アジアンタムの育て方

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アジアンタムの基礎データ

アジアンタム
科名
ワラビ科
属名
ホウライシダ属
学名
Adiantum raddiatum
別名
コバホウライシダ・カラクサホウライシダ
耐寒
7度
水やり
水を好む
場所
室内
難易度
上級者向け
アジアンタムの植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

アジアンタムとは?

アジアンタムはワラビ科ホウライシダ属(アジアンタム属)の熱帯アメリカ原産のシダ植物。長年愛される観葉植物ですが意外と難易度が高いです。観葉植物として長く愛されているアジアンタムですが、案外と枯らす人が多いのも事実です。見た目に反して育てるのは意外と難しいです。

枯れる原因は水切れと乾燥です。アジアンタムは湿度の高い環境を好み、非常に乾燥に弱く、水切れ、温風が当たった、室内の乾燥で、しおれます。しかも一度しおれるとその部分は復活不可能です。しおれた枝は根本から切ってください。
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水やり

アジアンタムはとにかく乾燥が苦手です。

春〜秋は水を切らさないようにしてください。土の表面が乾き切る前に、水をやってください。春〜秋は受け皿に水が多少溜まっている方が乾燥予防になります。もしくは腰水にして、鉢の下の4分の1くらいが絶えず水に浸かっている状態だと水切れを避けられます。ただ、水が長期間蒸発せずに残るようなら根腐れの原因となるので、様子を見て、定期的に水を捨てて、入れ替えてください。

葉水をしましょう

アジアンタムは春~秋に空気中の湿度が高いほど成長しやすい性質があり、乾燥すると葉っぱが傷みます。一般家庭の室内ではアジアンタムにとっては乾燥状態なので、年間を通して霧吹きで葉っぱに水をかけてあげましょう。霧吹きしないと高確率でチリチリになります。

水切れするとチリチリになって枯れますが、かといって土への水を頻繁にやりすぎると根腐れします。これをうまくクリアするのが葉水です。葉水というのは霧吹きで、葉っぱに水をかけることです。葉水と通常の土への水やりで湿度・水分補給のバランスを取ってください。このあたりのバランスは環境によってかなり違ってきますので、色々と試してちょうどいいところを探りましょう。
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受け皿の水について

よく受け皿の水を捨てるように書いてあるのですが、季節によります。夏は気温が高く蒸発が激しいので、多少受け皿に水が残ってるくらいの方がチリチリになりにくいです。春から夏に関してはチリチリになるリスクの方が根腐れのリスクより大きいので、受け皿の水はそのままでいいです。冬は受け皿に水が溜まっているようだと根腐れを起こします。

冬の水やり

冬は生育が止まっているので、土が乾いたら水をやる程度に(春〜秋に比べると)水やりを控え、受け皿の水も捨てた方がいいです。冬も乾燥を防ぐために、葉水を継続してください。

肥料

生育期(5月〜9月)に液体肥料を二週間に一回程度あげます。生育時期に肥料があるとよく生育してくれるんですが、肥料が濃いと根が傷みますので、説明書の2倍くらいに薄めにしておきましょう。

植えかえ

時期・頻度

5月〜7月の生育時期に植え替えをします。植え替えは2年に一回程度。根が詰まってくると葉っぱの色が薄くなり、新芽が出にくくなり、出ても変形しやすいです。鉢の底から根が出ていたら早めに植え替えをしましょう。

ちなみに葉っぱの色が薄くなるのは日光が不足してもなります。

用土

アジアンタムの植え替えの用土は市販の培養土で行います。自作する場合は赤玉土腐葉土4を混ぜたものを使います。もしくは培養土に川砂かパーライトを2割混ぜたものを使います。

室内管理で生活するところで栽培するのであれば、匂いのしない観葉植物の土を使うといいです。

素焼きの鉢は表面に小さな穴が空いていて、そこから水が出て行きます。それで水切れにやりやすく、アジアンタムがチリチリになりやすいです。できればプラスチック鉢・駄温鉢や釉薬が塗られている陶器などの通気性の悪いものを利用します。

鉢の大きさは現在のと同じ大きさか、ひとまわり大きなものに植え替えましょう。

鉢植えの植え替え

植え替えをするときは、鉢から取り出したら三分の一ほど土を落としてから新しい土で植え替えをしてください。黒い根は腐ってます。黒い根はできるだけ取り除いてください。白い根は健康ですので残します。

鉢の水が抜ける穴を鉢底ネットで塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れます。その上に用土と株を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやります。

管理場所

直射日光は危険

春~秋にかけては室内の明るい場所か、戸外の明るい日陰で管理します。

直射日光に当てていると、葉っぱがチリチリになって枯れてしまいます。 アジアンタムの適した環境は「弱い日光」「適した湿度」「適した空気循環」。

適した湿度ってのは加湿器をかけて湿度50%にして、加えて葉水をするような環境。もしくは風呂などの水場やその近くがいいです。

空気循環というのは、それなりに空気が滞留していて風がある状態。風が通る場所がよいです。でも、冷暖房は風が非常に乾燥しているのでダメ。

冷暖房の風に注意

室内の場合はクーラーや扇風機の風が直接、当たらないように気をつけましょう。直撃すると1日でチリチリになります。空気中の湿度が高い環境を好むので、どうにも湿度が低い場合は葉っぱに霧吹きで水をかけてやって湿度を保ちます。

日当たりはダメだけど完全な日陰もダメ

アジアンタムは森の湿度の高い木の根元に生える植物ではありますが、さすがに日光なしに育つということはないです。完全な日陰ではなく、室内でも窓のある明るい部屋。ただし、直射日光は当たらないようにします。

越冬…寒さに弱い

アジアンタムは生育温度(耐寒温度)が7度以上と寒さに弱いですが、人が生活する場所で管理してやれば充分越冬できます。冬は窓辺に置いて、カーテン越しの弱い光に当ててください。ただ、寒い時期は窓の近くは5度以下になるので、窓から離しましょう。
ちょっと寒さに当てると新芽が出やすい。寒さは冬の寒さというわけじゃなくて秋口の寒さでも新芽が出やすい。

窓辺が5度以下になるかどうかは、最高最低温度計で測るとわかります。他の植物の栽培でも利用するので、買っておいて損はないです。
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環境が変わると葉っぱが落ちる?

アジアンタムは環境に合わせて葉っぱを変えるということをします。病気ではなく、健康的な生理現象です。焦って動かさず、しばらく様子を見ましょう。

購入して家に置くと、環境が変わったと思って、その環境に合わせて葉っぱを変えることがあります。一時的に、葉っぱがチリチリとなりますが、マメにむしっていると、元通りになります。

旅行に行く前にお風呂に移動

アジアンタム:旅行に行く前にお風呂に移動
一週間くらい旅行に行くならば、不在の間に水切れを起こしますので、鉢に水をしっかりとやって、湯船に水を張って、風呂場にアジアンタムを置いて、湿度の高い状態を作っておけば大丈夫です。

冬は風呂場が寒くなりますので、この手法では寒さで枯れてしまいます。そこで、室内の暖かい場所でアジアンタムに水をやり、透明なビニール袋をかぶせて似たような環境を作ります。

ホームセンターには、ゆっくりと水を注いでくれる簡単な用具もあります。一番いいのは親戚や近所に管理をお願いすることですが、水やりの間隔って環境が変わると、変わりますし、「枯らしてはいけない」というストレスは強いので、自宅で対策した方がいいでしょうね。

地上部がほとんど枯れても、水をやっていると芽吹いてくることがあります。結構しぶといです。あきらめずに管理を継続しましょう。

チリチリになったら剪定

アジアンタム:チリチリになったら剪定
水切れすると画像のように葉っぱがチリチリになって、ほぼ黒い茎だけになってしまいます。チリチリになると復活は不能です。チリチリになったら、地際でバッサリと切ってしまいます。根まで枯れていなければまた、新芽が出てきます。

チリチリにならないようにするコツについては以下のページを参考にしてください。

病害虫

ダンゴムシ

ジメジメした環境だとダンゴムシナメクジが発生します。アジアンタムは湿度の高い環境で育てるので、どうしても見かけます。ダンゴムシは普段は腐食物しか食べないんですが、食べるものがなくなると、柔らかい新芽をダンゴムシが食べることがあります。そうなったら…そうなる前に薬剤で駆除しておきましょう。

ナメクジ

湿度の高い環境で栽培することになるので、ナメクジが発生します。葉っぱにヌラヌラとした虹色の歩いたあとがあったら、います。誘引駆除剤があるので散布してください。詳細は以下のページを参考に。

アブラムシ

アブラムシが発生して、芽にたかります。新芽が変形して、その後の生育も悪くなるので、早めに取り除いてください。

猫(ねこ)

猫が新芽を食べる。猫が新芽を食べるなら、犬猫の食べる草キャットグラス)を栽培して与えましょう。

葉の裏のブツブツは虫の卵じゃない

葉っぱのウラに気持ち悪いブツブツが規則正しく並んでいます。虫の卵のように見えますが、コレは胞子の袋。健康なアジアンタムの証です。気にしないでください。虫の卵だと思ってバッサリ切った人もいます。

名前はギリシャ語の「濡れない」から来ています。アジアンタムの葉が水をはじいて、葉の表面が濡れないことから来ています。
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