アマドコロの育て方
目次
アマドコロとは?水やり肥料(春と秋)植え付け・植えかえ管理場所・日当たり病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- アマドコロ
- 科名
- ユリ科
- 属名
- アマドコロ属
- 学名
- Polygonatum odoratum
- 別名
- 甘野老・萎蕤・玉竹・狐ノ提灯・提灯花
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日蔭
- 難易度
- 初心者向け
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アマドコロとは?
アマドコロは
キジカクシ科(
ユリ科に分類されることも)
ナルコユリ属の落葉性
多年草。春に
スズランにも似た白い花を2個づつ開花する。斑入り品種もある。日本の山に自生する植物なので、地植えにすると手がかからず、毎年増えていきます。冬の間は地上部が枯れて休眠します。見た目が似ていて同属のナルコユリとほとんど区別が付きません(同属ですしね)。育て方はナルコユリと同じです。
ナルコユリに似ていますが、アマドコロの茎は多角形で角ばっているのに対して、ナルコユリはほとんど円柱と違いはありますので、見分けることは出来ます。
若い芽・根は食べられるが果実は有毒。
草丈30cmから80cm
特徴・由来・伝承
日本に自生する植物。
ナルコユリに葉っぱが似ている。茎が角ばっている(…ものの本には稜があると書かれています)。管理人はそんなの見たこと無いですが、たまに斑入りのアマドコロをナルコランとして販売していることがあるらしいです。
茎や根に甘みがあって、滋養強壮の効果がある薬草とされていますが、民間療法的な意味合い。乾燥させたものは「萎蕤(イズイ)」とか「玉竹(ギョクチク)」と呼ばれる。根が山芋の一種「野老(トコロ)」に似ていて、野老が苦いのに対して甘みがあるので「アマドコロ」と呼ばれる。
栽培のまとめ
●アマドコロはキジカクシ科の
宿根草。
●若い芽と根(塊茎)は食べられるが、果実は毒。
●乾燥に強いので水のやり過ぎに注意。
●庭植えなら
肥料はなくてもいい。鉢植えなら少量の肥料を。
●植え替え・植え付けは生育が止まっている3月か10月あたり。
●春は日当たりがよいが、夏は直射日光で葉っぱが汚くなる。年間を通して
半日陰になるところが好ましい。
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水やり
庭植えの水やり
アマドコロは乾燥に強く、地植え(庭植え)にした場合は、植え付け直後に水をしっかりとやったら、日照りや極端な乾燥が無ければ、降雨だけで十分です。水をやる必要はありません。ただし春の生育時期に水が不足すると生育不良を起こすので、地植えでも様子を見て
水やりをするといいです。
鉢植えの水やり
地面が乾いたら水をタップリとやってください。鉢の底から水が染み出すくらいにしっかりとやります。アマドコロは乾燥に強く、水やりが多いと
根腐れしますので、必ず「土が乾いてから」水をやるようにします。水やりをする前に土に指で触ってみて確かめてから水をやるようにします。
●冬は地上部が枯れるが、水やりは継続する。土が乾いてから数日経って水をやる。
肥料(春と秋)
庭植えの肥料
用土に十分な有機物(=
腐葉土や
堆肥)が含まれていたら、肥料はほとんど必要なく、なくても問題なく生育する。肥料は、開花後の春と休眠前の秋に緩効性固形肥料(
油かすなど)を与えてください。
●庭植えの場合は肥料はほとんど不要。
鉢植えの肥料
鉢植えは土中の栄養分が流れ出やすいので庭植えより多少肥料が必要になります。3月・6月・9月に緩効性固形肥料を少量まきます。もしくは春から秋の生育時期に週に一回か10日に一回のペースで薄い液体肥料をやります。
●春の肥料は開花で消費した栄養を補填するもの。秋はそれまで消費した栄養の補填。
植え付け・植えかえ
時期・頻度
植え替え・植え付けは活動していない時期に行うとダメージが少なくて済みます。春なら成長を始める前の3月。秋なら成長が止まって休眠した11月あたり。鉢の土を落とさず、根を崩さないで植え替えるのであれば他の季節でも可能です。
鉢植えは
根詰まりする前に植え替えをします。一年に一回か、2年に一回植え替えをしましょう。
●適した時期(春と秋)ならば株分けも可能。
用土
市販の土で植えつけてもOKですが、
水はけのよい土を好みます。
赤玉土7腐葉土3を混ぜたもので植え付けをします。市販の土で植えつけた場合は、水やりを控えるなどして調節してください。
●
水捌けの良い配合例…赤玉土4:腐葉土2:
軽石砂か川砂4…この配合なら根腐れは避けられる。
庭植えへの植えつけ手順
深さ20cm直径20cmの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割ほど追加してよく混ぜて用土とする。肥料は足さない。穴に半分の用土を戻して、高さを調節しつつ、株の様子を見て根を寝かせるように置く。根の上には5cmほど土がかぶさるくらいで十分です。用土を隙間に入れていく。最後に水をタップリとやって完成です。
●頑健で毎年増えていきますので、これといったことはしなくても大丈夫です。ただし4年か5年ほど経つと、株が密生して
病気になりやすくなるので、掘り返して株分けして離して植え直しましょう。
●もっと深く広く掘り返して、耕すことで根が広がりやすくなり、株は大きくなりやすい(深澤30cm直径30cmとか)。アマドコロは多少土の硬いところでも根を張るが、やっぱり土が柔らかい方が生育が良いです。
鉢植えのへの植え付け
古い鉢から株を取り出して、古い土を3分の1ほど落とします。新しい鉢の底の穴を網で塞いで、その上に軽石を2センチから3センチほど入れます。その上に用土を入れ、株を入れて隙間に用土を入れます。鉢を揺らすと隙間ができるのでそこに用土を詰めて行って、隙間ができなくなったら、最後に水をやって完成です。
●鉢が小さいと株は大きくならず、また草丈は低めで葉っぱも小さめになりがち。葉っぱが小さい方がかわいいので意図的にやってもいい。
●春と秋の適期ならば、植え替えのときに株分けも可能。
●春と秋の適した時期以外に植え替えをするならば、土は落とさないで根を崩さないで植え替えをする。その場合はひとまわり大きな鉢に植え替える。
管理場所・日当たり
春から秋の管理場所
基本的にアマドコロは頑健。自生する場所は林の中の木の根元などです。
直射日光の当たらない場所が適しています。日当たりよりは半日陰や明るい戸外の日陰がアマドコロには向いています。ただし春(3月から5月)はしっかりと日光に当てた方が生育がよいです。鉢植えなら春は日当たりに移動させましょう。
●夏の直射日光には
葉焼けして葉が汚くなるが、それで即枯れるということもないので、汚くなっていいなら気にしないでもいい。遮光した方がいいです。
●水はけの良いやや乾燥気味の場所を好みますが、少々のことは気にせず繁殖します。
越冬
冬は寒さで地上部が枯れます。冬に寒さに当たって休眠すると春以降によく生育するので寒さにはしっかりと当てます。地上部が枯れているので日当たりに置く必要はないです。
病害虫
コウモリガ
株元の茎にコウモリガの幼虫(=芋虫)が入り込んで食害する。
サビ病
サビのような粉が出る病気。風通しが悪いと発生する。
ハダニ
小さなダニで葉っぱの裏から汁を吸う。葉っぱに水をかけると発生を予防できる。
アブラムシ
新芽の汁を吸う小さな虫。発生したら薬剤を散布して駆除する。
カイガラムシ
動かない白い虫で、汁を吸っている。放置すると枯れることもある。ブラシなどで削ぎ落とし、薬剤を散布する。
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