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月下美人(ゲッカビジン)の育て方

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月下美人
目次
月下美人(ゲッカビジン)とは?
特徴・由来・伝承
水やり
肥料
植え付け・植えかえ・種蒔き
管理場所・日当たり
剪定
病気・害虫
関連記事
学名などの基礎データ
月下美人の開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
月下美人
科名
サボテン科
属名
クジャクサボテン属
学名
Epiphyllum oxypetalum
別名
ゲッカビジン
耐寒
5度〜8度
水やり
乾かし気味に
場所
外の半日蔭
難易度
上級者向け
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月下美人(ゲッカビジン)とは?

月下美人:月下美人(ゲッカビジン)とは?
月下美人(ゲッカビジン)はサボテン科の植物で、熱心なガーデニング愛好者の間で珍奇栽培植物として人気。1メートル以上成長すると花芽が形成され、夜に咲き始めて朝方までにはしぼんでしまうその儚さと名前のインパクトから、音楽の題材になったり、漫画の題材になったりしますね。

店先ではほとんど売っていません。ちなみに店先で売られている小さな鉢から開花するまで育てるには2年か3年かかります。育てるには覚悟と愛が必要です。好きな人は大好きな花ですね。

花は、夜に咲き始め翌朝までの一晩でしぼみ、小さな株は一年に一回しか咲きません。しかも気温・栄養・日光が「適した状態」じゃないとその一回も開花しません。1回花が咲いた後は株が弱りますが、その時期にしっかりと日にあて、肥料を与えてやると回復してもう一度咲きます。
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特徴・由来・伝承

コウモリが受粉させる

ゲッカビジンの花は非常に大きく、茎がしっかりとしています。これは原産地のメキシコ熱帯雨林のコウモリがゲッカビジンの花粉を運ぶ役割をするためです。咲いている間に他家受粉(別のゲッカビジンの花粉が運ばれて受粉すること)がなければ、花はしぼみやがて腐ってしまいます。

かつてはクローンだけだった

かつて日本で普及しえ煎るゲッカビジンはメキシコから持ち帰った1つの株から挿し木と株分けで増えたクローン体だったために、受粉しても実りませんでした。最近では複数のゲッカビジンのクローン体が出回っているので受粉させれば実りやすくなっています。

ちなみに輸入業者が「食用月下美人」と称しているものは日本では流通していないクローン体を輸入したものです。

雑記

よく植物園で「月下美人」展をしています。本来は夜咲く植物なのですが、昼に咲いています。これはつぼみが膨らんだときに電灯で昼夜逆転するように処理しているためです。

夜の女王(クイーンオブナイト)は4~5稜、大輪柱が7~8稜です。稜とは茎の形のこと。例えば4稜とは茎が四角形になっているということ。四角形といっても正方形や長方形ではなく、不等辺で不等角です。

育て方のまとめ

●開花するまで時間がかかる。開花期間はたいてい夜から咲いて一日のみ。育てるにはスキルと忍耐と愛が必要。
●開花する前にあまり水や肥料をあげると花が育たたない場合もあり、開花時期は肥料を控え、少し乾かし気味にするほうが良い。
●開花するには株が1m以上必要。
●寒さに弱く、温度管理が必須。
●比較的水を好む多肉植物ですが水のやりすぎに注意。
●森林性サボテンで夏に成長し、冬は休眠します。冬は水やりも肥料もほとんどなし。
●環境の変化に弱いので特に屋内から外へ移動させる際は直射日光や温度に徐々に慣れるようにさせる。

水やり

サボテンの仲間ではありますが。自生地はメキシコの森林であり、クジャクサボテンドラゴンフルーツなどと共に「森林性サボテン」と呼ばれます。砂漠や乾燥地帯で育つ植物ではないので、サボテンといっても水は必要とします。土が乾いていたら水をしっかりとやります。しっかりというのは、鉢底から水が染み出すくらいにって意味です。

すいません。ややこしい書き方をしましたが、つまりは「土が渇いたら水やり」です。サボテン・多肉植物の水やり頻度じゃなくて、通常の植物に近いんだってことです。通常の植物よりは多少、控えめなんですけどね。

受け皿に溜まった水を放置すると根が腐ってきますので、捨ててください。

水やりの注意事項

●水のやりすぎ、肥料(特に窒素分の多い肥料)のやりすぎ、つまり多湿と多肥料が起こると生殖機能が低下し花が咲かなくなり、株自体は大きくなります。それ以上の過湿、多肥状態になると根腐れをおこしますので水やり、肥料は控えめにしましょう。
●水が多いと月下美人は開花しづらくなります。水を切らせたほうが危機感を感じて開花しやすいとされるが、株が充実すれば開花するので、とりあえず大きくなるまでは充実させる方を優先しましょう。
●具体的に何日に1回という風に書くことが出来ません。それは環境によって水やりの頻度が全く違うためです。まずは植え込み材料を触ってみて、徐々に感覚を掴んでいってください。

春と秋の水やり

春から秋にかけては土の表面が少し乾いてから、1日か2日ほど空けてから水やりを適度にすると良いでしょう。 水をやるときは鉢底から水が出るくらいにしっかりとやります。

夏の水やり

夏暑いほど」生育が盛んになります。夏の暑い間は土が乾いたら水はたっぷりとあげましょう。つまり夏の間に限っては普通の植物と同じ水やりでかまいません。

冬の水やり

冬は10度以下で休眠します。10月以降、冬のために徐々に水を控えていきます。休眠中は月二回程度の水やりにしていきます。その後気温の上昇と共に、水やりの頻度を増やしてやります。

肥料

肥料は生育期(4月から10月)には薄い液肥を10日に1回か二週間に1回与えます。出来ればリン酸の多い肥料をあげると花が咲くやすくなり大きな花が咲きます。
生育期は肥料をたくさんほしがるので切らさないようにして冬は一切肥料は与えないようにしましょう。
●窒素の多い肥料をやると葉っぱが茂るばかりで花が咲かない。リンの入った液体肥料をやるといいです。
●11月以降は4月まで肥料をやらない。

植え付け・植えかえ・種蒔き

春から秋は戸外、冬は室内で育てるものなので、鉢植えで育てます。
詳しくは月下美人の植え替えと挿し木をご覧ください。

管理場所・日当たり

春から秋の管理場所

日光を好み、日光にしっかりとあたっていないと開花しません。しかし「森林性サボテン」で、砂漠の中で育つサボテンではなく、ガンガンと強い日光を浴びるのは駄目。春から秋は戸外の半日陰で管理します。夏は半日陰であっても葉焼けするので、夏は明るい日陰に移動させます。
●多少、葉っぱが黄色くなるくらいに強い日光を当てた方がいいです。
●半日陰にはイラストのように二種類あります。月下美人の場合は、木漏れ日の当たる場所が適しています。
●適した木漏れ日の場所がないならば、寒冷紗やヨシズで半日陰を作ってあげます。

越冬

冬ももちろん日当たりで
冬は室内に取り込んで明るい場所で管理します。 もちろん日に当ててください。生育は鈍いですが、ちゃんと活動しています。日光に当てないと枯れてしまいます。

冬は屋内で育て室内温度に気をつけましょう
基本は熱帯、亜熱帯性でそだつ植物であるので温度管理が必要です。冬は必ず屋内で育てましょう。屋内では耐寒温度8度から10度を目安に温度の管理をしましょう。 冬も8度以上欲しいので、人が生活している場所で管理しましょう。ただし冷暖房の風が当たらない場所で管理してください。直撃さえしなければいいです。

越冬の注意事項

●強い株に育てるには冬の休眠も必要です。なるべく暖かくしすぎないようにしましょう。この場合の「暖かすぎ」ってのは室温20度以上とか。
●5度以下にならないようにします。人が昼間に生活していて暖房がかかっている場所は夜中になっても5度以下にはなりません。ただし窓の近くは氷点下になることがありますので、夜中は窓から離します。
●2度以下で枯れるとも。枯れないためには2度。弱らないためには5度以上。開花させるためには8度から10度以下にならないようにする。
●水を控えることで、月下美人の「水分」が減り、体液が濃くなり、寒さに強くなります。水を控えると2度まで耐寒温度が下がります。
●冬の間も10度以上を保つと、冬でも生育して、夏に開花しやすくなります。

剪定

株の根元からヒコバエというかシュートというのか、勢いの良い枝が伸びてきます。他の茎と違って普通の棒状の茎です。この茎はそのまま伸びても花がなかなか咲きませんし、株の栄養が分散してしまいます。シュートは地際から切るのではなく、何センチか残して切り戻します。

花が咲いた株は9月から10月に邪魔な枝を剪定します。花が咲いていない株はできるだけ剪定せず、成長させましょう。月下美人は株が大きいほど開花しやすいからです。

病気・害虫

ハダニアブラムシカイガラムシなどが発生することがあります。乾燥管理するので、発生しやすいです。発生したら早めに薬剤で駆除しましょう。
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