ヒョウタンの育て方
目次
ヒョウタンとは?水やり栽培環境・日当たり種まき苗の植え付け栽培スケジュール病気・害虫最後に関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ヒョウタン
- 科名
- ウリ科
- 属名
- ユウガオ属
- 学名
- Lagenaria siceraria var. gourda
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 中級者向け
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ヒョウタンとは?
ヒョウタンは
ウリ科の
一年草。元々は食用としてアフリカから世界中に伝播したと思われる非常に古くから人類と関わって来た栽培植物。ところが、ヒョウタンには毒が含まれていて食すると嘔吐するなどの症状が出て、弱っている人だと死んでしまうことも。この毒性のあるヒョウタンの中から毒性の少ないものを選抜し掛け合わせてインドで出来たのが「
ユウガオ」と言われています。ユウガオは巻寿司に入っていたり、オデンの昆布を撒いているあのカンピョウの材料です。
ウリ科植物でネットや棚に絡まるので
グリーンカーテンに適しているかと思ったら、葉っぱが汚い。黄色く変色して黒い斑点が出て、見た目に暑い。影は濃いのはいいですが、ヒョウタンがぶら下がって邪魔だし、
台風・強風でガラスに当たって割れるかもしれないので、グリーンカーテンは止めておきましょう。一般的には棚作りにして日陰を作ります。
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水やり
土が乾いていたら水をやります。ヒョウタンは葉っぱが大きくたくさんあるので蒸散が激しく、庭植えにしても水切れが起きますので、土が乾いていたら水をやってください。春なら様子を見つつ水をやり、夏は晴れている限りは毎日水をやります。必要なら朝と夕方の2回しっかりと水をやります。
鉢植えの場合は春は毎日、夏は朝と夕方の二回、しっかりと鉢底から水がしみ出す位にやってください。受け皿をしている場合は、水が溜まっていたら捨ててください。
栽培環境・日当たり
風通しの良い日当たりで管理します。日当たりが良すぎると葉っぱがしおれることがありますが、水をやれば元に戻ります。
種まき
発芽温度は25度〜30度とかなり高温。前もって一晩水につけ、皮に傷をつけておくと発芽しやすいです。5月〜6月にポットに一般的な
培養土を入れ、
種子をまき、1cmほど土をかぶせてあとは日陰で乾燥し切らないように管理していると発芽します。葉っぱが4枚〜5枚になったら、庭植え・鉢植えにします。
苗の植え付け
時期
植え付け適期は4月下旬。ヒョウタンは霜に当たると枯れるので、寒の戻りが無くなってから植えるようにします。地域によっては5月にずれ込みます。一般的には必要なだけ
ホームセンターなどで苗を買います。
用土
一般的な培養土か自作する場合は
赤玉土6
腐葉土4に化成
肥料を混ぜたものを使います。庭植えの場合は庭土に腐葉土か
堆肥を混ぜたものを使いましょう。
鉢植えの手順
一旦植え付けてしまうと、旺盛に伸びます。庭植えが好ましいですが、鉢でも可。ただし横長
プランターに三つ植えると夏には水切れ・肥料切れが起きやすくなるので、鉢にする場合は出来るだけ大きな鉢(直径30cmの
10号鉢…もっと大きいものがあるならそれで)に苗を一個だけ植えます。
庭植えの手順
旺盛に繁茂するので庭植えが基本。植え付けの二週間前に庭土を30cm〜50cm掘り返して、
苦土石灰を混ぜて中和させます。一週間ほどで反応が終わるので、一週間後に庭土に腐葉土か堆肥を2割〜3割ほど追加して、化成肥料を規定量入れます。よく混ぜて一週間寝かせると土が馴染むので、一週間後に植え付けます。株同士は90cmかそれ以上空けて植え付けます。
棚を組む!
棚じゃなくて「フェンス」でもいいですが、ヒョウタンはツル植物なので何かに絡ませる必要があります。最近は棚のセット支柱もあり、簡単に庭で組めます。
棚を組んだら、紐でくくってツルを誘引します。まめに誘引しないとあさっての方向に伸びて、無理に誘引して折れることがあります。柔らかいうちに誘引しましょう。
もしくはネットを張って絡ませますが、ヒョウタンが大きいので、ネットが切れたり、台風のときに問題が発生するので前もって収穫するなどの対応が棚より必須になります。
栽培スケジュール
誘引(5月〜7月)
棚に誘引したら、棚の平らなところに達していない部分の脇芽は早めに刈ってしまいます。伸ばすと面倒になります。棚まで親ヅルが伸びたら、親ヅルの先(成長点)を切って
摘芯します。摘芯することで、その下から脇芽(子ヅル)が伸びてきます。この子ヅルを伸ばして棚に広げていきます。
追肥(4月〜8月)
庭植えでも鉢植えでも追肥が必要になります。春から夏に掛けて生育する時期は、1週間に一回、液肥をやるか、一カ月に一回固形肥料をやります。肥料をやっても葉っぱが黄色く変色する場合は土にマグネシウムが不足しています。苦土石灰を少しあげてください。
人工授粉(5月〜8月)
夕方になると開花します。ヒョウタンには雄花と雌花があり、夜に虫が授粉してくれるといいのですが、しない場合は人工授粉する必要があります。雄花を取って、花粉を雌花に擦り付ければいいです。
収穫とひょうたん作り
小さなタイプなら、開花して1ヶ月か1ヶ月半で収穫、大型の瓢箪は2ヶ月ほどで収穫します。熟すと皮が固くなり、叩くと乾いた音がしますので目安にしてください。収穫したヒョウタンの細い「口」の部分に穴を空けて、水につけて内部を腐らせて、内部を針金などでかき出して、乾燥させると完成です。
腐らせるのですっごい臭いです。都市部・マンションなどでは近所トラブルの元なのでしない方がいいです。
病気・害虫
ウドンコ病が発生します。
ベト病、炭素病、ツル割れ病、ツル枯れ病が発生します。多くは風通しをよくすることで予防が出来ます。
アブラムシ・ウリキンウワバなどが発生します。
最後に
ちなみに「ひょうたん」という名前の苗字は、ヒョウタンを食べて死んだ先祖がいたことが由来になっているとか。これは先祖にこういう人がいたから食べない方がいいよという意味の苗字で、代々忌み嫌う植物のことを禁忌植物といいます。それだけ人間の生活に長く関わっている植物なんでしょうね。
ヒョウタンをグリーンカーテンにと思っていた人も多いと思います。以下のページにはグリーンカーテンの候補をまとめていますので、よろしければチェックしてみてください。
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