オリエンタルユリ(東洋百合)の育て方

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オリエンタルユリ
最終更新
植物名
オリエンタルユリ
科名
ユリ科
属名
ユリ属
学名
Lilium hybrid
別名
東洋百合・ジャパニーズハイブリッド
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
オリエンタルユリの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
目次
オリエンタルユリとは?
植え付け
水やり
追肥
支柱を
花ガラ摘み・切花に
掘り上げ(10月〜11月)
病害虫
時代背景
発見と品種改良
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オリエンタルユリとは?

オリエンタルユリとはユリ科ユリ属の耐寒性球根植物で、日本や中国といったアジアに自生しているユリを元に交配、育種したユリのことです。なんて書くとオリエンタユリはユリのごく一部のことを指す、気がします。植物学と言う意味ではもちろん一部のユリのことなのですが、こと花屋さんにとってオリエンタルユリとはユリそのものといっても、さほど違いはありません。

秋(10月〜11月)に植え付け、越冬して春に芽が出て、夏に開花し、冬になると地上部が枯れるというサイクルを繰り返します。
草丈1.5m
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植え付け

時期

オリエンタルユリは寒冷地では10月〜11月、中間地暖地であれば10月〜3月に球根を植え付けます。球根はツヤのある健康なものを選んで植えます。見るからに色合いの悪いものはウィルスに感染していて、ウィルスに感染すると治療はできず、他の株まで感染します。

用土

鉢植えであれば一般的な培養土を利用します。自作するのであれば赤玉土6腐葉土4に化成肥料を規定量入れたものを使います。

庭植えの場合は土に腐葉土か堆肥と、化成肥料を足して用土とします。

上根と下根

オリエンタルユリは茎からも根が出て、これを「上根」と言います。上根の方が球根の下から出る「下根」より、肥料や水分をよく吸収するので、この上根をたくさん出すのが健康に育てるコツです。

なので球根は深めに植えましょう。できれば上根が出る部分に肥料があるといいので、土に混ぜるか上から肥料をまくといいです。

鉢植え

10号鉢に3球か、6号〜7号鉢に1球を植えます。鉢はできるだけ深いものを用意します。深鉢で、オリエンタルユリの草丈が高くなるので、プラ鉢だとひっくり返りやすいですので、重い素焼き鉢・駄温鉢・陶器鉢にするか、二重鉢にして倒れないようにします。

鉢底の水が抜ける穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に軽石を2cm入れます。その上に用土を入れ、球根を配置します。球根は球根1個分(深さ5cm〜6cm)になるように植えます。

土を入れ、最後にしっかりと水をやって完成です。

庭植え

深さ40cm〜50cmを掘り返し、掘り出した土に腐葉土か堆肥を入れ、化成肥料を規定量入れて、よく混ぜて用土とします。できれば、1週間寝かせて土をなじませるといいです。穴に用土を半分戻し、球根が球根2個分(=10cm)の深さになるように、株間が15cm〜20cmになるように配置して、植え付け、最後に水をしっかりとやって完成です。

庭植えにした場合は、2年か3年は飢えっぱなしにした方が、よく開花します。分球して密生するので、3年か4年に1回掘りあげて

水やり

庭植えの場合は、自然の降る雨だけでほぼ大丈夫です。

鉢植えの場合、土が乾いたら水をやります。受け皿をしている場合は、水がたまっていたら捨ててください。鉢植えはどうしても水切れがしやすく、水やりが不足すると茎が細く、株が貧弱になるので、水切れしないように気をつけます。

追肥

元肥として植え付けのときに肥料をやるのですが、それでは不足しますので新芽が活動を始めたときに1回、少量の化成肥料を下部の近くにやり、その後は2週に一回、園芸資材をやります。

支柱を

ツボミが見られるようになったら、ツボミが重いので支柱を立てて、くくりつけて支えてあげましょう。

花ガラ摘み・切花に

花を放置していると種子ができるのですが、種子ができると株が弱るので、花は摘んでしまいます。もしくは花が咲いたらすぐに、少し茎を長めに切って切花にし、室内に飾るといいです。

掘り上げ(10月〜11月)

寒くなって地上部が枯れてくるので、枯れてから掘り上げて植え直します。庭植えで植えっぱなしにしている場合は、茎を少し残るように切っておくと、「ここにユリがある」とわかるので便利です。

鉢植えは基本的に毎年植え替えをします。庭植えの場合は、3年か4年に一回、掘り上げて株分けして植え直します。

病害虫

ウィルス病
ウィルスが原因の病気で、感染すると治療不可。廃棄するしかない。葉っぱにモザイク上の模様が出るとしていますが、症状は多種あり、素人でも玄人でも「確信」するのはなかなか難しい。発症したらすぐに廃棄します。

アブラムシ
植物の汁を吸って弱らせる虫で、ウィルス病を持ってくる。春以降に活動を始めるので3月〜4月に前もってオルトランを使っておくことでかなり予防できます。発生したら、水で吹き飛ばしたり、ガムテープで貼り付けて駆除するか、薬剤を使いましょう。
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葉枯れ病など
水はけが悪い、水やりが多い、密生して風通しが悪いなどが原因で淀んで、雑菌が繁殖して葉っぱが枯れることがあります。風通しをよくし、水やりを控えておけばかなり予防できます。

時代背景

18世紀前後にヨーロッパの間で爆発的ガーデニングブームが起きました。特にアルプスより北の人にとって植物は豊かさの証、そして希望の象徴でした。それはなぜか?というと、緯度が高い地域は冬になると太陽が昇っている時間が非常に短いのです。そのために常緑の植物そのものが少なく、冬はまさに闇の季節。だから花は希望の象徴なんです。

金持ち貴族たちは植物を集め、温室を建ててでも植物を育てていました。一例としてオレンジがあります。柑橘類は温暖な地域にしか育ちませんが、霜よけして防寒すれば越冬も可能です。そこでオレンジの畑を覆いつくす家屋を建てました。それがオランジュリーです。オランジュリーが立っていた地域にはオランジュリーという名前が残っています。オランジュリー博物館ってきいたことありませんか?

発見と品種改良

ヨーロッパにユリが自生していない!ってわけじゃないのですが、日本に咲いているユリのように大きなものではありませんでした。だから日本や中国で見かけたユリの花の大きさにヨーロッパのプランツハンターたちは滅茶苦茶ビックリしたそうです。

彼らは日本のヤマユリ、カノコユリ、テッポウユリスカシユリなどを持ち帰り交配を繰り返して更に大きなユリを作り出しました。これらのユリを「オリエンタルユリ」と呼ぶようになりました。

お花屋さんで見かけるカサブランカやピンク系のさまざまなユリなどは全て「オリエンタル系」と呼ばれます。交配に使われたユリが日本のものだったので「ジャパニーズハイブリッド」と呼ばれることもあります。

日本が明治になってしばらくの間、日本の輸出品の13%が球根でした。球根なんて幾らでも増えるのですから、長期間輸出品目として成立するなんておかしい気がしませんか??

通常のユリ科の植物は連作障害を起こさないのですが、テッポウユリは連作障害を起こして、植えっぱなしにしていると枯れてしまいます。そのために球根の売り上げが維持できたのではないかと思います。
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