パキポディウムの仲間と育て方

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パキポディウムの基礎データ

パキポディウム
科名
キョウチクトウ科
属名
パキポディウム属
学名
Pachypodium
水やり
たまにやる程度
場所
日の当たる室内
難易度
上級者向け
パキポディウムの植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

パキポディウムの特徴は?

パキポディウムはキョウチクトウ科の根塊植物(=コーデックス)。ちなみにパキポは太いで、ポディウムは足で「太い足」という意味。

サボテンではないですが乾燥地帯の植物で乾燥に強く過湿に弱い。乾燥地帯の多肉系としては生育は早い方。黄色い花が咲くことが多いが、種によっては白やピンクの花も咲きます。属間交配が可能で、素人でも新品種が作れるらしい。現在(2023年)では人気の園芸材で品薄状態でやたらと高価。

見た目が面白くて、高値で取引されているのですが、水やりの管理が初心者には難しいので、ある程度、サボテンや観葉植物でコツを掴んでから買った方がいい。
大きさ・樹高本来は数メートル。

種類品種

パキポディウム・ホロンベンセ

パキポディウム・ホロンベンセ(Pachypodium horombense)はマダガスカル南部に自生する種。春に黄色い花を咲かせます。ロスツラムと姿がよく似ているが、花の形状が違います(ホロンベンセは釣鐘型、ロスツラムは平べったい花を咲かせます)。
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パキポディウム・デンシフロルム

パキポディウム・デンシフロルム(Pachypodium densiflorum・シバの玉櫛)はマダガスカル・アフリカに自生する種。非常に有名で、大株は非常に高価で取引されます。
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パキポディウム・ブレビカウレ

パキポディウム・ブレビカウレ(Pachypodium brevicaule・恵比寿笑い)はマダガスカルの山地に自生する高地性のパキポディウム。まるで岩のような見た目で成長が遅く、大きく育っても横に80cm。どこか人間臭い風貌で人気があります。

高温多湿に弱い。夏は半日陰の風通しの良いところに移動させる。休眠期は断水する。冬は10度以上の環境にしておきたいです。
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パキポディウム・グアイー

パキポディウム・グアイー(Pachypodium geayi)は、一本立ちしてそのまま枝分かれもしない。パキポの中では育てやすいです。姿はらメリーに似ています。
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パキポディウム・サウンデルシー

パキポディウム・サウンデルシー(Pachypodium saundersii・白馬城)はアフリカ南部に自生する種。幹が白いので白馬城という別名もあります。夏から秋に白かピンクの花を咲かせます。

夏は葉焼けするかもしれないので半日陰で管理しましょう。風通しが悪いと幹が腐ることがあります。
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パキポディウム・グラキリス

パキポディウム・グラキリス(Pachypodium Gracilius)はマダガスカル原産で、まん丸な株元にニョキニョキと枝を伸ばす種で、人気があり、高値で取引されています。別名は象牙宮。冬は落葉するので、落葉したら断水する。
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パキポディウム・イノピナツム

パキポディウム・イノピナツム(Pachypodium rosulatum var.inopinatum)はロスラツムの変種とされる品種。鉱山で育ち、栽培は難しいが希少で、高値で取引されています。
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パキポディウム・ラメリー

パキポディウム・ラメリー(Pachypodium Lamerei)はアフリカマダガスカルに自生する種。比較的成長が早く、栽培はしやすい方。自生地では7mに育ちます。
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その他の品種

パキポディウム・サキュレンタム
学名Pachypodium succulentum。別名が天満空。幹にトゲがない。寒さには比較的つよう方で室内で管理していると落葉しないこともある。冬は10度以上で管理したい。
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パキポディウム・ナマクアナム
葉っぱが波打っている。冬は断水。夏は戸外の日当たりで雨ざらしにしてもいい。日光不足は徒長する。
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パキポディウム・デンシカウレ
学名がPachypodium Densicaule。別名が恵比寿大黒。恵比寿笑い(Pachypodium brevicaule)とシバ女王の玉櫛(Pachypodium densiflorum)の交配種。幹にトゲがある。冬は落葉するので、断水する。冬は10度以上で。
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パキポディウム・フィヘレネンセ
学名がPachypodium fiherenense。ラメリーの変種。ラメリーより幹が太い。冬は落葉するので冬は断水する。
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パキポディウム・カクチペス
学名がPachypodium cactipes。幹や枝の色が他のパキポディウムに比べると赤い。
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水やり

パキポディウムは過湿が苦手です。水やりの頻度が多いと、土が濡れている期間が長いと根腐れ、というか幹が腐ってしまいます。土が完全に乾いてから水をやるくらいでいいです。一ヶ月に一回か二回、水やりをします。多少水やりを忘れても大丈夫ですが、春から夏は生育時期なので水が完全に切れるのはマズイです(当たり前だけど)。春から夏は戸外で雨ざらしでもいいです。そのくらいの水分量でいいです。といっても梅雨時期は腐るので、室内か雨の当たらない軒下に取り込んでください。
受け皿に水が溜まっていたら捨ててください。根腐れ・幹腐れの原因になります。乾燥を好むので用土水はけの良いもの(サボテン用の土など)で植えているはずですが、場合によっては水はけが悪い場合があります。その場合は更に水やりの頻度を減らすか、水はけの良い土で植え替えてしまいます。
●サボテンなど乾燥に強い植物は「水やりの手間が少ない」から初心者が手を出す事が多いですが、水やりのタイミングが分からないことが多く、根腐れして枯らしやすい。

夏の水やり

朝のうちに水をやるといいです。

冬の水やり

秋になり気温が下がってきたらパキポディウムは活動を止めてしまいます。基本的に落葉してしまいます。最低気温が20度を切り始めたら(もしくは落葉しはじめてからでもいい)、徐々に水やりの頻度を減らして最低気温12度あたりから断水します。断水というのは「一切水をやらない」ってことです。

春に気温が上昇しはじめたら…最低気温が12度以上になってきたら、徐々に水をやりはじめます。

冬の間に根塊部分がフニャと柔らかくなることがあります。原因の一つは水切れです。断水しているのですから、水分が減り、多少柔らかくなることはしょうがないです。もしも室温が高く、休眠しきれておらず、水切れでフニャっとしているのであれば、水やりをしますが、そうでないなら春まで様子を見て、水やりを再開します。

一方で冬にうっかり水をやって、腐ってしまうこともあります。この場合は水やりはせず、そのまま管理をして、春になったら植え替えをします。確率はかなり低いですが、復活するかもしれません。

肥料

春から秋にかけて生育する時期に肥料をやります。緩効性化成肥料なら一ヶ月か二ヶ月に一回、液体肥料ならば二週に一回か一ヶ月に一回程度やります。肥料があったほうがよく育ちますが、肥料が多すぎると枝が細くなって徒長するので、様子を見ながら調整します。

植え付け・植えかえ

植え替え時期

生育して鉢に根がいっぱいになったら植え替えをします。植え替えはパキポディウムが本格的に活動が始める前、3月4月にします。

用土

水はけのよい土じゃないと根腐れします。サボテン用の土でいいです。自作する場合は川砂6腐葉土4を混ぜたものを使いますが、市販のサボテン用の土の方が安上がりです。サボテン用の土に赤玉土小粒か軽石パーライトを1割か2割ほど足して更に水はけをよくするのが好ましいです。

植え付け・植え替え

パキポディウムはトゲがあるので植え替えのときは軍手をして、注意して作業してください。

鉢植えの場合は、根鉢(ポット)より一回り大きな鉢を用意します。植え替えの場合は古い土を三分の一ほど落として根をほぐします。ほぐした方が植え替え後に根が広がりやすいです。鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから軽石を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。

挿木

枝を切って土に挿していると、発根して株が増えます。

しかし、挿木で増やした株はパキポディウム独特の樹形にならないため、挿し木はしません。挿し木ができないから、実生(=種子から育てること)じゃないといけいないため、株がまだ高価なんですよね。

管理場所・日当たり

春と秋は戸外の日当たりか、室内の日当たり。

夏は室内でカーテンなどで遮光した日光を当てるか、戸外の木漏れ日が当たる場所で管理します。基本的に一年中、室内の窓で日光に当てて夏だけカーテンで遮光するのが普通。
●長期間の雨に当てないならば、戸外で雨ざらしにしてもいい。

夏の管理

夏の管理
品種によっては葉焼けを起こすので、夏はカーテンで遮光する方が無難。夏の暑さ自体には強いが、一部に高原性パキポディウムがあるので、高原性のものは風通しの良い場所か、室内に取り入れる。

冬の管理

パキポディウムは冬は基本的に落葉します。最低気温が10度以下になる前に室内に取り込みます。霜に当たると一発で枯れますので注意してください。

冬は室内の窓辺などの日当たりで管理し、暖房の風に当たらないようにします。暖房の風は乾燥してい直撃するとすぐにカリカリになります。直撃さえしなければいいです。室内の窓の近くは夜中に氷点下になるので寒波が来るような、寒い夜だけは室内の中央へ移動させます。
●5度以下になると枯れる。霜に当たると一発で枯れる。
●休眠しているので冬は断水するのですが、水やりをしないことで、パキディウム内の水分が減り、耐寒性が強くなる効果もあるので、冬は水やりをしないようにする。

病害虫

ウィルス病
葉っぱにモザイクの柄がでて、徐々に弱って枯れてしまう。原因はウィルス。ウィルスは感染した他の植物の葉っぱにちょっと触れるだけでも感染します。またウィルスに感染した植物をハサミで切って、同じハサミで消毒しないでパキポディウムを切っても感染します。他にもウィルスに感染した植物の汁を吸ったアブラムシがパキポディウムの汁を吸っても感染します。感染を完全に防ぐことはできませんし、一度感染すると治療は不可能で、他の植物に感染を広げる可能性があるので、ウィルス病だとわかった時点で焼却廃棄しかありません。

新芽が黒くなる
正確には黒化病。新芽の先をハダニやアブラムシが汁を吸って生育不良を起こした状態。ハダニ・アブラムシを駆除することで予防・改善はできるが、こうなると生育が鈍くなるので、こうなるまえにハダニ・アブラムシを駆除しましょう。

ハダニ
ハダニは小さな蜘蛛。葉っぱの裏に潜んで汁を吸う。乾燥すると発生する。パキポディウムは乾燥ぎみに管理するものなので、発生しやすい。発生したら対応した薬剤を散布してハダニを駆除する。アブラムシと違って、小さすぎて目視しきれないので薬剤で殺しましょう。モザイク病(ウィルス病)やスス病・黒化病の原因となるので、早めに対処すること。

アブラムシ
パキポディウムの汁を吸う。他の病気の原因にもなるので早めに駆除する。数が少ないならテデトール
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