キンメツゲ(金芽柘植)の育て方…大事なのは肥料と剪定

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キンメツゲの基礎データ

キンメツゲ
科名
モチノキ科
属名
モチノキ属
学名
Ilex crenata ‘Kinnmetsuge’
別名
金芽柘植
耐寒
マイナス5度
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
初心者向け
キンメツゲの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

キンメツゲ(金芽柘植)とは?

キンメツゲ(金芽柘植)はモチノキ科モチノキ属のイヌツゲの品種で、新芽が黄色で鮮やかに見える。生垣に利用されることが多く、刈り込むことで黄色の新芽が出ると、なお綺麗。花も咲きますが基本的に葉っぱを楽しむ植物。

暑さ・寒さに強く、東北から沖縄まで育つ。常緑で、病気にも強く、日陰にも比較的強いし、刈り込んでもよく新芽が出る。樹高は1m程度。新芽は出るが、樹木全体の生育(上へと伸びるという意味)は遅くて1年で10センチか20センチ程度と、生垣としては最高の性質を持っています。
5月6月に花が咲いて10月に真っ黒い実をつけます。この種子を播くと株をふやすことは容易です。
樹高1m〜3m
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肥料が少ないと落葉します

肥料がないと葉っぱの色が元気がなくなりますが、肥料がなかったからといって枯れることはないです。それでも出来るだけ毎年、寒肥をやってください。

肥料切れを起こして冬になると、葉っぱが落ちることがある。それで枯れるという訳ではないが、常緑がメリットのキンメツゲなので、肥料切れは防ぎたいですので、肥料をやってください。

2月に株の周囲に穴を何個か掘って、そこに寒肥として有機肥料(腐葉土堆肥油粕)を入れて混ぜ込んでください。肥料に根が触れると根が「肥料焼け」を起こして発育不良を起こしたり枯れることもあるので、穴を掘ってみて根が無いようなら肥料を入れるようにしてください。

剪定して新芽を出して、綺麗に!でも注意しないといけないことがあります

春から秋まで適宜剪定を行います。

キンメツゲは刈り込むと新芽が出て、その新芽が綺麗なので、刈り込むことは単に形を整えるだけでなく、色鮮やかに保つ意味もあります。春〜秋は適宜刈り込みをしましょう。真夏に刈り込みをすると新芽が葉焼けを起こしますので、真夏は剪定を避けます。

刈り込むと幹から枝が伸びてきます。また根元からひこばえも生えてきます。これらを放置していると、枝が密生して風通しが悪くなるので、必要でない枝はさばいていきます。

ときどき、突然、枝が枯れることがあります。この枝は根元からバッサリと落としてください。これはある程度の生理現象だと諦めましょう。

枝を落とす前に聞いてください。

キンメツゲは新芽は出やすいのですが、枝や幹の生育はすこぶる遅いです。つまり芽を刈る分には回復はするのですが、枝を落とすとなかなか回復しない。専門業者は刈り込みすぎて形が悪くなったキンメツゲの株は新しいものに植え替えることがあるくらいです。そのくらいなかなか回復しない。

だから、剪定といっても表面を多少削る程度です。

植え付け

適した時期は?

春は4月から6月が適期。秋は9月から10月が適期。ただ乾燥に晒さなければ、どの時期でも植え付けは可能。植えるときは水極めをすると良いです。

どんな用土がいい?

肥沃な土を好みますが、かといって痩せ地で育たないということもないです。それでも植える前に堆肥や腐葉土をしっかりと混ぜ込んでから植えてください。

鉢植えでも育ちます。鉢植えにするときは一般的な「花と土の培養土」で植えてください。自作するのであれば赤玉土2腐葉土1を混ぜたものを使います。
多少の痩せ地でも問題無くて、土も選ばないとされますが、それでも、極端に痩せ地だったり、水はけが悪い粘土質だったり、小石が大量に混じってあまりに水はけが良いとさすがに、育ちません。

石が入っていて水はけが良すぎるなら小石は出来るだけ取り除いてください。粘土質ならば、砂をまぜて水はけを良くします。痩せ地なら腐葉土・堆肥をまぜます。こういうのは自分の判断ではなくて専門家に相談したほうがいいでしょう。

いろいろと書いていますが、常識的な水はけであれば問題ないです。

庭植えの手順

アルカリ土壌を好むとされますので、庭植えにする2週間前に苦土石灰などを混ぜて中和させると良いです。ただ、まー、そこまで繊細な話ではなく、中性・弱酸性でも十分育ちます。

中和は1週間ほどかかるので、一週間経ってから、庭土に腐葉土か堆肥を2割ほど足し、化成肥料を規定量入れて用土とします。穴に用土を半分戻して、株を入れて、隙間に用土を入れていきます。

余った土で周囲に土手を作り、その内側に水をためます(水極め)。水が引いたら土手をならして完成です。

管理場所・日当たり

日に当たると葉っぱの色が薄めになり、鮮やかになります。日当たりが悪いと葉っぱの色が濃くなり、キンメツゲの利点がちょっと薄れます。できれば日当たりが良い場所が好ましいですが、日陰にも強いので、半日陰でも十分育ちます。

耐寒温度はマイナス5度。東北でも平地で越冬が可能です。雪が降っても背も高くならないから、雪対策は不要です。

水やり…庭植えでも水切れ注意

キンメツゲは大抵が庭の生垣か、シンボルツリーのように植えるものなので、庭植えになります。庭植えにした場合は、自然に降る雨で十分です。

ただし真夏の乾燥時期は株が弱って落葉することがあるので注意。庭植えでも真夏に高温が続いたり、日照りが続くようであれば、その期間は毎日、水をやってください。

落葉について

キンメツゲは常緑樹で季節によって多少の落葉があっても、丸坊主になることはありません。丸坊主になるほどに落葉するなら、根か何かに問題があると思われます。また水不足でも落葉します。特に夏の乾燥時期は気を付けてください(庭植えでも水をやる)。

キンメツゲは刈り込みをするとよく新芽が出ます(枝葉が増えるってこと)。しかし、あまりに密生すると風通しが悪くなり、蒸れて落葉することがあります。そういう場合はさらに刈り込んだり、枝を整理して、風通しを良くしてください。また、日が当たらない内部(幹近くの)の葉っぱは自然と落葉します。これは諦めましょう。
幼木のうちは、新芽の生え変わりのサイクルが早くて葉っぱが落ちやすい。これは健康な反応で気にしないでいいです。

病気・害虫

ハマキムシ
幼い時はハマキムシが発生しやすいですが、育ってくると虫の被害も減ってきます。ハマキムシ(幼虫)を放置しているとどんどんと増えていきます。捕殺するか薬殺(マラソン乳剤やスミチオン乳剤)するか早めに対処します。アカシマメイガの幼虫も発生します。

ハダニ
ハダニも発生します。ハダニは乾燥して風通しが悪いと発生するので、葉っぱに水をかけたり、枝を裁いて風通しをよくすることである程度の予防は可能です。一旦、ハダニが発生したら、すごい勢いで増えるので、薬剤をまいたほうが良いです。薬剤については以下のページを参考に。

特徴・由来・伝承

ツゲより葉っぱが小さく、新芽が黄色いことから「金芽ツゲ」と呼ばれます。生垣に利用されることが多いです。生育が遅いので、手間がかからず、大きくなりすぎないのが良い。
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