta
- 別名
- マツヨイグサ
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 初心者向け
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マツヨイグサ(月見草・待宵草)とは?
月見草は本来は
アカバナ科マツヨイグサ属の
多年草の「オ
エノテラ・テトラプテラ(Oenothera tetraptera)」のことを指しますが、この月見草は性質が弱く、夜の間しか咲かないため、現在はほとんど流通していません。現在日本の
ホームセンターや店・ネットショップで販売している月見草…と呼んでいる植物は、南アメリカ原産で日本に帰化したマツヨイグサ、アメリカ原産の
オオマツヨイグサや、エノテラ(=
昼咲き月見草【
ヒルザキツキミソウ】)と呼ばれる同属の仲間です。
本当の月見草は流通していませんので、このページではオオマツヨイグサ・マツヨイグサについて記述しています。マツヨイグサは花が黄色でちょっと大きく育ち(1m)、雑な印象を受けるというか、
雑草感がすごいので、意図的に植える人は少数派だと思います。月見草とか待宵草とか名前の印象で決めてはいけません。
マツヨイグサは月見草と同じように夜に咲く
一日花ですが、午前中くらいまでは開花していますので、よく見かけはします。事実上の雑草で、しかも結構しぶとい。植える前によくよく考えた方がよい植物です。
また、ヒルザキツキミソウは淡いピンクで頑健で、
こぼれダネで増えます。
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水やり
鉢植えの場合は土が乾いたら水をしっかりとやってください。真夏の水切れに注意してください。
庭植えの場合は自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。あまりに乾燥するようなら水をやってください。
肥料
肥料が少ないやせ地でも育ち、肥料が多いと枯れてしまうこともあります。肥料はやらないか、薄い液肥を生育期にやる程度にしておきましょう。
植え付け・植えかえ・種蒔き
春(3月〜4月)か秋(9月〜10月)に種まきをします。苗であればこれを植え付けます。直根性で植え替えに弱いので、鉢植えではなくできれば庭植えにします。
雑草なので、本物の「マツヨイグサ」でなくて、姫月見草と呼ばれる苗がネットショップで流通しているので、これを植えた方がいいです。これなら昼に開花して、草丈も低くて良いです。
用土
市販している花と野菜の
培養土で植え付けをします。もしくはここに
パーライトや
鹿沼土を混ぜて
水捌けをよくして植え付けます。自作する場合は
赤玉土7
腐葉土3の土を使います。元肥は入れないか、肥料は入れても控えておきましょう。
種まき
秋にタネを採取し、紙袋に入れて冷蔵庫に入れておきます。これを3月に種まきします。もしくはタネを買います(あんまり流通していないけど)。発芽温度は25度とされますが、もっと低くても発芽し
発芽率は良い方です。ポットに
用土を入れ、タネを3個ほど入れて、土は被せないか、薄く…5mm程度かぶせるだけにして、乾燥しないように明るい日陰で管理すると2週間〜1ヶ月ほどで発芽します。
発芽したら間引いて本葉が3枚〜4枚になったら、早めに植え付けます。
最初から直播でもいいです。
庭植え
庭土を深さ30cmほど掘り返して、土に腐葉土か
堆肥を1割〜2割ほど追加して用土とします。もしくは腐葉土や堆肥を入れず、そのまま苗を植えます。元肥も不要です。苗を植えるときに、苗の土は崩さず、根をいじらないようにします。傷がつくと、生育不良を起こします。
最後にしっかりと水をやって植え付けは完了です。
マツヨイグサ・オオマツヨイグサは繁殖力が旺盛で、雑草を駆逐するほどに増えてしまいます。昼咲き月見草はマツヨイグサほどの繁殖力はありません。
鉢植え
苗をひとまわり大きなものに植え、それを
根詰まりしたらひとまわり大きな鉢に鉢増しして植え替えていきます。植え替えの際に古い土は落とさず、根はいじらないようにして、新しい土を足して植え替えてください。
管理場所・日当たり
日光を好み、日当たりが悪いと生育も悪くなります。
寒さにはそこそこ強いですが、霜に当たると枯れるので軒下に移動させるか霜除けをします。そこまでするような植物じゃないので、枯れたら枯れたでいいか!と割り切った方がいいです。
花ガラは取り除きくことで次の花が咲きやすくなりますし、見た目も綺麗です。
剪定は不要です。
病気・害虫
アブラムシやアカバナトビハムシが発生します。ハムシは小さな甲虫で、全滅することもあるので、注意します。
特徴・由来・伝承
月見草はメキシコ原産で江戸時代に渡来した観賞用の植物。日本に渡来したものの名前の由来は夕方に咲き始めて朝にはしぼんでしまうことから。そこからマツヨイグサ属に属する植物が、「月見草」と呼ばれますが、厳密には違います。実際は日本の環境が合わず、ほぼ絶滅。絶滅といっても元々が渡来した植物ですから、自然破壊とはあまり関係ないので表現がおかしい気も。
性質が近く、月を連想させる黄色の花のマツヨイグサ・オオマツヨイグサ・メマツヨイグサなども月見草と呼ばるようになりました。太宰治の「富嶽百景」で出てくる「月見草」は実際はマツヨイグサです。
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