プリムラ・ポリアンサの育て方…ジュリアンと何が違う?
目次
プリムラポリアンサの特徴は?ジュリアンとの違いは?水やり肥料管理場所・日当たり花ガラ摘み植え付け・植えかえ病気・害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- プリムラポリアンサ
- 科名
- サクラソウ科
- 属名
- プリムラ属
- 学名
- Primula Polyanthus
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 初心者向け
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プリムラポリアンサの特徴は?
プリムラ・ポリアンサは本来は
多年草ですが、暑さに弱く、冬〜春に流通して鑑賞して、夏に枯れる
一年草扱いとされます。
10度から20度程度の気温を好みます。
サクラソウ(プリムラ)なので寒さに強いイメージがありますが、霜に当たれば枯れますし、購入直後のプリムラポリアンサは温室で育てられて花を咲かしているので、寒さに抵抗がなく、いきなり戸外に出すと枯れます。徐々に寒さに慣らしましょう。寒さに慣れれば九州などの
暖地では戸外で越冬も可能です。
花が終わったら花を摘んであげてください。ツボミに日光が当たらないと咲かずにしおれてしまいます。
花ガラを摘むことで次のツボミが咲きやすくなり、絶え間なく咲かせることも出来ます。
草丈20cm
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ジュリアンとの違いは?
ポリアンサは
サクラソウ科プリムラ属(
サクラソウ属)の中のプリムラ・エラチオール、プリムラ・ベリス、
プリムラ・ブルガリスなどを交雑して生まれた品種のグループです。
1981年にサカタのタネが、ポリアンサにコーカサス原産のプリムラ・ジュリアエを交配させて作ったのが
ジュリアンです。
つまり、ジュリアンはポリアンサの一種ってことです。ジュリアンはポリアンサでもあるんですね。
元々はポリアンサは
花茎を伸ばして花を咲かせるタイプだったのですが、株元で咲かせるジュリアエと交配しているうちに、ポリアンサのグループ全体も株元で開花するものが主流になって行きました。その結果、ジュリアンと他のポリアンサはパッと見にはほとんど違いがない状態です。昔は、花が大きいのがポリアンサ、小さいのがジュリアンという見方もあったんですが、もうないですね。
水やり
土が乾いていたら水をしっかりとやってください。土の状態をしっかりとチェックして水をやらないと過湿になり、根が傷むことがあります。受け皿の水は捨ててください。
水をやるときに花と葉に水がかからないようにしてください。花に水が掛かると花はしぼみます。株の中心のくぼみに水がたまると腐って
病気になります。葉っぱを持ち上げて、土に直接注ぐようにしてください。口の細い
ジョウロがあるといいです。
肥料
開花時期、生育時期は
肥料が必須です。二週間に一回か、一週間に一回、液体肥料をやります。ポリアンサは次々開花するので肥料が切れると開花が鈍くなります。開花時期は肥料は切らさないようにします。
5月以降は薄い液体肥料を2週に1回やり、7月下旬〜8月は暑すぎて活動が止まっているので、肥料は止めてください。9月の下旬になり最高気温が25度を切ったら、薄い液体肥料を再開しましょう。
管理場所・日当たり
ポリアンサは他のプリムラ類よりも日光を好みます。春と秋は戸外の日当たりでしっかりと日光に当ててください。
夏越し
夏は日陰の涼しいところで管理する。
半日陰ではなく日陰。
暖地では
夏越しは無理。
中間地では厳しいができなくもない。寒冷地では越冬は可能。ただしそこまで必死こいて夏越しするほどのことでもない。そもそも苗が安い。毎年、新しい品種を植えた方がモチベーションが上がります。
冬越し
関東南部では戸外で越冬も可能。ただし、寒さで花が少なくなるし、強い寒波が来れば枯れる。霜には当ててはいけません。霜除けをするか軒下など霜の当たらない場所で管理します。一般的には室内の日当たりで管理します。
冬に流通しているポリアンサは温室育ちで戸外に出せばしおれて枯れる。戸外で冬越しできるのは秋から育てて寒さにある程度、慣れているもの。慣れていればマイナス3度まで耐える(それでも霜と寒風は避ける)。
花ガラ摘み
ポリアンサの蕾(ツボミ)は日光に当てないと開花しません。つぼみがあっても、前の花が咲いていると日光が当たらず、開花せずにしぼんでしまうので、つぼみがあるならば、前の花は早めに摘んでしまって日光に当てます。
また、花がら(=花が終わったもの)はこまめに詰むようにします。放置しているとそこから病気になることがあります。低温多湿の環境だと灰色かび病が発生します。
植え付け・植えかえ
時期
鉢の植え替えに適した時期は9月〜10月。この頃であれば、株分けも可能です。9月〜10月以外でも土を落とさなければ、植え替えも可能です。販売している苗は
根詰まり寸前なので、ひと回り大きな鉢に植え替えると元気になります。
庭植えの場合も9月に苗を植え付けます。
春に開花が終わった後に植え替えをすることもできますが、基本的には夏越し後の秋に植え替えをします。
夏に高温多湿で枯れてしまうので「
一年草」扱いです。冬に苗が非常に安価で流通するので、それを窓辺に置いて楽しむのが一般的です。
用土
市販されている花と野菜の土(
培養土)で植えます。
寄せ植えとしても楽しむことが出来ます。自作する場合は
赤玉土7
腐葉土3を混ぜたものを使います。庭植えする場合は庭土に2割か3割ほど腐葉土か
堆肥を混ぜておきます。
開花時期の鉢の植え替え
普通は冬に購入したポットやプラスチック鉢のままで春まで楽しんでおしまいですが、ポットやプラスチックの鉢は若干根詰まり気味。そのままでも楽しめますが、購入直後に、植え替えた方がいいです。植え替えた方がかなり元気になります。
植え替えは土を崩さずに、根をいじらないで、ひとまわり大きな鉢に植え替えるようにします。
現在の鉢より1号か2号大きな鉢を用意し、その鉢の底の穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に鉢底石(
軽石)を2cm入れ、その上に
用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をやって完成です。
秋(9月)の鉢の植え替え
秋の彼岸(9月下旬)ごろ、まだ根が活動していないので株分けもできます。
古い鉢から株を取り出し、土を3分の1ほど落として、同じ大きさの鉢でもひと回り大きな鉢に植え替えます。秋であれば、株分けもできるので、2芽くらいを1組で用土を落として、それぞれを植え付けます。
鉢の底の穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に鉢底石(軽石)を2cm入れ、その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をやって完成です。
植え付けは株にダメージなので、植え付け後の1週間〜2週間は日陰で養生させてください。いきなり日当たりで管理すると回復が遅れます。
種まき
6月〜7月に
バーミキュライトや赤玉土小粒や種まき用土を、ビニールポットや育苗トレイに入れ、その上にタネをまきます。土をかぶせず、水をやり、明るい日陰で管理していると発芽します。そのまま明るい日陰で管理し、9月に庭植え・鉢植えにします。
庭植え
苗を植えるのは9月。植え付けの一週間前に庭土を20cmほど掘り起こし、腐葉土か堆肥を元の土に対して2割ほど入れて、よく混ぜて用土とします。穴に用土を半分だけ戻し、苗を配置し、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやります。
庭植えにする場所は、冬は霜があたらず、夏は日陰になるような場所にします。そんな場所がない場合は、鉢植えにして季節ごとに移動させましょう。その方が無難です。
病気・害虫
アブラムシ、
ヨトウムシ、
ナメクジ、灰色かび病、
ウドンコ病などが発生します。
アブラムシ→サンヨール液剤AL・モスビラン・トップジンMスプレー
ハダニ類→サンヨール液剤AL
うどんこ病→サンヨール液剤AL
灰色かび病→モスビラン・トップジンMスプレー
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