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エニシダの育て方

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エニシダ
目次
エニシダの特徴は?
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
管理場所・日当たり
剪定
病気・害虫
特徴・由来・伝承
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学名などの基礎データ
エニシダの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
エニシダ
科名
マメ科
属名
エニシダ属
学名
Cytisus scoparius
耐寒
マイナス5度〜マイナス10度
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
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エニシダの特徴は?

エニシダは地中海沿岸に自生するマメ科エニシダ属の耐寒性常緑低木。日本に明治期に紹介されて、温かい地域で庭木・公園樹として栽培されています。種子は成熟すると破裂して、飛んで移動し繁殖域を広げていく性質があります。

このエニシダが石化(帯化)したものが「セッカエニシダ」として生花でよく利用されています。ちなみに石化とは成長点が奇形を起こして、リボン状に伸びたものです。

エニシダの仲間で「ヒメエニシダ(Cytisus × spachianus)」というのがありまして、ヒメエニシダは高温多湿に弱く、また寒さにも弱いです。ですが、華やかなので春に花屋さんやホームセンターによく出回っていて、一般的に「エニシダ」というと「ヒメエニシダ」のことを指しています。ヒメエニシダについては
ヒメエニシダの育て方…エニシダとの違いは?
ヒメエニシダの育て方…エニシダとの違いは?
マメ科エニシダ属Cytisus × spachianus
を参考にしてください。

このページでは常緑低木の「エニシダ(Cytisus scoparius)」の栽培について書いています。
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ヒメエニシダとの違いは?

エニシダは暑さに強いが、ヒメエニシダは暑さにも弱い。ヒメエニシダは夏に高温多湿で枯れることが多くて、夏越しは非常に難しい。ヒメエニシダは夏に枯れる一年草のような扱いになります。

ヒメエニシダは耐寒温度は0度とか5度くらいで、暖地じゃなければ冬に枯れる。ちなみに暖地では夏の暑さが厳しいので夏越しが難しい。

そもそも、エニシダは立って伸び、ヒメエニシダはコンモリと枝垂れて、全然パっと見が違うので、見間違うことがまずないです。
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水やり

庭植えの水やり

エニシダは乾燥に強い植物なので、庭植えにした場合、根付くまでは水をやりますが、一旦根付いたら、日照りにでもならない限りは降雨だけで充分なので、手間も掛かりません。

ただ根付くまでは乾燥に弱いです。植え付けて2年未満は庭植えでも土の様子を見て水やりをしてください。特に植え付けて一年目は水切れしやすいので注意してください。
●水やりが多いと徒長して、樹形が乱れます。

鉢植えの水やり

土が乾いたら、鉢底から水が出るくらいにしっかりと水をやります。土が濡れているうちは水を控えます。どちらかというと乾燥を好み、多湿を苦手としています。水やりが多いと枝が徒長して樹形が乱れます。

肥料

庭植えなら2月に寒肥として、庭植えなら株の周囲に根に肥料が当たらないように深さ20cmの穴を掘って数箇所ほど化成肥料を埋めてください。鉢植えなら3月に株元に化成肥料を撒いてください。

エニシダはアルカリ性の土壌を好み、中性でもいいです。日本は放置していると土が弱酸性土壌になるので、定期的に苦土石灰をやって中和するといいです。
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植え付け・植えかえ

時期

春(3月〜6月)に植え付け・植え替えをします。鉢植えの場合は2年か3年は植え替えをしましょう。

用土

水はけの良い土を好みます。また、弱アルカリ性土壌を好みます。無理に弱酸性でなくて中性なら問題ありません。

一般的な培養土か、培養土に1割ほど軽石を入れて水はけを良くしたものを使います。自作する場合は赤玉土7腐葉土3を混ぜたものを使います。

庭植えする場合は苦土石灰で中和してから、元の庭土に3割ほど腐葉土か堆肥を入れ、水はけが悪い場合は軽石や砂を入れて水はけを良くしてから植えてください。

鉢植えの植え替えの手順は?

根を崩さず、古い土を落とし腐った根を取り、市販の花と野菜の土で植え替えをします。根が傷つくと根付かないので絶対に根を切らないでください。土もいじらないでください。(根をいじらなくても)植え替えはストレスになるので、枝を切り詰めて負担を減らしてください。

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。
弱アルカリ性を好むので、市販の土に苦土石灰を一つまみ入れておくといいですが、市販の土は中性に調整してあるので、入れなくてもいいです。

庭植え(地植え)の手順は?

庭植えの場合は、根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴を掘って、苦土石灰をまいて中和させておく。中和反応は1週間〜10日ほどかかるので、反応が終わったら、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割か4割混ぜて、用土とします。

植え付けのダメージを軽減するためにエニシダの地上部を三分の一ほどサバいてから植えます。苗についた土は落とさず、根も切らず、いじらないようにする。根を傷つけると生育不良を起こします。

穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。
●エニシダは連作障害を起こすので、過去にエニシダやマメ科植物を植えた場所には植えないようにします。

管理場所・日当たり

エニシダは日当たりを好み、夏の暑さにも強い。日当たりの悪いところで管理すると開花が鈍くなるので、日当たりで管理しましょう。

越冬・冬の管理は?

耐寒温度がマイナス10度とかマイナス5度くらいで、寒さには強い。南関東以西であれば寒さには問題ない。ただし雪が積もって枝が折れることはあるので、積雪が多い地域ならば防雪対策は必要。
●耐寒温度は品種にもよる。

剪定

放置していると大きく育つので、開花が終わったら、全体を半分くらいに刈り込んでおきます。結実して成熟すると種子が破裂して遠くに飛んでいき、そこで発芽して増えていくため、成熟する前に刈り込んで種子が飛ばないようにしましょう。

病気・害虫

病気害虫はほとんど見れない。

特徴・由来・伝承

エニシダ属・ギンヨウエニシダ属・ヒトツバエニシダ属・レタマ属をまとめて「エニシダ節」を構成していて、その一つのヒトツバエニシダ属「Genisita」の英語読み「ジェニスタ」がナマって「エニシダ」になったと言われていますが、はっきりしたことは分かっていません。ただ、羊歯(しだ)の仲間ではありません。

西洋では枝から「ホウキ」を作ったそうです。魔女がまたがっているあの「空飛ぶホウキ」はエニシダの枝で出来ています。
エニシダは乾燥に強くなるように葉っぱが小さくなっており、また茎でも光合成できるようになっています。
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