鈴蘭(スズラン)の育て方…鉢の植え替え時期は?土はどうする?

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スズランの基礎データ
スズラン
科名キジカクシ科
属名スズラン属
学名Convallaria majalis
別名君影草・谷間の姫百合・ドイツスズラン
水やり水控え目
場所外の半日蔭
難易度中級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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鈴蘭(スズラン)とは?

鈴蘭(スズラン)はキジカクシ科スズラン属の多年草。暑さには弱いですが、北海道でも育つほど寒さに強く、頑健。土も特に選びません。地下茎で横に広がり、こぼれダネでも広がる繁殖力旺盛な植物で、弱い植物が近くにあると駆逐することもあります。

4月〜5月に開花し、6月に赤い実をつけます。秋になって葉を枯らし、春になったらまた葉を出します。植えっぱなしで毎年、開花してくれます。
草丈20cm
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参考:種まきについてまとめ…開花まで数年かかります(スズラン)

ほぼ、鈴蘭=ドイツスズラン

日本で観賞用として栽培されるのは日本古来の鈴蘭(スズラン)ではなく「ドイツスズラン」です。このページではドイツスズランを扱っています。鈴蘭にはドイツスズラン・日本自生のニホンスズランの他に、モモイロスズラン・八重咲きスズラン・葉っぱが斑入りの縞斑スズランなどがあります。
●市販されているスズランはほぼドイツスズラン。ニホンスズランの場合は珍しいので「ニホンスズラン」と注意書きがあるはずです。何もなければ「ドイツスズラン」です。
●ニホンスズランは暑さに弱く、山野草扱いで、あまり流通していません。

5月に鈴蘭を贈ると幸せに

1561年5月1日にフランスのシャルル9世が女官から鈴蘭の花束を貰ったことから、5月1日にスズランをプレゼントしてもらうと幸せな結婚が出来るとか、5月にスズランを幸せを祈ってプレゼントする習慣がフランスやイギリスにあります。しかし、日本では5月にはスズランが出回らないので、これにちなむとなかなか骨を折ることになります。

毒があります

鈴蘭は根だけでなく、葉・茎・実・花粉にも毒があります。かわいいからといって食卓に飾ると、花粉の毒でお腹を壊してしまいます。花を生けたコップの水を幼児が誤飲死する事故もありました。鈴蘭を触ったら必ず、手を洗いましょう。手を洗えば流されて無害になります。

また、植え替え、剪定種子の採取、種まきなどの作業をするときは必ずゴム手袋をしてください。
ゴム手袋
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植え付け・植えかえ

どこに植えたか分かるように

庭植えする場合は何処に鈴蘭を植えたかハッキリと分かるようにしておきます。鈴蘭は毒があり、ギョウジャニンニクと似ています。間違えて食べて死亡したケースが何件もあり、危険です。

適した時期は?

庭植えの植え付けは落葉後の11月〜3月です。芽が動き始める前に植え付けをします。庭植えの場合でも3年から5年に一回は11月〜3月に掘り上げて、株分けをして植え直しをするといいです。

鉢植えも落葉後の10月〜11月に植え付けます。2年に一回、株分けをして植え替えましょう。株分けをしないでいると、鉢の外側に花が咲くようになります。株分けして真ん中で咲くように植えてください。

また、開花株の鉢を春に購入した場合は、すでに根詰まり寸前なので開花後の5月あたりにひとまわり大きな鉢に植え替えると、その後の生育がよくなり、来年も開花しやすくなります。

用土はなにがいい?

鈴蘭は多湿が苦手で、水はけの良い土を好みます。赤玉土腐葉土鹿沼土2を混ぜたものを利用します。もしくは市販の花と土の培養土で植え付けをします。

庭植えで水はけが悪い場合は、軽石や川砂を入れて水はけをよくするか、高植えにして植えるといいです。

春(5月6月)の鉢の植え替え

スズラン:春(5月6月)の鉢の植え替え
開花は4月5月。その花が終わってから植え替えをします。5月6月に植え替えるときは株にダメージを与えないように、根鉢は崩さず、地上部の葉っぱも落としません。

鉢の底に土が流れ出ないように網を敷いて、その上に2センチか3センチほど軽石を入れます。その上に用土を入れ、苗を入れて、苗と鉢の間に土を入れます。鉢を揺さぶったり軽く叩くと、振動で隙間ができますので、隙間に土を入れていき、隙間ができなくなったら完成です。最後に水をやって、鉢底から水が出るのを確認してください。
特に開花したものを購入した初めての年は必ず植え替えをします。そうでないと秋までに次の花芽ができず来年開花しないことがあります。

秋(10月11月)の鉢の植え替え

スズラン:秋(10月11月)の鉢の植え替え
鈴蘭が夏を無事に超えたら、これから伸びる時期なので植え替えをします。植え替え時期は花芽が形成されて以降になる10月11月に行います。スズランは横に地下茎を伸ばして生育して、花を咲かせます。よって夏越しした株を鉢にそのまま植えていると横に広がれず、確実に「窮屈」になります。掘り出して、花がつく「花芽」がついた株に分けて、新しい鉢に植え替えます。

鉢底の穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れ、その上に用土を入れ、地下茎が3cm〜5cmになるように植え、最後にしっかりと水をやります。

秋は花芽で分けて植え替えます。花芽というのはふっくらとした芽のことです。今回は春とは違って、完全に花芽が土に埋まるようにして植えます。

庭植え(11月〜3月)

ギョウジャニンニクと間違えて食べて死ぬ人がいます。庭植えにする場合は、誤食を避けるためにスズランをギョウジャニンニクの近くには植えないようにします。詳細は以下のページを参考にしてください。

11月〜3月に植え付けます。

庭植えする場合は、深さ20cmを掘り返し、掘り出した土に腐葉土か堆肥を元の土に対して2割〜3割ほど追加して、元肥として化成肥料を規定量入れて用土とします。1週間寝かせて、土を馴染ませてから植えるといいです。

穴に土を半分戻して、苗を植え付けます。地下茎を植えるのであれば深さ5cm。苗を植えるのであれば、苗の地表と地面が同じになるように植えます。株間は20cmほど空けますが、地下茎で伸びるのでもっと開けてもいずれは埋まります。

種まき

種子から増やすこともできますが、一般的ではありません。株分けが一般的です。詳細は以下のページを参考にしてください。

管理場所・日当たり

鈴蘭は基本的に山奥の涼しい場所で、木漏れ日の中で育つような植物です。日陰では育ちませんが、あまりに日当たりがいいと乾燥で枯れてしまいます。そこで何かの植物…庭樹の根本の木漏れ日が当たる場所に植えます。もしくは午前中だけ日が当たるような建物の東側などで管理します。

鉢植えにして季節ごとに移動させます。

鈴蘭は日光を嫌うのではなくて、夏の直射日光が苦手なだけです。秋から春まではできるだけ日に当ててください。日光が少ないと葉っぱばかり出て花が出ません。特に冬は戸外に出してしっかりと寒さと日に当ててください。耐寒温度はマイナス10度でかなり寒さに強いです。冬は防寒の必要はないです。

水やり

庭植えの水やり

土が乾いていたら、水をタップリとやってください。庭植えにした場合は真夏などの蒸発の激しい時期を除いて、水やりをする必要はありません。降雨だけで充分です。

鉢植えの水やり

土が乾いてから水をやります。春から夏は土が乾いてから。冬は休眠しているので土が乾いてから数日経って水をやる程度にします。完全に乾燥させると枯れますので、水やりを忘れないようにしましょう。
参考:水やりのコツ水やり三年…水やりは難しい。(初心者向き)

肥料

花が終わってから夏になるまでの間、液体肥料を週に1回やる大きくなります。花が終わった後の5月6月と、花芽が形成される9月10月にはリンの多いもの…化成肥料を施すと花がつきやすいです。この時期に肥料が不足すると花が少なくなったり、全く開花しないことがあります。
液体肥料
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化成肥料
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剪定・花ガラ摘み

花がしぼんだから花を摘んでください。放置していると6月に実がなり、種子をつけると株が弱るので、花は摘んだ方がいいです。実は赤くて綺麗なので観賞してもいいですが、種から爆発的に増えるので増えすぎないように落ちる前に刈った方がいいでしょう。

冬に枯れ込んだら、地上部は刈り取ってしまいます。枯れるまでは日光にしっかりと当てて、株を太らせてください。

病気・害虫

害虫はほとんど発生しません。環境が合うと、広がりすぎて困ることがあるくらいです。
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