鉄砲百合(テッポウユリ)の育て方…水やり・植え付け時期などのまとめ

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テッポウユリ(鉄砲百合・琉球百合)

テッポウユリ
科名ユリ科
属名ユリ属
学名Lilium longiflorum
別名鉄砲百合・琉球百合
みずやり水控え目
場所外の半日蔭
難易度中級者向け
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開花
植え
肥料

テッポウユリの育て方

テッポウユリの育て方
文章の修正花ガラを摘む
花が傷んできたら、花ガラを摘んで下さい。花が終わると種子をつくろうと栄養をまわし、次のつぼみが咲きづらくなります。花ガラを摘むと次の花が咲きやすくなりますので、必ず摘んで下さい。
●花を摘むときは「手」で折ってください。テッポウユリはウィルス病に感染していることが多く、ハサミで切ることで別の植物に感染する可能性が高いです(もちろん、逆にテッポウユリが感染することもある)。なので感染を防ぐために手でポキっと折るようにします。


育てやすい植物ですが
球根を植えれば、育ちますし、枯れることは少ないのですが、毎年キレイに咲かせたい!となると連作障害がおきるために若干大変です。
まとめ
●庭植えにすると乾燥時期以外は水やりはほぼ不要。
●鉢植えの場合は、土が乾いていたら水をやる。テッポウユリは乾燥に弱いので注意。
●植え付けは10月。10月に植えて芽が出るのは二月三月。
●開花は5月前後。花が終わったら、花を摘むことで球根の疲弊を防ぐ。
●開花後、葉っぱが黄色くなるまでは葉っぱを残して球根を太らせる。
●植えっぱなしで夏を越す。
●連作障害を起こすので、庭植えの場合は二年か三年に一回植え替える。鉢植えの場合は毎年植え替える。
肥料が切れると球根が太らずに来年咲かないが、肥料が多いと葉っぱが黄色くなるので注意。

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水やりと肥料

水やりと肥料
文章の修正鉢植えの水やり
土が乾いていたら水をしっかりとやります。テッポウユリは夏に開花しますが、この開花時期に水が切れると花がすぐにしぼんでしまうので、水が切れないようにしましょう。
●10月に植え付けて二月三月に芽が出るまでは地上部がありません。土が乾いてから数日経って水をやる程度には水をやってください。
●夏に入り高温になるとテッポウユリは地上部がなくなりますが、夏も「完全に乾燥」してしまうと球根が枯れてしまいます。やはり完全に乾燥しない程度に水をやってください。


球根なのに乾燥に弱い
テッポウユリは過湿過ぎるのもダメなのですが、球根なのに乾燥に弱いです。水が切れないように気をつけてください。とくに地上部が無い時期も乾燥すると枯れてしまいますので、鉢植えの場合は、水を忘れないようにしましょう。

庭植えなら水はほぼ不要
庭植えにして一旦根付いてしまえば、降雨だけで十分です。ただし、あまりに日照りが続くようならば水をやってください。
●庭植えにしていて西日が株元に当たると乾燥で枯れてしまいます。西日が当たる場合は、株元に腐葉土やワラを敷いてマルチングをして、乾燥を防いでください。

肥料
芽が出たら緩効性肥料を一回やります。その後、生育期間中(葉っぱが青い間)は液体肥料を二週に一回ほどやります。鉄砲百合は肥料を必要とし、肥料が少ないと球根が太らず、「毎年開花」せず、隔年開花になっちゃいます。肥料切れしないように気をつけましょう。
●テッポウユリは楽に毎年開花するもののハズなのに、花が咲かないって人は肥料切れを疑いましょう。
●ただし、肥料が多すぎると葉っぱが黄色くなってきます。それだと肥料が多すぎです。それだと病気の元になるので、「肥料は切らしちゃいけないが、控えめがコツ」です。

植え付け・植えかえ・種蒔き

植え付け・植えかえ・種蒔き
文章の修正植え付け時期
植え付け時期は10月から11月あたり。地上部はなく、球根を植える。12月1月に植えても育つのですが、球根に負担がかかるので(なるたけ)やらない方がいいです。芽が出るのは暖地で二月。ほとんど地域が三月。それまで地上部が全然ないのですが、鉢植えの人は水をやらないといけないです。

用土水はけよく
市販されている花と野菜の土に川砂を一割ほど混ぜて水はけよくしたもので植え付けをします。テッポウユリは連作障害を起こしますので、昨年と同じ土に植えたり、何年も同じ場所に植えつけたりしないでください。
●連作障害を防ぐために鉢植えなら毎年植え替える。庭植えでも二年か三年に一回は植え替える。必ず違う場所に違う土で植えること。過去二年ほど別の植物が植わっていたらテッポウユリを植えても大丈夫。植える場所を定期的に変える。
●連作障害の原因ははっきりしない。おそらく鉄砲百合の根や球根から特定の物質が出て、それが自分の生育を阻害するのだと思われます。その物質は普通は細菌が分解するので、何年か経つとテッポウユリも育つようになります。
●用土の別の配合例として「赤玉土(小粒)7腐葉土3」「赤玉土(小粒)6腐葉土3パーライト1」などがある。


掘り上げない
よく球根の植物は休眠期に掘り上げて別途保管しておくことが多いのですが、テッポウユリの球根は乾燥に弱く、掘り上げて保管していると乾燥で枯れてしまいます。どうしても掘り上げて保管する必要があるときは、湿らせたバーミキュライトに埋めて管理するなどして、乾燥しないようにします。

鉢の植え替え・植え付け
球根の下と土に当たっている茎から根が出ますので、植えるときは球根の上が地表から10センチから15センチほど埋まっているように植えてください。すると球根近くの茎から根が出てよく水を吸い上げてよく育ちます。
鉢植えの場合は球根同士を10センチ空けてください。
最後に支柱を立てて、水をやって完成。
●深さは球根の三倍ほどの深さ、という言い方も。
●鉢はできるだけ「深い」ものがいいです。また、草丈が140センチから200センチと非常に高いので、「重い」「ひっくり返りにくい」ものを選びましょう。

庭植えの植え付け
庭植えの場合は、深さ30センチほどの穴を掘り、苦土石灰をまいて中和してから、一週間経ってから、掘り上げた土に腐葉土を2割か三割ほどを混ぜて、半分戻し、球根を置いてから、球根の上が地表から10センチから15センチほど埋まるように植えます。
庭植えの場合は球根同士を15センチから20センチほど空けます。
最後に支柱を立てて、水をやって完成。
●何を植えたのか分からなくなるので、タグを設置しておきましょう。
●植え付けの時に化成肥料を混ぜると根が伸びにくいという話もあるが、化成肥料を混ぜた方がいいという人もいます。おそらく一長一短。前者だと肥料切れしやすいが、後者だと根が多少伸びにくい。どっちでもいいと思います。
●芽が出たらすぐに化成肥料をやることで肥料切れを防ぎましょう。

管理場所・日当たり

管理場所・日当たり
文章の修正日光を好むが…
日当たりを好みますので、日当たりで管理して下さい。しかし、真夏に地下が高温になると乾燥してテッポウユリが弱ってしまいます。真夏は半日陰や日陰に移動させるか、ヨシズなどで日陰を作ってやるか、それが出来なければ、株元に腐葉土をかぶせて温度の上昇を防ぎます。
●テッポウユリは高温・直射日光自体は苦手じゃないです。ただ、乾燥が苦手です。
●乾燥しやすい西日も苦手。

株元に腐葉土は他にも利点が
腐葉土を敷いてマルチングをすることで地下の温度上昇を抑えられます。それ以外に雨によるドロ跳ねを防ぐことが出来ます。雨による跳ね返りは病気を悪化させやすいです。また、水の蒸発も防ぎます。テッポウユリの球根は乾燥に弱く蒸発を防いで適湿に保ちます。

また冬はマルチングをすることで、冬の土の凍結霜柱を防ぎます。土が凍結すると球根が枯れてしまいます。霜柱が立つと、根が切れてしまって生育不良を起こします。テッポウユリは深く植えるので、よほどのことがない限り、凍結はないのですが、寒冷地はやった方がいいですね。

その他

文章の修正テッポウユリはウィルス病に掛かっている
市販されているテッポウユリはほぼ全てウィルス病に掛かっています。このウィルス病は指し当たって問題を起こさないのですが、他のウィルスに感染したユリ科植物の汁を吸ったアブラムシが、テッポウユリにやってくると、ウィルスが突然に症状(バイラス病・モザイク病)を表し始めます。

予防は薬剤とアブラムシ見つけ次第薬殺
薬剤を前もって根本に撒いておいてアブラムシを予防します。それが間に合わない場合は、アブラムシを見つけ次第薬殺します。
病害虫と対応の農薬
アブラムシ→ ベストガード水溶剤・モスビラン液剤
コナジラミ→ ベストガード水溶剤
ユリクビナガハムシ→ スミチオン乳剤
葉枯病→ ダコニール1000・トップジンM水和剤

特徴・由来・伝承

文章の修正日本の森林に自生しています。ところがテッポウユリの仲間は連作障害を起こし、同じ場所に長く群生することが出来ず、種を風に飛ばして、別の場所へと移動する。
明治以降球根が大量に輸出されたこと、開発によってテッポウユリの適した環境が減ったことと、テッポウユリ自身のそういった性質もあって、自生している地域でも数が減り、レッドデータブックに載る種類も多い。

切花として日本でもヨーロッパでもその他地域でも冠婚葬祭に飾られます。

明治維新後、テッポウユリなどのユリ類の球根がガーデニングブームに沸くヨーロッパに輸出されました。輸出のうち、球根が15%前後を占めていたわけですが、よく考えると、一度輸出してしまえば、栽培して増えるハズですから、輸出量は減りそうですが、なかなか減りませんでした。その理由に、このユリの「連作障害」があったのではないかと思います。実際、ユリを輸出してしばらくすると、ヨーロッパの園芸雑誌に「ユリの球根が二年目以降咲かない」という投書があったのです。一般にユリ科は連作障害を起こさないとされていますので、この連作障害が日本の明治以降の発展のいくらかを助けていたのではないでしょうか?
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