アーティチョークの育て方
目次
アーティチョークとは?水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり収穫花が終わったら病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- アーティチョーク
- 科名
- キク科
- 属名
- チョウセンアザミ属
- 学名
- Cynara scolymus
- 別名
- 朝鮮薊
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 上級者向け
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アーティチョークとは?
アーティチョーク(朝鮮アザミ)は地中海原産の
キク科チョウセンアザミ属の植物。植え替えを嫌うので一度植えるとそこから動かせません。植え替えても根付きにくいのです。そこで、最初に植える場所をよく考えてください。花が大きく、一株が大きいので増えると庭の一角を占拠します。
花が終わった後、茎を切り倒すのに、大きな
剪定ばさみか、のこぎりが必要なほどです。あまり一般的に育てるものではありません。切花・野菜農家さんが作る植物です。一般家庭で育てるのはオススメしない。
特徴・由来・伝承
アーティチョークは切花としても出回る植物で、元は野生の
アザミでしたが古代ローマ時代以降に品種改良が進んだ結果、アーティーチョークとなりました。イタリアではツボミのガクを茹でて食べます。独特の苦味があり、イタリアでは野菜として分類されます。日本には江戸時代に渡来。朝鮮薊(チョウセンアザミ)という名前がつけられています。朝鮮というのは漠然とした「外国」という意味。
食べるにはツボミを茹でるか蒸して苞片についた肉質部分を葉でしごいて食べる。味も食感も芋に似ています。ただし日本ではあまり食さない。切花で春に出回りますが、花が咲いているものは食べられません。
葉っぱも銀色で鑑賞できますが、トゲがすごいので気をつけてください。
●江戸時代にオランダから日本に渡来した。
●ベトナムでは乾燥させてお茶にして飲む。
●おならの回数と匂いを減らす効果がある?といわれている。
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水やり
春から夏の生育期には乾燥を嫌うものの、過湿も嫌います。土が乾いたら水をタップリやって下さい。特に湿度の高い夏は、土が濡れているうちは水はやらないでください。
秋以降は葉っぱが枯れて休眠します。枯れた葉っぱは根本から切り取ってください。放置しておくと
病気の原因になります。
乾燥すると枯れます。でも、ずっと土が濡れていると
根腐れを起こします。大事なのはメリハリです。水をやったら、土が乾くまでは水をやらない。ここで言う「乾燥」というのは、土が乾くことではなく、土が乾いた状態が長く続き、植物の水が切れることです。
冬の水やり
冬は活動していませんから、水はさほど必要ではないのですが、完全に水を切ると枯れます。冬は土が乾いてから数日経って水をやるようにします。庭植えの場合は雨が当たる場所であれば、
水やりは不要です。
冬の水やりは朝します。夕方に水をやると、明け方に水が凍って霜柱・凍結で根を傷めてしまいます。
肥料
アーティチョークは
肥料を必要とした植物です。鉢植えの場合は生育期(4月から9月)に液体肥料を二週間に一回ほど与えてください。肥料が不足してくると株が小さくなってきます。様子を見て物足りないと思うならば生育時期に追肥してください。
庭植えの場合は4月あたりと9月あたりに株元に化成肥料を規定量やります。
植え付け・植えかえ・種蒔き
アーティチョークは植え替えを嫌うので一度植えるとそこから動かせません。一旦庭に植えると仮に植え替えても根付きにくいです。なので最初に植えるときにデザインや他の植物の都合を考えて植える場所を決めてください。
葉っぱや茎にトゲがあるので、植える場所を考えましょう。人が通らない場所にしましょう。
時期
春に苗を植え付けて、夏を越し、冬を越し、翌年の春にツボミを食べます。ですが、
中間地・
暖地では夏の高温多湿を越すのが厳しいです。寒冷地なら栽培は可能ですが、それでも夏に枯れることが多いです。
用土
鉢植えの場合の土は
赤玉土6:
腐葉土3:川砂1という配合が向いています。もしくは一般的な
培養土に川砂・
パーライトを一割ほど混ぜます。
種まき・育苗
発芽温度は15度〜20度なので春か秋に種まきしますが、一般的には春に種まきします。秋に発芽させると、苗が小さいうちに冬の寒さに当たって枯れることがあります。春は早めに発芽させないと、収穫する前に夏が来るので、保温が必要になります。
一般家庭ではそんな大量に栽培することはないんで、苗を買った方がいいです。
種子は4年ほどは
発芽率は落ちません。ビニールポットに上記の栽培用の
用土を入れて、種を2粒か3粒まいて、乾燥しないように水をやって、明るい日陰で管理していると発芽します。発芽したら間引いて一本にして、本葉が4枚になったら、早めに植え付けます。
庭植え
庭土の場合は、深さ30cm〜40cmを掘って掘り返した土に
苦土石灰(1平方mあたり150g)を混ぜて中和させます。反応は一週間〜十日ほどかかりますので、一週間経ってから、腐葉土か
堆肥を元の土に対して2割ほどと化成肥料を少量混ぜて、土を作ります。
水はけをよくするために幅1mの幅、高さ10cmの畝を作り、ここに株間は50cm〜70cm以上をあけて苗を植え付けます。最後に水をやって完成です。
植えるときは苗の土を崩さないで植えてください。土を崩すと根を傷めて生育不良を起こします。
鉢植え
最初は
8号鉢に1苗を植え、
根詰まりしたら10号→12号に植え替えます。
鉢底に土が流れ出ないようにする鉢底ネットを敷いて、水はけを良くする鉢底石(
軽石)を2センチほど入れて、その上に土を入れて、株を入れて、隙間に土を入れていきます。株の土は落とさず、ほぐさないで植えてください。鉢植えにしていて、根詰まりになったら、植え替えをします。鉢の植え替えは秋。地上部が枯れ込んできたら。植え替えるときは一回り大きな鉢を用意して、前の鉢から株を抜いたら、とにかく土を落とさず、ほぐさないで植え付けをしてください。
管理場所・日当たり
一年中日光が当たる場所がいいです。生育温度は10度〜20度で涼しい環境を好みます。30度を超えると生育が止まって弱り、枯れ込んできます。雨が当たると、多湿で腐ってしまうので、梅雨・秋の長雨に雨が当たらないようにします。雨よけをするか、軒下で管理します。
越冬
冬の寒さには比較的強く、暖地では戸外で越冬も可能です。氷点下一度くらいならば寒さに耐えて成長もしますが、霜に当たると葉っぱが枯れ、霜柱が立ったり地面が凍るほどに寒くなると根が傷んで枯れることもあります。そこで霜に当たらないように霜除けしたり、軒下に植えたり、根元へ腐葉土やワラを敷いて
マルチングをして寒さ対策をしておきましょう。
収穫
食用で収穫する場合は、ツボミのうちに収穫します。開花したら食べられません。茎を20cm〜30cmがつくように切ってください。ハサミでは切れないこともあるので、手ノコギリがあるといいです。
収穫したらラップで巻いて冷蔵庫で保存します。早めに食べましょう。
夏越し・越冬できれば1株で数年間、収穫可能です。
花が終わったら
観賞用に栽培していて、花が終わったら、枯れ込んできます。茎についた子株を残して枯れた部分を
切り戻してください。冬になると地上部が枯れ込みますので、それを根元から2節か3節を残して近くまでバッサリいってもいいです。バッサリいった方が来年、茎がたくさん出て収穫が増えます。
病害虫
アブラムシがツボミの下の茎や葉っぱの裏につきます。もしも食用に育てているのであれば、食べる前にしっかりと洗ってください。
栽培は気温さえ合えば簡単という話です。種から育てて収穫できるまでには二年かかります。
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