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アローカシアの育て方

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アローカシア
目次
アローカシアとは?
水やり
肥料(5月から9月)
植えかえ
株の増やし方
管理場所・日当たり
病害虫
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学名などの基礎データ
アローカシアの植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
アローカシア
科名
サトイモ科
属名
アロカシア属
学名
Alocasia
水やり
水控え目
場所
室内
難易度
中級者向け
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アローカシアとは?

アローカシアはサトイモ科アロカシア属の植物の総称。独特の葉っぱの形状、質感で異国(主に南国)の雰囲気がある観葉植物・カラリーフ。

森の中で育つ植物のため直射日光が苦手。一年中、直射日光の当たらない、日陰か半日陰が向いています。直射日光に当たると葉っぱが変色して枯れてしまいます。また寒さに弱く10度から15度以下で枯れ込むが、根まで枯れていなければ春に芽吹きます。

由来・伝承

アローカシアというのは、サトイモ科のアローカシア属全般を指していますが、ここで扱っているのは、アローカシアと呼ばれる観葉植物の中で、クワズイモを除いたものです。クワズイモはアローカシア属ですが、他より耐寒性があり育てやすく、性質が若干違います。

濃い緑の葉に白い葉脈の入った様子は、植物というよりは別の造形物のようでもあります。

栽培のまとめ

●アローカシアはサトイモ科アロカシア属の多年草。地下に芋がある。
●クワズイモはアローカシアの仲間(同じアロカシア属)ではあるが、クワズイモは寒さに強く、育て方が違う。
●10度以下になると地上部が枯れるが、芋(もしくは根)が枯れていなければ春にまた新芽が芽吹く。休眠しても寒さには弱い。
●通年のアローカシア栽培はほぼ不可能。春から秋に観葉植物として栽培して冬に廃棄するインテリアとして割り切るのが精神衛生上よい。そんなに株が高価じゃないですし。
●ただし、床暖房・高気密高断熱の家は冬の15度以上を保てるため問題なく通年の栽培が可能。
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水やり

春から夏の水やり(4月から10月)

基本的には土が乾いたら水をやります。

5月から9月の高温時期は生育していて水を欲しがるので、水切れしないようにしっかりと水をやってください。水をやるときは鉢底から水が出てくるまでしっかりとやります。普通の土への水やりとは別に葉水をします。葉水は葉っぱに霧吹きをかけること。アローカシアは湿度の高い環境を好み、葉水をすると生育がよくなり元気になります。また葉水をすることで「ハダニ対策」にもなります(ハダニは乾燥が苦手なため)。葉っぱの裏にも霧吹きをしてください(ハダニは葉裏に潜むので)。

春から夏の水やりの注意事項

●春(4月5月)秋(10月)は水やりは控えめに。控えめにというのは頻度。一回の水やりはしっかりと鉢底から水が出るくらいにやる。
●6月から9月の高温時期は水やりはしっかりと。よく乾くし、水を吸い上げる力も強いので水切れしないようにする。
アローカシアは水を好むが、常時、土が濡れている状態だと根腐れしてしまう。夏の高温時期であっても「土が乾いたら水をやる」というルールは崩さないよう。代わりに葉水で湿度を高く保ってやりましょう。
春夏は水を好むが、気温が下がってくると生育が鈍くなり水を吸い上げなくなる。なのに夏の感覚で水をやっていると確実に根腐れする。気をつけましょう。

冬の水やり(11月から3月)

冬は成長が止まっていますので、冬に水を控えます。土が乾いてから、数日経って水をやります。冬に室内の暖かい場所は空気が乾燥しています。すると、葉っぱは乾燥して元気がないのに、土は濡れているという状態になります。このときに水をやると根腐れを起こしてしまいますので、葉っぱには葉水(霧吹き)で水分を与えましょう。

冬の水やりの注意事項

●葉水は一年中することになる。できれば毎日やる。
●冬は室内で管理することになる。冬でも気温が高い環境で育てたらハダニは発生するので葉水をした方がいい。葉裏に霧吹きをかけてましょう。
冬は水やりを減らすことで植物中の水分が減り、濃度が高くなり寒さに若干強くなる。それでやっと耐寒温度10度くらい。
●あまりに水やりを減らすと葉が落ち始める。その場合は水やりの頻度をあげる。
●10度になると地上部が枯れるが、葉が金属光沢の種類…アローカシアアマゾニカは地上部が枯れても芋(もしくは根)が残っていれば春には芽吹く。しかし、冬に完全に水を切らすと枯れるので、完全に乾ききらない程度に水やりを継続しましょう。

肥料(5月から9月)

5月から9月に緩効性化成肥料を二ヶ月に一回やるか、薄い液体肥料を10日に一回やる。高温時期に生育して株をしっかりと育てると多少寒さに強くなる(ほんと多少だけど)。
●肥料はなくても育つ。なかったからといって枯れるわけじゃない。肥料は薄めがコツ。
●化成肥料だとコバエの発生を防げる。

植えかえ

時期・頻度

2年に一回は植え替えをする。鉢底から根っこが出ていたら根詰まり寸前なので植え替えをする。

5月から8月の高温時期に植え替えをします。寒い時期に植え替えをすると植え替えのダメージを回復できずに枯れてしまいます。

休眠状態の塊茎(=芋)もこの時期に同様に新しい土で植え替えをすると翌年の春に回復する…かも(枯れていなければ)。
●どうしても外れている時期に植え替えをせざるをえず、また、植え替えを緊急に行う必要があるならば、植え替えの時に土を落とさず、ひとまわり大きな鉢に植え替えるとダメージを避けられる。
●根詰まりすると、根が広がらなくなり、根が広がらなくなると地上部の葉っぱの生育も悪くなります。新しく葉っぱが出ても葉っぱが小さいなら根詰まりしています。植え替えをしましょう。

用土

市販されている「観葉植物の土」か、赤玉土腐葉土3の水はけのよい土で植え付けをします。「観葉植物の土」には腐葉土が入っておらず、匂いがしないので室内管理が多いアローカシアは観葉植物の土が好ましい。

植え替え手順

古い鉢から株を取り出し、古い土を三分の一落とし、黒く変色した傷んだ根をハサミなどで取り除く。

鉢を用意し、鉢の底の穴を網で塞ぐ。網はホームセンターで販売している。網の上に軽石を入れ、軽石の上に用土を軽く入れて、その上に株を置く。株がちょうどいい高さになるように調節して隙間に用土を入れていく。鉢を揺らすと隙間ができるのでさらに用土を入れる。最後に水をたっぷりやって、鉢底から水が出てきたら完成。

芋で増える…増えすぎ問題

芋で増え、芋の数だけ株になる。植え替えの時に株分けも可能です。適当に芋を分けて、別々に植えれば新株ができます。

品種もありますが環境が合っていると、意外とこの芋がよく出て、葉っぱが増えすぎて困ることすらあります。植え替えの際に小さな芋は間引いて、小さくまとめておいた方がいいです。間引いた芋は新株として栽培してもいいですが、手に余るので基本的には廃棄します。

植え替えの注意事項

●一回り大きな鉢でもいいし、同じ大きさの鉢でもいいです。鉢が大きいほど株は大きく育ちやすい。ただし、極端に大きな鉢ではなく一回り大きい、程度にする。極端に大きな鉢にいきなりすると土が多すぎて、冬の水やりで根腐れがおきやすくなる。
●鉢が大きいほど大きな葉っぱになる。
●土の表面を化粧砂・鹿沼土などで覆うことでコバエの発生を予防できる。

株の増やし方

とり木

とり木は茎を発根させて新株を作る作業。株分けの方が一般的で簡単。株分けは植え替えの時にする。

方法としては茎の下の方の皮を幅数センチほどグルっと一周はぎとり、湿らせた水苔を巻いて乾燥防止のビニールで巻く。発根まで1ヶ月。発根したら、ビニールを取って植え付ける。

小さなアローカシアでは出来ないし、雑菌が入って腐ることも多いのであくまで株分けが王道。
●皮を剥いだ傷口には殺菌剤を塗っておく。
挿し芽・葉挿しも可能ですが、時間がかかるので株分けがよい。

管理場所・日当たり

春から秋の管理場所(4月から10月)

アロカシアは耐異性があり、直射日光に弱いので一年を通して適した場所は「半日陰」です。ここでいう半日陰は「木漏れ日が注ぐ場所」のこと。春・夏・秋は直射日光に当てないように木漏れ日の当たる場所か、ヨシズやレースのカーテンで50%ほど遮光した環境で育てます。直射日光に当てると葉焼け(強すぎる日光で葉緑素がなくなる)を起こします。葉焼けした部分は戻らないので健康のためには切除する方がよいです(気にならないほど小さいなら放置)。日陰でも育つのですが、極端に日が少ないと、茎が弱くなり、葉っぱの重さに耐えられず、倒れこんでしまいます。
最低気温が15度以上になったら「戸外」の明るい日陰や、半日陰…というか木漏れ日がさすような場所で管理してもかまいません。
●暑さには強い。ただし気温が高くなるほど葉焼けが起きやすくなるので、夏は直射日光に余計に注意する。
●夏に室内で管理する場合、クーラーの風が直接当たらないようにする。当たるとカリカリになって枯れる。直接当たらなければいいです。

冬の管理場所(11月から3月)

クワズイモ(=クワズイモ・シマクワズイモ)を除いたその他のアローカシア種(アマゾニカ・クプレア・カディエリーなど)は最低でも10~15℃以上ないと冬を越せません(地上部が枯れる)。最低気温が15度あたりになったら室内に取り込みましょう。冬に生育させたいなら20度以上が必要。リビングの明るい場所に置いて、暖房の温風が直接当たらないようにしてください(直に当たっていなければ大丈夫)。温風は非常に乾燥していて葉が傷んでしまいます。

冬の管理場所の注意事項

●昼間に暖房をかけている部屋でも夜に暖房を切ると室温は5度まで下がる。そのため温室でもないと越冬は無理。
●冬に水やりの頻度を減らして乾燥気味に管理することで寒さに多少強くなる。それでも10度以上ないと枯れる。
地上部が枯れても芋(=根)が枯れていなければ春になると芽を出す。
●10度以上はかなり厳しい温度だけど、最近は床暖房の家が増えて15度以上は なんの問題もなく越冬可能。床暖房や高気密断熱の家では15度以上になっているので越冬は問題ない。
●そういう設備のない家での越年のアローカシア栽培はほぼ不可能。春から秋に観葉植物として栽培して冬に廃棄するインテリアとして割り切るのがよい。
●当然ながら霜に当たれば一発で枯れる。

病害虫

ハダニ

ハダニは小さなダニでアローカシアの葉っぱの裏から汁を吸う。傷んで枯れ込む。高温かつ乾燥状態を好むので、葉っぱに水をかけることで予防が可能(葉水)。その場合は葉っぱの裏にも水をかけるようにする。発生したら薬剤を散布して駆除するが、世代交代が早く、薬剤耐性をつけやすいので二種か三種の薬剤をローテーションで使用する。

ナメクジ

アローカシアは湿度の高い環境を好むためナメクジが発生しやすい。葉っぱを食べる。葉っぱに虹色の歩いた後があったらナメクジ。発見次第、補殺。誘引剤で駆除する。

軟腐病

水のやりすぎで根腐れした状態。芋が腐っている。水やりを減らし、乾燥させてから腐った部分を切り取って、傷を乾燥させてから殺菌剤や癒合剤を塗る。殺菌剤・癒合剤を塗らないとまたそこから雑菌が繁殖して腐ってしまう。あとはまた5月から10月の間に植え直す。
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