ヤマユリの育て方

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ヤマユリの基礎データ
ヤマユリ
科名ユリ科
属名ユリ属
学名Lilium auratum
別名鳳来寺百合
水やり水を好む
場所外の半日蔭
難易度上級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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ヤマユリ(山百合)とは?

ヤマユリ(山百合)はユリ科ユリ属の日本原産の球根植物。7月〜8月に開花し、香りがすばらしく、1株が開花しただけでも甘い香りが庭に広がります。種を撒いてから発芽まで二年(!)、開花するまで計5年とか6年かかりますから、種まきは一般的にはせず、球根から育てます。開花する株は毎年花の数を増やし、古い株は10輪も花を咲かせます。
草丈1m〜2m
花言葉荘厳
ヤマユリ
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水やり

鉢植えの場合は、土が乾いていたら水をやります。土が濡れているのに水をやっていると、球根が腐ってしまいます。受け皿に水が溜まっていたら水を捨ててください。

庭植えの場合は、自然に降る雨だけで十分です。あまりに日照りが続く様なら水やりをしてください。

肥料

芽が出た直後と、梅雨明けに緩効性肥料(化成肥料)をやります。かなり軽く、1株に一握り5gほど。この肥料が球根や茎や根に当たらないようにしてください。また、ユリは肥料が多いと、球根が大きく育ち、翌年花が沢山咲きやすくなります。ところが、ユリはその翌年に「急に枯れる」ことがあります。欲張って肥料を増やさないようにしましょう。あくまで「軽く」です。

もしくは芽が出てから開花が終わるまで一週間に一回薄い液肥をやります。調節が難しいので、初心者は液肥がいいでしょう。

液体肥料
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化成肥料
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植え付け

ヤマユリは草丈が高くなり、鉢植えにしているとひっくり返りやすいです。そこで庭植えが良いです。そうはいっても家庭の事情がありますから、鉢植えじゃないと駄目ということもあります。ヤマユリを鉢植えにするときは深くて大きな鉢を用意して植えます。

ヤマユリの球根15gあたり一個の花が咲くといわれています。大きな球根を植えると沢山の花が咲きやすいです。

時期・頻度

ヤマユリは冬に地上部がなくなり、春に芽吹きます。芽吹く直前の2月〜3月に球根を植え付けます。連作を嫌うので鉢植えなら毎年か2年に一回、庭植えでも3年か4年に一回、植え直すといいです。連作障害を起こすと下葉から枯れ込んできやすいです。

用土

ユリ専用土(球根植物用の土など)というものもあります。ない場合は市販の培養土を利用するか、赤玉土腐葉土4川砂1を混ぜたものを利用します。鉢の底には軽石を2センチか3センチ入れます。肥料は入れないでおきます。
球根 土
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鉢植え

鉢は8号〜10号に球根1個を植えます。

鉢底の穴を鉢底網で塞ぎます。その上に鉢底石(軽石)を3cm入れ、その上に用土を入れ、球根が深さ10cmになるように、配置し、用土を入れて、最後に水をやります。球根の下からも根は出るんですが、芽が伸び、その茎からも根が出るので、深めに植えるとよく生育しますので、深めに植えてください。

植え替える場合は同様に2月〜3月に掘り上げてから植え直します。球根は乾燥に弱いので、すぐに植え直しましょう。茎に新しい球根(木子)ができているので、これを別々に植え付けます。木子は開花までは2年以上かかります。

庭植え

庭土を30cm〜35cmほど掘り返し、掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割ほど足して、用土とします。穴に用土を半分戻して、深さ15cm、株間20cm以上になるように配置し、土をかぶせて、最後にしっかりと水をやります。

密生してくるので庭植えも3年か4年に一回は掘り上げて植え直しをするといいです。

支柱

1m以上になるので、支柱を添えて倒れない様にします。長さ1.5mの支柱を球根に当たらない様に茎から10cm〜15cmほど離して立て、麻紐などで二箇所か三箇所、括ります。

管理場所・日当たり

ヤマユリは西日があたらない場所で、明るい森で自生する植物です。あまり日当たりが良すぎると枯れてしまいます。庭で育てる場合は、木の根元の木陰が適しています。もしくは一日に数時間だけ日が当たる場所です。あとは風通しがよい場所にしてください。

鉢植えの場合は、春と秋は戸外の日当たりで管理します。7月〜9月の時期は木陰に移動させるか、寒冷紗・ヨシズで遮光してください。冬は戸外でもいいですし、室内でもいいです。

花ガラ摘み

花がしおれたら、花茎から切って取り除きます。放置していると種子をつくり、種子に栄養を取られて株が弱ってしまいます。花を取り除き、葉っぱは残して、球根を太らせましょう。

切り花にして飾ってもいいです。葉っぱがたくさん残る様に、茎をつけて切って、切り口を30分ほど水につけて水揚げします。部屋に飾るといい香りがします。

病気・害虫

アブラムシにやられやすいです。球根を食べてもおいしいのでイノシシに食べられることも。また開花すると、人間が花を取っていくこともあって、非常に腹が立ちます。

アブラムシ
小さな虫で、茎や芽にたかって汁を吸って弱らせます。またウィルス病を感染させます。前もって…植える前にオルトランを、もしくはベストガード水溶剤などをまいておくといいです。発生したらモスビラン液剤などで駆除します。

ウィルス病
ウィルスが原因の病気で、感染すると治療ができず、他の株に感染するので早めに廃棄する。葉にモザイクの模様が出るとされるが、病変はウィルスや株の状態によってかなり幅があり、確定するのは難しいので、可能であれば隔離して様子を見るといいです。

葉枯病
風通しが悪く、水やりが多いと腐って枯れ込みます。どうにも発生してしまったらダコニール1000・トップジンM水和剤などの殺菌剤で対応しますが、基本的には風通しと水やりの見直しです。もしくは連作障害が原因です。新しい土で植え直すと改善します。

ユリクビナガハムシ
甲虫目ハムシ科で、幼虫は自分の糞を背負って擬態しつつ、葉っぱを食害します。

コナジラミ
ベストガード水溶剤で駆除します。

特徴・由来・伝承

近畿以北に主に生育
日本特産のユリ。北海道を除く本州の近畿以北に生育。近畿より南には少ないです。山百合が生育するのは明るい森。この「明るい森」が日本では少なくなっていて、生息地域が減っています。明るい森というのは「人の手が入った森」のことで、適度に伐採して、森の根元までほどよく日が挿す環境です。最近は山林に人の手が入らなくなっています。

オリエンタルユリの親
あまりにとんでもない大きさの花を咲かせるユリ最大級の花。日本では縄文時代から鱗茎(球根)を食用としていました。1873年ウィーン万博で紹介されて、山百合の品種交配が始まりました。
山百合は大きな花びらの内部に赤い斑点があります。この斑点が無くなるように山百合の変種のサクユリを交配したのが「カサブランカ」です。また山百合と野生のユリのカノコユリ・タモトユリを交配させたものが「オリエンタル・ハイブリッド」です。
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