琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)の育て方…結実しない理由は?

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琉球オモチャウリの基礎データ

琉球オモチャウリ
科名
ウリ科
属名
オキナワスズメウリ属
学名
Bryonopsis laciniosa
別名
オキナワスズメウリ
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
琉球オモチャウリの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

琉球オモチャウリとは?

琉球オモチャウリ:琉球オモチャウリとは?
琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)はウリ科のツタを伸ばす一年草。「オキナワスズメウリ」が日本では正式な名前で、琉球オモチャウリは流通名…源氏名みたいなものですね。ホームセンターでよく出ていますが、まだ流通量は少ないみたいです。

スズメウリやカラスウリとは別属の別種。グリーンカーテンとして、最近人気が出つつあります。雌雄同株で一つの株に雄花と雌花が咲いて結実します。ウリ科でよく見かけるような花が咲き、ヘチマゴーヤの小さい版のような葉っぱが付きます。

別名ヤマゴーヤとあり、食べると苦い。ですが毒がありますので絶対食べないでください。実は2cmか3cmと小さめで有難い。緑から赤へと変わります。この実とツタが切花でも利用されます。

美しさは琉球オモチャウリが一番
琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)の実は最後は真っ赤になり、そこに入った白いストライプも綺麗。ウリボウ(イノシシの子供)のよう。カラスウリはオレンジ色。スズメウリは灰色。琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)が一番綺麗です。

育て方の簡単なまとめ

琉球オモチャウリ:育て方の簡単なまとめ
●鉢植え・プランターだと水切れしやすい。
●植えるのは四月の下旬以降、霜が降りなくなってから。
●リンを含んだ肥料をやらないと開花しない。開花しなければ実もならない。
●育てるのは簡単。
●実は食べられない。
●ネットを張り、絡ませる。

管理場所・日当たり

琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)は非常に暑さに強いです。夏の直射日光にも負けません。他の植物があまりの暑さで元気がなくなる時期でも生き生きとしています。さすが南国生まれ。必ず日当たりで管理しましょう。
●株元に日が差しすぎて乾燥気味になると枯れたり、開花しなくなることがあるので、株元を影にするか水やりを増やす。


関東なら北部でも育てられます。関東以西はOK。北海度は気温の関係で無理っぽい。東北は微妙。

植え付け・植えかえ・種蒔き

ホームセンターに出ているのは苗ですが、種子からでも簡単に育てられます。種子は去年の実から取り出したもので、近所で琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)を育てている家があったら、お願いしましょう。琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)は一本の苗で、かなりの量の実が取れます。

種子から育苗

①秋になり、赤い実を放置していると、スカスカに乾いてきます。中を開けると変な形の種子が10個あります。これを取り出し、綺麗に洗って、陰干しして保存しておきます。緑のうちに収穫すると種子が熟していないことがあるので、熟してから収穫しましょう。もしくは緑で収穫して暖かいところで管理していると赤く熟してきます。

②気温が20度以上になったら(3月下旬から4月)、鉢に用土を撒いて土を5mm被せて水をやります。乾燥しないように管理していると発芽します。発芽まで10日〜2週間くらい掛かりますが、水が切れないようにしてください。

③芽が出て、葉っぱが4枚以上になったら、植え替えるなりして、育てます。
●種子は良く水で洗ってください。琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)の果実には発芽抑制物質が含まれていて、洗い落とすことで発芽しやすくなります。
発芽率があまりよくない場合は水を張って浮かぶ種子は中身がなくて発芽しない(しにくい)ので、これはまかない。あと、種子の先を2mmほど切る…もしくはやすりで削ると発芽しやすくなる。
●濡らしたキッチンペーパーに種子を乗せて、乾燥しないように管理して、発芽してから土に入れるといい。

用土

用土は花と野菜の培養土。自作する場合は赤玉土腐葉土4の一般的な配合。

鉢植え

苗は4月中旬以降に出回ります。苗は霜に当たると枯れるので、霜が降りることが無くなってから…5月以降に植えましょう。意外と4月でも寒の戻りで霜が降りることがあります。

鉢底の穴を網で塞いで、その上に軽石を2cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れ、最後に水をやって完成です。
●種まき・植え付けが遅いと実がなっても赤くなりにくい。

庭植え

琉球オモチャウリ:庭植え
植え付けの2週間前に庭の土を深さ20cm直径30cmを掘り返して、苦土石灰を混ぜて中和させます。植え付けの1週間前に元の土に対して2割ほどの腐葉土か堆肥を入れ、そこに化成肥料を少量入れてよく混ぜて用土とします。

株間を30cmほど取って植え付け、最後に水をしっかりとやります。

ネットを張る

ツル性なのでネットを張るか、フェンスなどに絡ませます。琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)の株の下の方は花が咲かない。大体、株元から2mくらいから開花し始めます。カーテンにした場合、2階に到達して開花が始まるくらいの高さじゃないと咲かないです。

2mのネットを張って、2mに達したら摘芯して…ツルの先を切って…脇芽を出させ、徐々に上から密度を上げていきます。
●グリーンカーテンとしては葉っぱが小さいので、朝顔・ヘチマ・ゴーヤなどの中に混ぜるようにする。

結実しない理由と対処法

雌雄同株で同じ株に雄花と雌花が咲くのですが、。気温が高すぎると雄花が咲かなくなる。大体8月に入ると雄花が咲かなくなります。雄花がなければ受粉できず、雌花が咲いても受粉できずに落花する。

受粉してから実の肥大まで半月、赤くなるまで2ヶ月かかるので、7月に受粉できれば9月には赤い実が見られます。赤くなるのは寒さに当たって紅葉しているのではなく熟しているので、気温が下がるほどに赤くなりにくくなる。8月に入ると雄花が減り、涼しくなる9月に雄花が咲き始める。9月以降に受粉すると気温の低下で赤くなりにくい上に、赤くなる前に冬が来るため、赤い実が収穫しづらい。できれば7月〜8月上旬のうちに受粉してもらいたい。

また、琉球オモチャウリ(オキナワスズメウリ)は2m以上にならないと花が咲きづらいことを合わせると、赤い実をたくさん収穫するには、7月までに2m以上に成長させる必要があります。総合すると赤い実を収穫する近道は「できるだけ早く植える」ことです。霜が降りなくなる頃…4月下旬以降か5月に入ったらすぐに植えましょう。もちろん、日光・水・肥料が十分にあった状態で、です。

緑の果実の中の種子は発芽率が悪いのでできれば完熟させたいが、緑のときに収穫して暖かいところで管理して追熟させてから種子を取り出してもいいです。種子を水につけて沈んだものは発芽する可能性は高いので、沈んだものだけを乾かして、常温で春まで保存しておきましょう。
●取っておいた雄花での人工授粉はできない。
●実が黄色くしぼんでしまわなければ受粉はしている。
●しっかりと生育していれば緑の実で収穫しても赤くなるが、生育が悪いと赤くならないことがある。

水やり

鉢植えだと水切れ注意
土が乾いていたら水をやってください。春から夏に掛けて育てる植物で、生育旺盛な植物ですから、水が切れやすいです。気温の上昇とともに水やりの頻度を増やしてください。

庭植えでも水を
庭植えにしていても、乾燥する時期は水が切れます。水が切れやすい植物です。

肥料

開花・生育時期は週に一回液体肥料か、月に一回緩効性固形肥料をやってください。肥料の成分で「リン」が入っていないと花が咲きません。
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病害虫

ハダニが発生するが、基本的に頑健。

雑記

●カラスウリは多年草。むしろ雑草で邪魔。
●2m以上になってくると花が咲く。
●実が赤くなるのは8月下旬から9月。
●緑の実と赤い実が入ったツルを収穫して近所の人にあげると、喜ばれます。
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