パイナップルの育て方

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パイナップル
目次
パイナップルとは?
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
管理場所・日当たり
収穫
病害虫
特徴・由来・伝承
関連記事
学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
パイナップル
科名
アナナス科
属名
アナナス属
学名
Ananas comosus
耐寒
5度
水やり
水控え目
場所
冬は室内 夏は外
難易度
上級者向け
パイナップルの植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。
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パイナップルとは?

パイナップル:パイナップルとは?
パイナップルの属名アナナスはパイナップルの総称。観葉として花屋さんに出回ることがありますが、決してメジャーな観葉植物ではありません。ちなみにスーパーで売ってる果実のパイナップルから育てることも可能です。ただし、成長するとトゲがある葉っぱが横に1.5mほどに伸びるのでこれを室内で管理するスペースがない場合は育てない方がいいです。

まとめ

水やりは乾燥気味に。夏は水切れしやすい。
●10度以下で生育が止まる。冬は水を控える。
●直射日光に強いが、熱されたコンクリートの上には注意。
●冬の寒さには弱い。冬は室内で管理。
●枯らすとするなら、冬の寒さと、水やりを忘れて。
●観葉植物として人気。収穫目的で育てるのはオススメしない。
●成長すると横に1.5mになり、葉っぱはトゲトゲ。これを室内に取り込まなくちゃいけない。育てていいのはこのスペースがある人だけです。
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水やり

パイナップルは乾燥には強い。むしろ過湿に弱いです。普通の観葉植物と同様に土が乾いていたら水をやるようにします。土が濡れているのに度々、水をやっていると根が腐って枯れてしまいます。土を触って濡れていたら、水はやらないようにしましょう。水をやるときは鉢底から水がしみ出すくらいにしっかりとやってください。土への水やりより、葉っぱへの霧吹きで水をやる「葉水」も並行しておこないます。

花が咲き、実ができると、気温も上昇しますし、実に栄養を回そうと水を吸い上げる勢いが増します。すると今度は水切れが起きやすくなります。夏は特に水切れが起きないように気をつけましょう。
●葉っぱの根元の隙間に水は溜めないようにする。夏場は蒸発が激しく、多少の水は蒸発するので上からかけても大丈夫ですが、冬は気をつけましょう。冬に葉っぱの隙間に水が溜まっていると腐って傷みます。
●パイナップルって変化が少ないので、栽培に飽きて、水やりを忘れがち。それで枯らすことが多いです。

冬は水を控える

冬は気温が下がり、蒸発量も減りますし、パイナップルが活動していませんから、水を吸い上げる勢いも落ちます。水やりの頻度は減らしてください。土が乾いてから数日経ってから水をやる程度にします。土への水やりは減らしても葉水は継続します。
●頻度は減らしますが、一回の水やりは「鉢底から水が出るくらいに」しっかりとやってください。減らすのは頻度だけで、「水量」ではありません。ただ、土の水捌けが悪い場合は、水量を減らしましょう。
●受け皿に水が溜まっていたら、捨ててください。
●パイナップルは10度で生育が止まります。生育が止まっても断水せず、水やり頻度は控えますが、水やりは継続してください。

肥料

生育期に骨粉と油粕を混ぜたものを月に一回、少量やります。ごく少量でいいです。もしくは一年に一回か二回、緩効性肥料をやります。骨粉と油粕が混ざったものはホームセンターで売ってます。収穫しないなら、観葉植物用の肥料でいいです。パイナップルはあまり根が強いわけじゃないので、土への肥料は控え、液体肥料を水に溶かして霧吹きで葉っぱにかけてやっても効果があります。
●痩せた土地でも開花まではいける。
●パイナップルはあまり根から水を吸い上げたり、肥料を吸い上げない。吸い上げるんだけど、葉っぱから水を吸い上げる力が強いので、他の植物のように土への肥料・水やりは絶対ではないです。葉っぱの葉水・液体肥料散布でも十分。
●葉っぱの隙に固形肥料をパラっとやってもいいくらい。
●パイン専用肥料があるので、これをやるといいです。パイン専用はリン酸が少ないです。
●葉に肥料を吸わせないと成長が遅く、日光と温度があっても実が小さくなる。

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植え付け・植えかえ

時期・頻度

根の張りは早くありませんし、深くに伸ばさないので、植え替えは数年に一回程度です。植え替えは高温になる5月〜夏の間に行います。

用土

酸性(適正pH5.0)の水はけの良い土を好みます。鹿沼土腐葉土3川砂2、もしくはブルーベリー用土が酸性で手に入りやすく、便利で安上がりです。
●用土は未調整ピートモス6鹿沼土4でもいいです。

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植え付け・植え替え手順

パイナップルは根が浅いので、深い鉢でなくていいです。植え替えの場合は一回り大きな鉢に植え替えていきますが、基本的には小さめな鉢で管理するのがコツ。5号鉢から始めて、徐々に多きくしていって8号鉢でゴールくらいです。パイナップルは基本的に冬は室内で管理するので、軽いプラスチック鉢がいいでしょう。

鉢底の穴を鉢底ネットで塞いで、鉢底石(軽石)を3cm入れます。その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れます。最後に水をやって完成です。
●鉢は小さいものでいい。パイナップルは根から水や肥料をさほど吸い上げず、根の張りも少ない。鉢が大きいと冬に水が残りやすくなり、腐れ・カビの原因になるので、鉢は無理に大きくしないように。
●沖縄以外では鉢植え栽培し、冬は室内に取り込む。
●栽培していくと、横幅1.5m、高さ1mくらいになるので、邪魔かもしれない。

市販のパイナップルから育てる

スーパーで市販されている果実のパイナップルから育てることも可能。パイナップルの実の上部分を切って、土に挿していると1ヶ月か2ヶ月で発根し、3年か5年で収穫も可能。普通はやらないけど、こういうのに挑戦するのが好きな人はいるもので、そういう人以外はやるべきではないですよ。

参考:パイナップルの実から育てる方法

管理場所・日当たり

春・夏・秋

パイナップルは夏の直射日光には非常に強いので、真夏でも日当たりで管理してください。しっかり日光を当てて育てることで株が大きくなります。ただし、異常な高温には注意してください。
●真夏にコンクリートが熱されて高温になる場合があります。するとパイナップルの根が傷んで株が弱ります。そこで鉢をレンガなどでコンクリートの地面から浮かせて、高熱避けをします。何かの台に置いたり、鉢の底にレンガを2つ敷いて浮かせましょう。
●戸外に出していると葉っぱが赤くなるが、葉焼けではないです。生理現象なので気にしない。

冬は室内で管理

パイナップルは寒さに弱いので冬は日当たりの良い室内で管理します。耐寒温度は5度。霜に当たれば一発で枯れるので秋に忘れないように室内に取り込んでください。冬も10度〜13度以上に保てれば生育するのですが、それは温室があればの話で、普通の家ではまず不可能。5度以下にならない場所で管理しましょう。
●冬でも昼間に人が生活していて暖房がかかっている部屋ならば、夜中でも5度以下にはならない。
●出窓の近くは夜中に氷点下になることがあるので、夜は出窓から離す。
●九州南部なら戸外で越冬も可能?基本的には沖縄以外では冬は室内で管理しましょう。
●冬に寒いところで管理していると生育が悪く、株が弱る。それで気温が上昇して花芽ができても、大きく結実しない(結実はするが貧弱)。なので収穫するのであれば、冬の気温と日当たりが大事です。
●冬の管理は温度が大事。次に日照。日当たりがいいに越したことはないが多少日当たりが悪くてもそれで枯れるわけじゃないです。気温が低い…10度以下であれば生育はほとんどないので、日当たりが悪くてもよくても結果はそう変わらないので。とにかく温度が大事。ただ、収穫を目指すのであれば、冬も10度以上で日当たりで管理したい。
●霜が降りる時期は室内で管理する。すると11月〜4月は室内で管理することになり、なんか邪魔って思うかもしれない。
●春に戸外に出す時は、いきなり日向に当てずに、日陰→半日陰→日当たりと徐々に慣らしていく。慣らさないと葉焼けすることがある。

収穫

果実の全体が黄色くなったら完熟。熟すのは10月から11月あたり。果実は日光にあたると黒く変色して傷む。できれば実がなったら遮光ネットでおおってやる。新聞で実だけ包んでもいいです。袋がけですね、よく梨とかブドウでやってるアレ。

花が咲いた茎にはもう2度と花が咲かない。これはアナナス属ではみんな当てはまることです。株の横から新しく生えてきた「新しい茎」に次の花が咲き、収穫ができます。
●花芽が出てきたら、結実は間違いないですが、株が弱いと結実しても大きくならない。実の大きさの鍵は結局、冬の温度と日当たりと肥料にかかっています。
●株元からクラウンのようなものが出てくる。これがある程度大きくなったら、取り外して土に植えると発根して根付きます。そのままで管理してもいいです。

病害虫

ほとんどない。無農薬栽培も可能。

特徴・由来・伝承

アナナス科アナナス属、熱帯アメリカ原産の植物。アメリカに到達したスペイン人が持ち帰り、簡単にクラウンを土に置くだけで発根して増えることから、アフリカにプランテーションで大量栽培されるようになり、マレーシアやオーストラリアでも生産されるようになります。そのうち栽培に適していないヨーロッパでも温室を作り、内部で糞を発酵させて出る熱で加温して栽培するようになりました。

パイナップルは種ができると商品価値が落ちるため、交雑させないようにしています。ハワイでは受粉にかかわるハチドリの持ち込みを禁止しているほど。というか、ハワイってハチドリがいないんですね。いるもんだと思ってましたよ。

花屋さんやホームセンターで流通するのは基本的には「観葉植物」としてです。葉っぱに斑が入っている品種もあって、人気です。名前が似ていますがパイナップルリリーユリ科)とは無関係です。
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